Book Wiki Portal - 奇病一覧
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フォーラーネグレリア〜脳が溶ける奇病
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奇病一覧:世界の奇病・難病/日本の奇病・風土病


■世界の奇病・難病

クライン・レビン症候群(眠れる森の美女症候/群周期性傾眠症) 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3...
睡眠障害のひとつ。初期段階で性格変化が表れる。そして数日ないし数週間、傾眠状態或いは睡眠状態におちいる。
覚醒すると異常な空腹感を覚え、過食してしまう。また覚醒しても健忘を示し、意識も不明瞭である。
ナルコレプシーとは異なり、睡眠発作の時間が非常に長くなる。

・幸福顔貌骨異形成症
遺伝性の骨異形成疾患。身長が伸びず手足が極端に短くなる。
また皮膚が肥厚し、間接が変形してしまうため運動に制限を受け、
特に脚と腰の拘縮(関節可動域制限)によってつま先で歩くようになる。
「幸福顔貌」と呼ばれる由来は、患者の容貌がふっくらした頬と丸い顔で、
上を向いた鼻・広い鼻橋・薄い上唇といった特徴を持っていて、
楽しそうな顔に見えることからきている。
世界で30例ほど報告されている。

※アメリカ・リロイで集団発生している手足が勝手に動く奇病 
http://www.gizmodo.jp/2012/01/ny_7.html
http://www.youtube.com/watch?v=OSXFhCeslcQ&feature... (動画)
アメリカ・ニューヨーク州リロイ(リーロイ)に住む女子高生達の間に集団発生している、
咳払いを頻繁にしたり、手足が自分の意思とは関係なく勝手に動き出してしまう症状。
女子高生の一人が、ネットにその症状の動画を公開して話題になっている。
医師らは彼女らを頻繁なまばたきをしたり、突然体を動かしたり、
意思に関係なく大声で罵詈雑言を言ってしまう「トゥレット障害(症候群) 」や、
集団ヒステリーではないかと考えている。
一方で映画にもなった環境活動家のエリン・ブロコビッチは、
同地で40年前に起きた列車脱線事故によって撒き散らされたトリクロロエチレンが
原因である可能性を指摘しているが、現在の所真相は不明である。
もしくは「ハンチントン舞踏病(下記)」のような未知の遺伝子疾患や、
脳の障害が起こす「エイリアンハンド症候群(下記)」のようなものなのかもしれない。

・エイリアンハンド症候群(他人の手症候群) 
http://akademeia.info/index.php?%A5%A8%A5%A4%A5%EA...
http://tokyo.txt-nifty.com/fukublog/2011/01/post-0...
自分の手が意志に反して動き出したり、自分で自分の手を制御できなかったりする病気。
または、麻痺した側の手が存在しないかのように振る舞うこともある。
時には制御出来ない手で自らを攻撃してしまう。脳卒中や脳への外傷の後遺症として発症する。

・ノディング・シンドローム(ノッディング・ディジーズ/うなずき症候群/頷き病)
http://x51.org/x/04/02/0125.php
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%B7%E3%81%8D%E7...
アフリカ・南スーダンやタンザニア・ウガンダの限られた地域で子どもだけに発症する謎の病気。
発症すると食べ物や水、月等を見ただけで意識が朦朧としたトランス状態になる。
進行すると精神が崩壊していき、やがて死に至る。
名前の由来はトランス状態に入るとき、必ずコックリコックリとうなずくことからきている。
現在までに300人以上の子どもに発症が確認されている。
原因は不明で治療法は存在していない。
ただし、発症者のうち河川盲目症(オンコセルカ症)を起こす寄生虫のオンコセルカ(回旋糸状虫)に
93%の者が感染していることから、寄生虫原因説があげられている。
患者には脳の委縮も見られる。

・メーヌ跳躍フランス人病(ラタ/ミリアチット)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%BF
予想外の音あるいは物の出現に対し、異常なまでの驚きを示す症候群。
この疾病にかかった患者は驚いた際に腕を振り回して暴れ、
泣き叫びまるで取り憑かれたように同じ言葉を何度も何度も繰り返す。
フランスのメーヌ州やカナダのフランス系木こりの間で発症した。


