冷戦時代の核実験や民間防衛をめぐるカルチャー

動画>ドキュドラマ>英国

Sound An Alarm (1962)


"Sound and Alarm"はUKWMO(英国警報監視機構)とRoyal Observer Corps(王立防空監視機構)の活動を紹介する民間防衛動画である。それなりに敵の攻撃を迎撃できるという想定のもと、少数の核爆発の爆心及び放射性降下物の流れの追跡と警報発令をドラマ形式で紹介している。
制作Ronald H. Riley
監督David Covham
リリース1962/10
放映時間27分
言語英語





字幕

みんなそろったか?
このチャートは、これから6時間の高度8000フィートの平均風向を示したものです。
ブリテン島北部は東の風、残りの地域は南東の風です。
14時40分 1月24日 19..年。実のところ、日時は問題ではない。
この男はUKWMOのセクター主任警報官である。
彼はセクターオペレーションセンターを委ねられており、唯一の常勤要員である。
横にいるのは主任科学者。彼は市民生活の大気汚染の専門家である。
核攻撃を受けた時に、主任警報官に対して、いつ、どこに、どれだけ放射性降下物が到達するか助言する。
これはキャリア受信機。一定音が変化することで、情報が必要なことがわかる。
この人々は、平時は地域の郵便電話局で働いている。
彼らは電話についてよく知っているが、科学者たちと同じく、ボランティアでこの仕事をしている。
彼らはロンドンの特別学校で、ここにいる他のメンバーたちとともに訓練を受けている。彼らは、すべて公務員である
彼らが落ち着いているのは、数分後に、本当に狂ったように忙しくなることを知らないからだ。
彼らは、まだ、地球を周回する人工衛星が、敵領土深くで、大型ロケットが発射されたことを探知したことを知らない。
彼らはまだ、弾道ミサイル探知システムの一部をなす2つの大型レーダーが、北米へ向かうミサイルを追跡し、別のミサイルが我が国に向かっているのを探知したことを知らない。
スクランブル! スクランブル! スクランブル!
海岸地帯のレーダー基地が、大陸のレーダー基地に続き、西欧全域の攻撃目標に向かう敵の高空爆撃機を捕捉する。
防空作戦センターADOCでは、警報担当官が状況を判断し、英国全土に空襲警報、すなわち赤色警報を発令する。
空襲警報はBBCに伝達され、英国全土に放送される。
同時に、キャリアコントロールとして知られる自動システムにより、英国全土1500の警報ポイントに伝達される。
そして、数秒で、全国民が生存のための戦いが始まったことを知る。
これは緊急放送です。
今や彼らは知った。全国民が敵の攻撃を知った。
全力をかけて敵の攻撃を迎撃するが、いくつかのセクターには撃ち漏らした致命的な兵器が飛んでくる。
放射性降下物の影響を予測し、一般市民に放射降下物警報を発令できるようにUKWMOは爆心地点をプロットする準備をしなければならない。
この目的を果たすためにUKWMOは英国全土を6のセクターに分割した。
すなわち、カレドニア・北部・西部・東部・南部・メトロポリタンである。
各セクターはそれぞれ、セクターオペレーションセンターを持っている。
これらのセンターは王立防空監視軍団から情報を受け取る。
王立防空監視軍団は各セクターに特別に編成された複数のグループセンターを持っており、英国全土に広がる、3〜4で一組になった監視ポイントから、収集した核爆発と放射性降下物の情報を提供する。
ここ、メトロポリタンセクターセンターでは、地下36メートルにあって、待機し、通信をチェックする。
待機状態で、周辺地域で核爆発が起きると、UKWMOはただちに活発に動き出す。
コルチェスター, ワットフォード, ホーシャム, メードストンにある王立防空監視軍団のグループセンターも核攻撃の開始確認までは、待つ以外にすることはない。
そのような核攻撃の確認はP-Iのような王立防空監視軍団の監視ポイントから入ってくる。
P-Iの4人の観測員のうち船大工と銀行員の二人が任務についている。
同様の1500の監視ポイントのひとつからの報告に、UKWMO全体が依存している。
P-Iで核爆発
P-Iで核爆発
14:50 圧力2.5
時間だ。カセット交換。
大規模爆発から60秒経過したら、観測員の一人が、地上へ出て、グラウンドゼロインジケーターのカセットを交換する。
この装置はポンホールカメラ技術を使って、ピンホールを通過した閃光をカセットの4枚の感光紙の1枚に記録する。
ふむ、ふむ、ふむ、これだ。東側。
方位104、高度 01 スポットサイズ12 大きいな。
最近接だな。グループセンターに連絡。
核爆発 P-I
P-Iで核爆発
14:50 方位104 高度01 スポットサイズ12
了解。
王立防空監視軍団のグループセンターは監視ポイントからの核爆発情報は、三角測量チームによって、位置計算に使われる。
P-1 高度01  大きさ 12
三角測量担当はグループ内の多数の方位情報を使って、グラウンドゼロを特定する。
簡単な計算で、高度とスポットサイズから水爆の威力が明かになる。
三角測量主任は、グラウンドゼロの座標位置を確定し、核爆発情報を連絡担当官に回す。
