マイコンとかFPGAとか

くれぐれも自己責任でお願いします

おうちでできるBGAの実装



近年ICのパッケージは小型化の一途を辿り、使いたいICでもパッケージがBGAしか無くて使うのを諦める。なんてことも珍しくありません。しかしBGAはホットプレート、卓上リフロー炉さえあれば自宅でもはんだ付けすることができるのです。(安定的にはんだ付けできるとは言ってない)BGAというパッケージはICの足がチップの下に来ておりX線透視装置等を用いない限りは上からでは確認できません。ですので何かしらICの足を見ずにフットプリントとICの足との位置合わせをする手段を考えなくてはなりません。


卓上リフロー炉(T-962改)でリフローしたBGA ICを含む基板

位置合わせはシルクでやるのが簡単、但しズレる恐れが


Elecr○wで制作した基板。格安中華基板製造では何処もこの程度のシルクのズレは普通です。

ICの外形とシルクで位置合わせするというのも一つの手ですが中国の格安基板製造サービスのシルクは普通に±0.4mm程度はズレるので信用なりません。ですので以下のようにICの角3か所にランドを設置して上から確認することで位置合わせする方法を考えました。

はんだ塗布方法


はんだ塗布方法はステンシルを用いたはんだペースト塗布。または糸はんだとはんだごてによるランドへの予備はんだと二つの方法があります。ステンシルとはんだペーストを使用する場合はなるべく最初にズレの無い位置に乗せた方が良いです。一度乗せてから動かそうとするとはんだペーストが擦れて乱れることがありますが、ペーストを塗ってから時間が経ってないうちなら乗せてからICの位置を動かしてもペーストのズレはそれほどでもありません。


ステンシルが無い場合は糸はんだとはんだごてによるランドへの予備はんだで代替できます。私はこの方法でも成功しました。この方法は位置合わせを何度でもやり直せるというのがメリットです。ランドにはんだを盛った後ランド全体にフラックスをたっぷり塗布した方がよいでしょう。AliExpress等で売っている海外製のペースト状のフラックスはこの用途に最適です。

リフロー方法

ホットプレートまたはオーブンまたは卓上リフロー炉を使うことができます。プロファイルは通常のものではんだ付けできましたが、BGAをはんだ付けする際に最適なものがあるかどうかはわかりません。私は卓上リフロー炉を使い上記の方法で25枚BGAを含む基板のリフローを行いましたが、X線で見ないと本当の所はわかりませんが基板を導通させてテストした結果BGAの部分でリフローに失敗してるような感じは1枚も無かったです。だからと言ってオススメしているわけではありません。(変な人に絡まれたら嫌だからね ボソッ)本格的な量産体制でしたらカメラ付きの部品実装マシンとX線透視装置を使うべきですが試作レベルで行うなら良いのではないでしょうか。という話です。

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