・ウェンディゴ症候群
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3...
インディアンに見られる文化依存症候群のなかの精神疾患の一つ。
主な症状は、最初は気分の落ち込みと食欲の低下が見られる。
その後、ウィンディゴ(精霊)にとり憑かれたという思いが頭を占めるようになり、
「このままではウィンディゴに変化してしまう」という強い恐怖と不安感と共に、
次第に周りの人が食べ物に見える様になり、猛烈に人肉が食べたくなる。
病が進行すると、通常の食物を一切拒絶するようになり、会話や身だしなみなど生活に不可欠な能力を喪失する。
最悪の場合は、部族から処刑される、若しくは、ウィンディゴに完全になる前に自殺してしまう事もある。
身体的自覚症状は、体が内側から凍えるような感覚と、めまぐるしい気分の変化がある。

・致死性家族性不眠症
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%B4%E6%AD%BB%E6...
http://www.nanbyou.or.jp/entry/51
脳に異常な蛋白質(プリオン蛋白)によって脳が海綿状になるプリオン病。
40〜50歳代で発症し、不眠・夜間の興奮状態・幻覚・記憶力低下・体温上昇・多汗・頻脈が起こる。
やがて認知症や、ミオクローヌスと呼ばれるけいれんを呈するようになり、1年前後で意識がなく寝たきりの状態となる。
プリオン蛋白遺伝子の変異した家系に見られる。

・魚臭症候群(トリメチルアミン尿症)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3...
摂取した食物を体内で消化分解した際に発生したトリメチルアミンが分解されず、汗や尿、呼気の中に排出されてしまう疾患。
トリメチルアミンは腐敗した魚の臭いがするため魚臭症候群とも呼ばれる。トリメチルアミンを分解する酵素が先天的に欠如している場合と、
肝機能障害や肝機能低下による後天的な場合があるとされる。体臭は魚のような生臭い臭い、便臭、生ゴミの臭い、下水道の臭いなど様々である。
抜本的な治療法はない。

・歩く死体症候群
http://x51.org/x/04/02/2130.php
自分が生きていることが実感できず、自分の身体が死んでいると思い込んでしまう。
食事から排泄まで様々な欲求がすべて失われてしまう。
脈を感じてもそれは幻覚で、自分の身体活動は停止していると考えてしまう。
うつ病の重症化したものと考えられている。

・不思議の国のアリス症候群
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8...
ものの大きさが大きくなったり小さくなったりして見える病気。
飛んでいる蚊が突然巨大に見えたり、自分の身体がどんどん小さくなっているように見える。
また形が歪んで見えたり、人間が緑色に見えたりする。
さらには時間の感覚が狂い、時計が猛スピードで動いているように見えたりもする。

・変異症候群(プロテウス症候群)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AD%E3...
エレファントマンがかかっていた病気として有名。
成長するにしたがって骨・皮膚・その他の器官が変性と肥大化を続ける。
また痣が現れる表皮母斑症候群を発症することもある。

・性器収縮症候群
http://x51.org/x/06/03/1519.php
東南アジアやアフリカで見られるコロと呼ばれる精神性の疾患。
発作が起きると性器が体内に吸い込まれるような幻覚に襲われパニック状態。
他人にも伝染して集団ヒステリーになる。
特定の文化的背景(呪術や霊)を持つ文化拘束症候群の一種。

・反射性交感神経ジストロフィー
http://comedical.blog23.fc2.com/blog-entry-215.htm...
全身が火であぶられたような痛みにおそわれる神経障害。
痛みは急性期を過ぎてもなかなか消失せず、痛みに過敏になりヒステリーと思われることも。
ふわふわした柔かい腫脹ができ、関節が拘縮してやがて骨萎縮が起きる。
原因は不明。

