現在閉校中のココネ学園ですが、生徒たちは現在もいろいろな形で自習活動を続けています。お久しぶりの人もぜひ遊びに来てください♪

早速授業をはじめましょうか。

昨日の授業に参加されていないかたもおられると思いますが、
昨日は、表現は今・ここの視点から行われ、
時間を表すさまざまな副詞表現を取り上げました。

今日は、
今・ここの視点から現在について語る、
過去について語る、
そして未来について語る、
その表現を、テンスとアスペクトの観点から体系的な整理をしておきたいと思います。

まず、テンスというのは時制のことです。
英語では tense と書きます。
これは時間(time)とは違います。
時間は過去、現在、未来と流れていきますが、
英語のテンスは現在と過去の2つのみです。
つまり、未来時制というものは存在しません。

文法でテンス言えば、動詞の形に反映された時間のことを言います。
そして、現在形と過去形があります。

eat / eats は現在形で、ate は過去形ですね。
EAT の未来形というものはありません。

時制について理解する際に、アスペクトという用語がつかわれます。
これは、動作・状態のありようを言語的に表現したものです。

アスペクトには3つあります。
単純アスペクト、
進行アスペクト、
完了アスペクト、
この3つが基本です。
それに、完了進行アスペクトを加えることができます。

単純アスペクトは「動きがない(動作・状態)」を表します。
進行アスペクトは「動いている(動作の進行・状態の変化)」を表します。
完了アスペクトは「動作・状態が完了している」ということを表し、
完了進行アスペクトは「進行状態が完了している」ということを表します。
つまり、動きがあるかどうか、完了しているかどうか、
これらを表現する言語学の用語がアスペクトなんです。

そして、すべての表現は、原則、テンス・アスペクトを含んでいます。
テンスとアスペクトを合わせると、次のようになります。
現在・単純形、
現在・進行形、
現在・完了形、
現在・完了進行形過去の場合も同様です。
過去・単純形、
過去・進行形、
過去・完了形、
過去・完了進行形です。

では、未来はどうやって表現するか?

過去と現在との間には分断線があります。
過去のことは済んだこと、もう起こったことで、変えることはできません。
現在と過去ははっきりと区別されます。
ところが、現在と未来は連続的というか、地続きの関係ではっきりとした分断線はひけません。
そこで、未来を展望した表現はすべてテンスとしては現在形を使います。

例えば「留学する」という事態を考えてください。
未来を展望して語る際に、いろいろな表現があります。

I want to go abroad to study economics.
これは願望を表現したものです。
I will go abroad to study economics.
これは意志を表現したものです。
この will はもちろん助動詞で現在形です。
I must go abroad to study economics.
これは、いきたくもないのに、行かなければならない状況だとこう言いますね。

さらに、
be plannin to do,
be scheduled to do be supposed to do,
be going to do.....
さらに、intend to do, wish to do などぜんぶ、未来を展望した表現です。

自分の予定表に留学の予定を書き込むのであれば、
(I) go abroad to study economics.
と現在単純形を使うでしょう。また、
I'm going abroad to study economics.
でも未来を展望した表現です。

言いかえれば、未来を表現するやりかたは何通りもある、
そして、それはテンスとしては現在的を使うということです。

よく、ぼくらは、未来とくれば will と考えがちですが、
will は自分の意志だとか推量を表現することで未来にことについて語る表現にすぎません。
つまり、one of them ということです。

では、現在を語る表現は何か?
現在・単純形、
現在・進行形、
現在・完了形、
現在・完了進行形
この4つが基本です。

現在・進行性とはテンスが現在で、アスペクトは進行ということです。
現在・単純形も同じく、テンスが現在で、アスペクトが単純ということです。

学校文法では現在形だとか、単純現在形という言い方をします。
ぼくは、それでは不十分だと考えています。
単純現在形って何が単純なの?という疑問がでてくるからです。

現在・単純形とすることで、
テンスは現在で、アスペクトは単純、と理解することができます。
そして、単純アスペクトの特徴は「動き・変化がない」というもので、
動作動詞の場合はスナップショット的な描写の仕方を表します。

すこし、例をあげておきます。

手品師がステージで手品を披露する場面を想像してみてください。
「さあ、帽子を取ります。テーブルに置きますよ。
 ほら、中には何もありません。
 帽子にこの布をかぶせます。
 布をとりますよ。
 すると、。。。。ほら、鳩が出た!」
こんな内容を英語で表現すると、
Now, I take this hat.
I put it on the table.
See, nothing in it.
I cover the hat with this cloth.
I take off the cloth.
And .... Wow! A dove!
こんな感じになります。
これは1つ1つの手順をスナップショット的に並べる感じの表現だから、
現在・単純形が使われるのです。

料理番組でも同じです。
First, I saute chopped onions.
I beat four eggs.
Now, I add the sauted onions, salt and pepper to the egg.
こんな感じで現在・単純形を使いますね。

映画などのシナリオで、場面描写では必ず、現在・単純形を使います。
もちろん、新聞などで写真が載っている場合、
その説明書きとしてもスナップショット的な現在・単純形が使われます。