連絡担当官は隣接グループ及びセクターセンターに核爆発情報を伝達し、放射性降下物警報を発令できるようにする。
王立防空監視軍団のグループセンターにはボランティアの警報主任がいて独自に警報を出せるようになっている。
通信が不可能になったり、セクターセンターが機能しなくなった場合、警報主任は独自に、担当範囲および民間防衛に対して、放射性降下物警報を発令できる。
! 彼らは別のグループセンターと連絡を取る。さらにそこを経由して他のセクターと連絡を取る。
グループセンターは独自に、装置やチャートやディスプレイ
すべての核爆発および放射性降下物の情報を持っている。
しかし今回の中心はセクターセンターであり、他のグループセンターやセクターセンターから既に情報が入ってきている。
核爆発です。
我々の最初のだな。
ディスプレイで、いつ放射性降下物が来るか話そう。
そうしよう
話してくれ。
朝の気象ブリーフィングで、北海の南端のこのあたりに、低気圧がある。
したがって、小型核爆弾の放射性降下物はこの方向に流れる。
2MTのような大型核爆弾では、ここに流れる。
他のセクターからの何らかの影響は我々になさそうだな?
ない。
ということは、大陸方面からの影響だな。
このあたりだ。
大陸方面ディスプレイを見たほうがいいな。
そうだな。
ひとつ、こちらに影響がありそうです。
どこだ?
ブローニュ付近で、小さく、約100KTです。約1時間で英国海岸に到達します。おそらく、このあたりです。
ダンジネスあたりか。
ディスプレイに書き込もう。
今や、予想図上に、グラウンドゼロ、破壊の中心点が描かれた。
科学者たちは放射性降下物のおおよその方向を予測する。
警報官たちは予想図上に示された警報区域について、どの区域に、放射性降下物が差し迫っている
放射性降下物の危険があるが1時間以内には到達しない
灰色警報(放射性降下物注意報)を出すか判断する。
放射性降下物・黒色警報、 メードストン 51, 52, 53, 55 ,56
伝達。
... 53, 55 ,56 伝達。了解。
放射性降下物・黒色警報、カンタベリー 1, カンタベリー 2, カンタベリー 3
放射性降下物・黒色警報、カンタベリー 1, カンタベリー 2, カンタベリー 3
放射性降下物警報を知る必要があるのは一般市民だけではない。UKWMOには他に多くの伝達先がある。
大陸の連絡将校、ここではフランスとベルギー
セクターセンターは、空軍戦闘司令部ADOC、レーダー基地、爆撃司令部、ADOC経由海軍、陸軍や民間防衛の地区司令部に、核爆発および放射性降下物の情報を提供する。
核爆発オリジナル 名称 01α
王立防空監視軍団も連絡将校をおいて、情報源の問題について注視している。
核爆発です。ここです。大型です。確認を。
ただちに確認し、回答します。
放射性降下物警報か。そろそろか。
来ました。P-I 放射性降下物です。15:28
了解
了解。
放射性降下物情報がセクターセンターに入ってくると、ディスプレイにプロットされる。
初期の予測は修正され、実際の放射性降下物限界線が書き込まれる。
この時点から、王立防空監視軍団グループセンターに属する監視ポイントは5分ごとに、放射性降下物の値を報告する。
P-I
P-I  1.2   1.2
核攻撃だ
水?
何が起きたか、見てくる。
まわりは水浸しだ。津波に襲われている。
海上で核爆発があったにちがいない。
本部に連絡を。P-I  P-I P-I
本部応答せよ。 本部応答せよ。
通信がダウンしたようです。
爆風か。線が切れたか。水が引くまでは待たないと。
いずれにせよ、放射性降下物が多すぎて危険すぎる。
01αに何が起きてる?移動が非常に遅い。
大きいのが確実にここを通過していくのか?
気象レポートによれば、いずれかだ。むつかしい。
ブローニュの核爆発の放射性降下物はダンジネスに到達している。オンタイムだ。
01αはどうだ?
気象レポートによれば、南向きの気流が海に向かっている。
大きさはわからないが、このエリアの放射性降下物の強度を増幅するだろう。予想より遅れているが。
わかった。では、放射性降下物の強度はどれくらいだ?
ウォールボードへ行こう。
グラフを見ると、かなり弱い。地上爆発ではなかったかもしれない。
ウォールボードひとつが、ひとつのグループに対応する。
対数グラフひとつが、監視ポイントのクラスターひとつに対応する。
監視ポイントからの5分ごとの放射性降下物の数値はグループセンターを経由し、まとめられ、その変化がグラフに記録される。
次のシフトのプロットが行われるまでは、このチャートはセクターの正確で詳細な放射線量モニタリングの小さな図で、カバーされる。
問題はないか?
ないと思います。
キャリアコントロールポイントのひとつが明らかに稼働しておらず、幾つかの地域が、フランスの核爆発の黒色警報を受けていません。
それは別のセクターだな?
そうです。
いずれにせよ、装置の測定値が大きくなれば、地域の監視担当者が警報を出すはずだ。
こちらで調べてみよう。
レーダーサイトと連絡していて、彼らは空軍A-6を使っているが、01αの影響域を調べるためではない。
~ 我々のいずれかが、奇妙な範囲を見出している。