・モルジェロンズ病(モルゲロンズ病)
http://x51.org/x/06/05/1051.php
http://www.ashineko.com/odd/469-morgellons-disease...
皮膚の下を虫が這いまわっている感覚に襲われる病気。
かくと皮膚から繊維状の物質が出てくる。かぶれ・湿疹等も併発する。
ライム病を併発していることが多い。
その苦しみに睡眠障害や精神衰弱を起こし自殺するケースもある。原因は不明。
麻薬による幻覚“皮膚寄生虫妄想”に似ていることから、病気の存在を疑う医師がほとんどである。
飛行機から有害物質が撒かれているという陰謀論「ケム・トレイル」が原因とする者もいる。

・多腺性アジソン病
http://nikkan-spa.jp/2141
体内でアドレナリンが作れなくなるホルモン障害。イギリスで6人しかかかったことがない。
アドレナリンが無くなるとストレスや衝撃に対処できなくなり、急な精神的ショックによって命を落とすことがある。
根本的な治療法はないが、薬物治療で症状を抑えることができる。

・進行性骨化性線維異形成症(FOP)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/54
子供の頃から全身の筋肉やその周囲の膜、腱、靭帯などが徐々に硬くなって骨に変わり、
このため手足の関節の動く範囲が狭くなったり、背中が変形したりする病気。
200万人に1人が発症するといわれている。
遺伝子異常が原因で、治療法は確立していない。

・コケイン症候群
http://www.jpcsnet.com/cockwhat1.html
遺伝子異常による極めて稀な早発早老症。
幼児期に成長の遅延や発育障害が起こり、知能の発達はその時点で止まり老化が生じる。
皮膚は光過敏性の皮膚炎を生じ、網膜色素変性症・白内障等を起こす。
患者の平均寿命は10歳代後半から20歳代前半とされている。治療法はない。

・皮膚弛緩症 
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9A%AE%E8%86%9A%E5...
http://merckmanual.jp/mmpej/sec19/ch284/ch284c.htm...
皮膚弛緩症は皮膚がたるんでひだとなって垂れ下がる先天的な疾患。
弛緩は顔において最も顕著に表れる。罹患した小児は悲しげなチャーチル風顔貌を呈し、鼻はかぎ鼻となる。
根本的な治療法はなく美容整形手術で弛緩を改善させる。

・アムブラス症候群(狼男(ヒト)症候群/多毛症)
http://chiquita.blog17.fc2.com/blog-entry-3221.htm...
http://jyouhouya3.net/2011/03/post_1291.html
手のひらと足裏意外のあらゆる部位から過度の毛が生える、遺伝子異常による先天的な病気。
特に顔面が毛だらけになることで有名。毛を刈ろうとすると顔が腫れ上がる。
治療法は無い。

・クールー病(笑死病)  
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AF%A1%BC%A5%EB%A...
http://www.asyura2.com/0403/gm10/msg/170.html
パプア・ニューギニアの原住民フォレ族で、発生していた脳の伝染病。クロイツフェルト・ヤコブ病の一種。
フォレ族では古来より死者を弔う目的で食人行為が行われていたが、
その際、死者の脳に蓄積された異常プリオンを食べてしまうことにより感染する。
潜伏期間は50年程で、自律神経に異常をきたし、筋肉のコントロールができなくなる。
歩行困難や、腕や足などが硬直、筋肉の震えが止まらなくなることもある。
また、痴呆、記憶力の減退や感情の起伏が激しくなる。
笑いが止まらなくなることから、「笑死病」とも呼ばれる。治療法もなく発症から1年あまりで死に至る。
現在では食人行為をやめたため、新たな発症者はいない模様である。

抗NMDA受容体脳炎 
http://mainichi.jp/articles/20161207/k00/00e/040/2...
脳の興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の受容体、NMDA型グルタミン酸受容体に自己抗体ができることによる急性型の脳炎。
卵巣の奇形腫などに関連して発生する腫瘍随伴症候群と考えられているが、腫瘍を随伴しない疾患も多数存在している。
患者は突然、ベットの上で飛び跳ねたり、鏡を見て不気味に笑ったり、興奮・幻覚・妄想といった精神症状を示し、
その後昏睡状態となり、やがて自然と快復する。ただし、重症の場合は命にかかわることもある。
過去に悪魔憑きとされたものがこの疾患であった可能性が指摘されており、映画「エクソシスト」のモデルもこの疾患の可能性がある。
2007年に病名がつくまでは謎の疾患とされていた。