ここで言いたいのは、
現在について語る際の表現は、
現在・単純形、現在・進行形、
そして現在・完了形(完了進行形)が基本であるということです。
そして、スナップショット的な描写をする際には、現在・単純形を、
ビデオムービー的な描写をする際には、現在・進行形を使います。

現在・完了形は「何かが為された状態を現在経験している」ということで、
過去と現在を橋渡しするような働きがあります。

ここで注目は、現在のことを語るには、テンスも現在形が使われるということですが、
過去・単純形が現在について語る際にも使われることがあります。

例えばむずかしいことを成し遂げた瞬間に「やった!」といいますが、
これはI did it! です。あるいは I made it! です。
隠れん坊で相手に見つけられた瞬間も You found me. (ああ、みつかちゃった)と過去・単純形を使います。
何かを探していて、見つけた瞬間、これも I found it! ですね。
相手の話が「わかった!」も I got it. といいます。

何かがなされた瞬間は過去・単純形で、
為されたことを現在経験しているというのが現在完了形です。

ボクシングの試合で、
強いチャンピオンをノックアウトした瞬間は、I did it! であって、
I've done it! とは言いません。
何かがなされた瞬間は I did it. なんですね。

そして控室に戻って、
「俺、本当にやったんだ」とかみしめてなしたことを味わう際には、
I've done it. でも I did it. でもかまいません。

その理由は明白です。
I have done it. では [done it] を HAVE で捉えなおしているから、
瞬間的な衝撃は和らいでしまうのです。

以前、お話しましたが、
I've just finished reading the book. は
「ちょうど本を読み終えた」ではありません。
「ちょうど本を読み終えたところです」これが英語に近い発想です。
「〜したところです」この部分に現在完了形の本質があるんです。
だから、I have done it. は
何かを成し遂げたということを HAVE(経験空間)で捉えるているため、
本当にやったんだ、やってしまったんだ、といった意味合いになるんです。

さて、過去・単純形は基本的に「スナップショット的」に事態を描写する方法です。
スナップショットなので、
I did it 30 years ago. でもよいし、
I did it just now. でも可能なんです。
つまり、just now の意識があれば、
過去形であっても
現在的な内容(何かが為された瞬間の表現)として利用することができるということです。

過去を回想する表現としては、
この過去・単純形、過去進行形、それに過去完了形がメインです。

過去完了形は、過去を振り返って、ある時点を設定し、それ以前の状態に言及する時の表現です。
たとえば、手術の前に4週間入院していた、という状況を表現する際には、現在の視点から過去を回想して、手術が行われた時を設定します。
そして、その時点より以前に4週間入院していたという事実があったということを表現するのですね。
これを英語では I had been in the hospital for four weeks when I had the operation.
when I had the operation で過去のある時点を設定し、I had been in the hospital for four weeks でそれ以前の状態を描写するというやり方です。

未来を表現するのに、 will や may などの助動詞を使うように、過去を表現するのに would や might を使うことがあります。しかし、助動詞の場合は、次のような傾向性が見られます。
will の過去形は would, shall の過去形は should, may の過去形は mightそして can の過去形は couldです。
must には過去形はありません。
そして、would は単独でも過去の習慣や意志を表すことができます。

I asked her to lend me some money, but she wouldn't even answer.
これは過去のある時点でお金を借りようとしたが彼女は返事もしなかった、ということで彼女の意志を表しています。

When I was young, I would listen to the radio, waiting for my favorite song.
この would も過去において「よく〜していたもんだ」と懐かしさを込めて表現する言い方です。
このようにwould の場合、単独でも過去のことを語ることができます。

ところが、should, could, might はそれ自体では過去について描写できず、might have done, should have done, could have done のような形で表現します。

今日のポイントは、昨日の授業との連携で、表現はすべて、今・ここ(現在)の視点から行われ、
現在のこと、過去のこと、未来のこと、それぞれを語る際に、現在と過去においては、テンス・アスペクトの組み合わせで表現するのが英語だ、ということ。
未来については、テンスがないため、will, be planning to, want to などの助動詞や助動詞関連表現を使うということ、です。

特に、注目していただきたいのは、過去・単純形です。
これは何かが為されたということをスナップショット的に、つまり、静止画的に描写する方法なので、
100年前でも、今この瞬間でもI did it 100 years ago. とかI did it!のように使えるということです。

過去進行性が現在の状況でも使える場合があります。それは、I was wondering if you ..... (〜してくれないかとおもっていたの)のような婉曲的な言い方です。

いずれにせよ、テンス+アスペクト、テンスは現在か過去、アスペクトは、単純か進行か完了、であること、
そして単純は静止画的な表現、
進行は動画的な表現、
そして完了は「何かが為されている」ということの描写に使われ、それが現在なのか過去なのか、ということです。
これが英語の仕組みということで、整理しておいてください。

さて、今日のぼくからの授業はこれで終わりです。
最後に、文法は、体系的に理解することで、表現の手段として利用することができます。
断片的な知識ではなく、体系化というのが鍵です。

では、今日も、長くなりましたが、ありがとうございました。近いうちに、ディスカッション形式の授業もトライしてみましょう。

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