彼らに少なくとも1時間は安全だと伝えてくれ。データが多ければ、それだけ正確な全体像が描ける。
01αについて、他に考えられることがあるか?
あまりないな。
ここに低気圧があり、北に向かっている。これにひきずられて、流れがずれているかもしれない。
それで、このあたりに警報が出ていないかもしれない。
航空機であたりを本当に調べる必要があるか?
このあたりに船は?
それだ。海軍だ。ADOC経由で海軍に依頼してくれ。
わかった。
彼らがそのあたりの船を見つけてくれるだろう。
サーベイメータの値は変化してるでしょうか?
なにも。検出されてない。
検出されてない
ということは、ここを北上していることになる。空中爆発なので、線量はそれほど大きくはないだろう。
わかった。
既に、ここに最大値が出ている。
P-Iはどうなっているか?
16:55  4
準備できたか?
外で、故障箇所の発見と修理に30分以上使わないように。
外の線量は4 R/hrだ。30分で 2R被曝することになる。
何をするにしても、歩き回らないように。
線量計を常にチェックするように。放射性降下物の状況は刻一刻変化している。
わかった。
このとき、P-Iの線量グラフはピークに到達していた。
他は線量値は既に減少方向にあった。
線量の予測減衰カーブは、DR7がプロットに描ける。
DR7は爆発から7時間後の線量である。
この方法で、DR7から、任意の将来の時点の、放射性降下物の影響を受ける任意の地点の線量を予め計算できる。
場合のよっては、これらのDR7が間違っていることもある。
それは、放射性物質の降下量が正確には、
把握できていなかったり、減衰が仮定した法則に従っていない場合があることによる
これに対処するため、王立防空監視軍団の幾つかの監視ポイントで、降下物の特別測定が行われる。
これらはセクターセンターに報告され、そこで分析されて、 より正確なDR7作成に使われる。
開いていた線が閉じられる。等高線図は高線量地域と低線量地域を示している。
最終的には図はほぼ完全なものになる。
この海上爆発の影響はどうなっているか?
さきほどボードに載せたところです。
イースタンセクターに連絡して、内容を確認したいが。
確認しようとしましたが、通信が途絶しています。
無線に回答してきません。
ハロー、イースタンセクタ、聞こえますか?
イースタンセクター、ハロー
ハロー、イースタンセクター
すいません。コンタクトできません。
交代してください。あなたの方が経験があるでしょう。
イースタンセクター、こちらメトロポリタン、応答してください。
イースタンセクター、こちらメトロポリタン、応答してください。
イースタンセクター、こちらメトロポリタン、応答してください。
メトロポリタン、こちらイースタンセクター、続けてください。
イースタンセクター、こちらメトロポリタン。メッセージ開始。
04αに関する全監視ポストのDR7を知らせてください。
メトロポリタン、了解、交信終了。
問題はなさそうですね?
一発の核爆発だと最悪ではない。
サザンプトンがどこかが攻撃を受けている。
サザンプトン?そこには両親が住んでいます。
こちらイースタンセクター、メトロポリタンに緊急連絡があります。
イースタンセクター、続けてください。
メトロポリタン、04αは東方沖、オランダ・ベルギー沿岸方向です。
ETA 2000
我々はオランダに通報したので、ベルギーにはそちらから通報ください。
イースタン、了解、交信終了
ありがとう
これを持って行ってくれ。
今は言ってきたところです。
ベルギーです。
ありがとう
これからマップに描き込みます。
(ベルギー連絡将校がベルギーへ通報中)
4箇所壊れていたが、修理したので、OKだと思う。
現在位置はどこだ?
さらに多くの地域にすぐに知らせることになるが。
このポケット、メイドストン64にはプリュームは到達していない。
まだ時間があります。ここにプリュームは短時間では到達しません。
わかった。何らかの接近を見ていなければならないが、ここ30分の状況の再確認をしよう。
こちらのボードに何か変化はあったか?
特にない。状況はほぼ完全にボードに描きこめた。
ここにチェックしたように、このような最初の到達は更新したが、等高線を修正しているのはどのポイントか?
P-Iだ。
P-Iか。あそこは何かあるな。
状況を最初から見直せるかな。
ちょっと、一息つけそうだな。
そうだといいな。
チョコでも?
さあ、しまっていこう。
しばらくの間、とても忙しくなるぞ。
戦いはまだ終わっていない。第2ラウンドが始まった。
2次攻撃の後に、さらに攻撃が続くだろう。
英国警報監視機構(UKWMO)は、高度に訓練された人々によって構成され、チェインメイルのように英国全土に広がっている。ひとつのリンクが切れても、多くのリンクが切れても、機構全体は機能し続ける。
UKWMOの任務は英国の一般市民に警報を出して、防護するだけではない。
軍事的に役割として、西側同盟のアクティブ防衛を維持するための基本的ミッションを行う。
そして、さらなる任務は、いかなる想定敵国もそれが不可避だと知っている、抑止力維持の支援である。






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