レッスンルーム |
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| 千鶴: | おはようございます。 ……もしかして、来ないと思いました? |
| 千鶴: | 別にアイドルになりたいって思ったワケじゃなくて。 ……その……約束をすっぽかすのは、いけないって思っただけ。 |
| 千鶴: | ……まぁ、全く興味がないワケじゃないけど……ハッ! も、もういいじゃないですか。それで、何から始めるんですか? |
| P: | 『ダンスレッスンで』 |
| 千鶴: | ダ、ダンスレッスン……? …………分かりました。お願いします。 |
| | ダンスレッスンを始めた…… |
| 千鶴: | いち、に、さん……手はこうで、足は……え?違う? ……え、こ、これ以上は体勢がキツくて……っ! |
| 千鶴: | えっと、ええっと、次はこうして、こう動いて…… あ、ど、どうしよう……もう全然分からない……っ! |
| 千鶴: | はぁ……はぁ……全然ダメ……。体が硬すぎ……みっともない動き……。 ほんと最悪、恥ずかしすぎ、ありえない……。 |
| 千鶴: | だから言ったんです……。 私にアイドルなんて向いてないって……。 |
| P: | 『基礎練習しよう』 |
| 千鶴: | ……基礎練習ですか? どうせそんなことしたって……。 |
| P: | 『きっとできる』 |
| 千鶴: | ……そこまで言うなら、あとちょっとだけ……。 ほんのちょっとだけなら、つきあってあげます。 できなくても、知りませんから……。 |
| 千鶴: | いち、に、さん、し……これで合ってますか? なるほど、ゆっくりやるとできるかも……。それから、次は……。 |
| 千鶴: | いち、に、さん……手はこうで、足は…… ……やったっ、できたっ!できましたよね!? |
| P: | 『完璧だったよ』 |
| 千鶴: | うれしい……ハッ!あ、いや、これは……。 た、達成感です。それ以上でも以下でもありません。 |
| 千鶴: | それに、完璧だったなんて……調子が良すぎ。 テレビで見たアイドルの人たちは、もっとすごくて、もっと可愛くて……。 |
| 千鶴: | でも……もしかして、基礎から覚えていけば、 私もいつかあんな風に踊れるように……ハッ! |
| 千鶴: | べ、別にちょっと楽しかったからもうちょっと続けてもいいかな、 なんて思ったワケじゃ……あ。 |
| P: | 『やる気になってくれた?』 |
| 千鶴: | ……こほん。再度言いますけど、私は自分が アイドルに向いているとは思ってないです。 |
| 千鶴: | でも、ダンスも勉強と一緒で、基礎を練習すればいつかはできるようになるかもしれない……。 それが分かったので、その……。 |
| 千鶴: | もう少しだけ……貴方につきあってあげます。 その代わり、私にちゃんと基礎から教えて下さい。 ……プロデューサー。 |