血汗症 NEW
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E6%B1%97%E...
傷などが無い正常な皮膚から血液が滲み出る疾患。原因は良くわかっていないが、死の危機などの極度のストレスによって引き起こされる場合があり、
戦闘前の兵士や突然の死刑宣告を受けた人々における血汗症が出現している。古くはアリストテレスの著作やレオナルド・ダ・ヴィンチによる記録がある。
2000年以降で似たような症例が18件報告されている。


■日本の奇病・風土病  

・綿ふき病(田尻病)【奇病】 
 発見者の名を取って田尻病とも呼ばれる。
 昭和30年2月、岡山県美作町に住む45歳の農婦が突然悪寒と高熱を発し、やがて皮下に腫瘤が数か所現れるようになる。
腫瘤を切開すると膿と共に綿が出てきた。綿を除去した後も、包帯を交換する度に綿の束様のものが出てきてしまう。
綿は毎日発生し、腫瘤を切り取って縫合した場合でも縫合した皮膚の中に綿が現れたという。
腫瘤はやがて治るのだが、別の場所にまた新たな腫瘤が出来るのを繰り返した。
出てくる綿は、天然の綿と似た植物性繊維であることが検査で判明している。
綿は通常白色であるが、一部には赤・黄・緑・青といった色の付いたものも混じっていた。
農婦は長年にわたって綿を排出し続けたが、10年の後に排出しなくなり退院している。
 今日では、ミュンヒハウゼン症候群による詐病行為があることが知られている。
この症状も当然詐病が疑われた。患者は夜間一人になるので、綿の挿入は可能な状態であった為だ。
しかし田尻医師は、皮膚を切開した中から綿が出ることや、接着剤で包帯を止めた場合でも剥がされた跡が無い
包帯の中からも綿が出てくること、その量が一人で仕込むには膨大であることから、作為的に挿入されたものではないと主張。
そして切開した皮膚の中から綿が出る様子は、8ミリで撮影もしているので間違いは無いと批判に反論している。
 岡山の症例が報道されると、各地で似た症状を訴える者が続出した。
多くは虚偽の申告で、中には臍の窪みに綿を入れて「綿ふき病」と訴えた17歳の女子高生の例や、
福知山の女性(27歳)の例では、石膏やビニールで患部の包帯を覆うと、途端に綿が出なくなるといったものまであった。
しかし中には、本当に体内から出たのではないかと思われる症例もあった。
【症例】
 ・山形県の13歳の少女:瞼に腫瘤ができ、摘出すると中から植物性繊維が排出された。
  (報告は岡山の症例が報道された後であるが、発症は報道の前)
 ・静岡県三島市の26歳の女性:手指の腫瘤から植物性繊維が排出。
 ・愛知県豊橋市の50歳の女性:左目が腫脹し繊維が出てくる。取り除いても再出し、やがて潰瘍ができ左目摘出となった。
  (岡山の症例より10年あまり後発症)
 ・兵庫県明石市の16歳の女子高生:盲腸手術後、傷痕から綿が繰り返し出てくる。赤・青・黄のものも混じっていた。
ちなみに、詐病だった例も含め患者はすべて女性である。
 原因は最後まで判明することはなく、その後綿ふき病の患者は現れなくなった。
果たして本当に体内から植物性繊維が出てきていたのか、それとも詐病だったのか。今となっては真相は闇の中である。

※綿吹き病で患部から吹き出た綿の画像


・黒血病(黒血症/田村・高橋氏病)【風土病】
岩手県I町付近に住む一族に寛延年間ごろから代々現れる、遺伝性の異常血色素症と思われる。
地元では黒子(クロコ)・口黒(クチグロ)・血黒(チグロ)などと呼ばれている。
特徴は皮膚や粘膜、特に唇がチアノーゼ様に紫色であることと、血液が醤油のような黒紫色であることである。
その他には特に病状が現れることもなく、知能や身体能力も正常である。
黒血病間の子どもには黒血病は現れない。

