学長ウィレーム?の直弟子であり、
禁域の森の合言葉を知る際、ローレンスはウィレームと袂を分かったことが窺われる。
その後上位者による獣の病を治験する血の医療の機関として医療教会を立ち上げ独立する。
その目的は、血の医療による獣の病の根絶と、穢れた血族の駆逐にこそあったはずである。
だが、
実験棟や
漁村の有様を見るに、その実態は上位者の超次元の知識を得るための非人道的な人体実験であったと言えよう。
その先導者たる彼が、血を恐れる警句を胸に刻みながらも獣と化したその経緯とは如何なるものだったのだろうか。
なんにせよ、彼は聖職者故に恐ろしい獣と成りはて、その果てに火葬されたのであろうか。
その屍の一部たる「ローレンスの頭蓋」を所持した主人公に対し、悪夢の世界のローレンスは異常なまでの執着を見せる。
それはもしくは生への執着か、それとも狂気の啓蒙に執心するが故なのか。
その似姿は、
聖職者の獣と同一の雰囲気を感じさせる。ただ、如何なる経緯で得たものなのか、彼は全身に炎を纏い、攻撃にも炎が付加される。
前半は炎の
聖職者の獣といったところ、後半は下半身が地面に埋まり溶岩を操るようになる。
BGMは
聖職者の獣の静寂で重厚なアレンジであるが、形態変化すると
最初の狩人ゲールマンの旋律が哀愁深く織り交ぜられる。
ローレンスは、
月の魔物に魅入られ悪夢の世界の助言者たることを半永久的に強いられたゲールマンの悲哀と心情を同じくするのであろうか。