・澱粉(でんぷん)病【奇病】
昭和34年、腸捻転の手術をした女性の乳房に腫脹ができはじめ、疼痛がおこるようになる。
やがて腫脹は自壊してチーズ状の膿や壊死様物質を排出するようになり、国立名古屋病院に入院した。
病院では化学治療を施すも治癒せず乳房を切除するも、腫脹は尚も発生し、物質の排出は続いた。
物質の先端は乾燥しているが、出てきたばかりではうどん状である。大きさは大きいもので小指大もある。
排出が続くうちに、排出孔の周囲がだんだん堤防状に高まっていく様子が見られた。
排出される物質は検査の結果、植物性澱粉と同一の性質を有していることが判明している。
澱粉状の物質は5年間、毎日10〜15g程排出し続けた。(その後の状況不明)
澱粉状の物質が体内から排出される症例が確認されたのはこの1例のみで、原因は不明のままである。

※でんぷん病の患部画像


・牟婁(むろ)病(紀伊ALS/PDC)【風土病】
http://www.nanbyou.or.jp/entry/824
和歌山県紀南地方(牟婁郡周辺)において、筋萎縮性側索硬化症(ALS・アミトロ)と、パーキンソン認知症複合(PDC)とが
併合した症状が起きる「牟婁病」が高頻度で発症している。現地では“足なえ病”とも呼ばれている。
酸性土壌で多雨なこの地域の川はミネラル成分が極端に少ない上、アルミニウムやマンガンなどが多く含まれている。
この水を常に飲んでいることと、この水で育てた作物を常食していたことが原因との説が有力だが、確定していない。
発症すると意識ははっきりしているが、四肢の筋肉が萎縮していき筋肉が衰えてしまう。
舌がもつれて呂律が回らなくなり、食べ物も喉を通らなくなってしまい、数年の後には呼吸麻痺で死亡してしまう。
治療法は存在していない。現在では上水や流通網の整備により、新たな発症はないとされている。
アメリカ・グアム島でも似た症例がある。

・日永肝炎【風土病】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%B0%B8%E8...
昭和41年に三重県四日市市の日永地区を中心に発生した奇病。
四日市市日永地区及び四郷地区で、肝炎に似た症状の患者が続出した。
当初公害病が疑われたが、のちにウイルス性の肝炎であることが判明し、やがて日永肝炎は収束した。
日永地区で集中した理由は分かっていない。

・日本住血吸虫症【風土病】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4...
寄生虫・日本住血吸虫によって引き起こされる寄生虫症。
かって日本では山梨県の甲府盆地底部・福岡/佐賀県の筑後川流域・広島県深安郡片山地区(現:福山市)
における風土病として恐れられていた。山梨では「地方病」、広島では「片山病」と呼ばれていた。
セルカリアという幼生が中間宿主の巻貝・ミヤイリガイから水中に泳ぎだし、その水にふれた皮膚から体内に侵入する。
感染者は発熱や腹痛が起き、肝臓と脳における炎症が起きる。
肝硬変が顕著な例では、身動きができないほどの腹水がたまる症状が出て死に至る。
現在の日本では、ミヤイリガイの駆除により、日本住血吸虫症は撲滅されたと考えられている。

・ツツガムシ病【風土病】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%84%E3...
ツツガムシ病は、ツツガムシリケッチアをダニの媒介によって感染することで引き起こされる感染症。
野ネズミなどに寄生するダニの一群であるツツガムシが媒介する。「新型」と「古典型」のふたつの型があるが、
このうち古典型が、山形・秋田・新潟県の河川敷で感染する風土病として恐れられていた。
ツツガムシリケッチアを保有するアカツツガムシというダニに噛まれることで感染する。
症状は高熱が出て、紅斑・丘疹状の発疹が全身に現れる。皮膚にはダニの刺し口が見られる。
重症例では死亡することもある。現在では新型が全国に拡がっている。
「つつがない」という言葉はツツガムシ病に由来する。

・土佐のほっぱん/馬宿病 ※新型ツツガムシ病【風土病】 ''NEW''
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E4%BD%90%E...
山形・秋田・新潟県で発症するツツガムシ病を引き起こすツツガムシとは異なる新種のトサツツガムシが起こすツツガムシ病。2つを四国型ツツガムシ病とも。
ほっぱんは現在の高知県幡多郡黒潮町伊田地区で、馬宿(うまやど)病は現在の香川県東かがわ市馬宿地区で流行していた風土病。
これらがツツガムシ病と判明する以前は、ツツガムシ病は北日本特有の風土病と考えられていた。
前兆もなく突然原因不明の高熱を発症し、やがて赤色や紫色の発疹が全身に多数現れ、発病からわずか数週間のうちに、その半数以上が死亡する。
古くより名主の祟りとして恐れられていた。

・象皮病(フィラリア症)【風土病】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%A1%E7%9A%AE%E7...
かつては日本全国に蔓延していた。西郷隆盛がかかっていたことで有名。
戦後も南西諸島や高知県沖の島では風土病として残っていたが、現在日本では根絶している。
象皮病は主としてバンクロフト糸状虫などのフィラリア類が寄生することによるフィラリア症の後遺症。
身体の末梢部(足や陰嚢等)の皮膚や皮下組織の結合組織が著しく増殖して硬化し、ゾウの皮膚状の様相を呈する。
その様子から「ホテアシ(布袋足)」や「イッショウギンタマ(一升金玉)」とも呼ばれていた。

・成人T細胞白血病【風土病】
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g2/k02_38/k0...
日本では鹿児島・宮崎・長崎(五島列島)・沖縄地方で他の地域より顕著に多く見られる血液の白血病。
世界では中南米やアフリカに多い。
幼児期に母乳を介してヒトt細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)に感染した者が発症する。
成人期には性行為でも感染する。ただし感染しても発症率は低い。
発症するとほぼ100%の確率で死に至るが、骨髄移植で回復する例がある。

・芽殖孤虫症【奇病】
http://w.livedoor.jp/book-wiki/d/%A1%DA%EA%B5%A1%D...

・シビ・ガッチャキ症【風土病】
青森県岩木川流域・五所川原市付近でみられた地方病。ビタミンB2の欠乏により起こる。
全身の倦怠や口角炎、性器や陰部の痛痒等が起こる。

・首下り病(ジェルリエー病)【風土病】
青森県南部・岩手県北部・岐阜県に多いとされた地方病。
一過性の発作が起き、四肢の麻痺・めまい、眼球運動障害等の眼症状・嚥下障害 等の症状をみせる。
発作時に首が下がることから「首下り病」と呼ばれている。
パーキンソン病、他系統萎縮症、多発性筋炎、封入体筋炎などの疾患患者特有の症状としての“首下がり病”とは異なる。
原因は不明だが、含水炭素代謝障害とするものが有力である。数年で自然治癒する。

・阿蘇火山病【風土病】
熊本県阿蘇郡一帯を中心にみられた地方病。他に全国の火山地帯にも散見された。
歯が白・黄・黒等の斑状になる(現地ではヨナ歯と呼ばれる)他、骨の発育障害や萎縮が起きる。
付近の河川・井戸水にフッ素が多い為、日常的に飲用すると過剰摂取となり中毒症状が起きる。

バク(象皮病)【風土病】 ←2014.3追加
八丈島の隣に浮かぶ八丈小島でみられたフィラリアによる象皮病。
昭和44年の全島集団離島の原因ともなった。





【3大ヤバい寄生虫】
・芽殖孤虫:全身虫だらけになって死ぬ。致死率100%
・マイクロネーマ・デレトリックス:脳が虫だらけになって死ぬ。致死率100%
・フォーラー・ネグレリア:脳が溶けて死ぬ。致死率95% 全部日本にいる。


◎綿ふき病/澱粉病 参考文献・画像
『日本の奇病』松田心一・横川宗雄 現代書房
「考える資料−綿ふき病」小林忠義(最新医学32巻8号 1977)
「デンプン病と綿ふき病」二国二郎(高分子65巻3号 1965)
「綿ふき病見聞記 いわゆる“綿ふき病”への疑問」建田恭一(自然20巻7号 1965)
「『綿ふき病見聞記』への反論」田尻保(自然21巻3号 1966)