むかしなつかし「人形劇三国志」各話へのツッコミネタバレあり

あらすじ

董卓を殺害し天下を手中にしたかと思はれた呂布は、董卓の部下たちに長安を追はれる。
曹操は父・曹嵩を徐州の大守・陶謙の部下に殺され、徐州討伐に立ち上がる。
玄徳は陶謙を援護するため徐州に向かふ。
陳宮を迎へた呂布は、曹操の留守の間に兗州を襲ふ。
曹操は徐州と和議を結び、急ぎ兗州にとつて返すが劣勢は否めず。しかし、曹操が死んだと勘違ひした呂布軍の士気のゆるみに乗じて勝利を得る。
そのころ、献帝一行は董卓の部下たちの手から逃れんと洛陽へと赴く。あはや董卓の部下たちにとらへられやうといふところ、曹操に助けられる。

一言

質問です。
ここでいふ「龍虎」といふのは誰と誰のことでせう。

なぞー。

演義でいふと、第九回終盤から第十四回の途中まで、といつたところか。
第1回から第4回のころのスローペースを思ふとものすごいペースで話が進んでゐる。
李傕・郭椶箸出てこないし、馬騰・馬超親子も出てこない。孔融や太史慈も同様。糜竺、孫乾もか。
そのせゐか、駆け足な感じは微塵もないし、ダイジェスト感もない。
よくできてるよなあ。

本来であれば李傕・郭椶膨匹呂譴襪笋Δ謀塒遒舛垢誅ど曚世、冒頭「前回までのあらすじ」みたやうな感じで話をまとめられておしまひ。
ここの粗末な馬車に揺られつつ、燃える都を振り返る貂蝉の憂ひ顔がまづステキ。見惚れちやふ。

陶謙がねえ、見るからに人のよささうなお爺さんでねえ。人形劇ではこどもはゐないことになつてゐる。確か演義ではふたりゐることになつてゐたと思ふ。
そして、曹嵩は全然曹操と似てゐない。さういへば、人形劇三国志に出てくる親子つてあんまし似てないな。孫堅と孫策・孫権、馬騰と馬超、曹操と曹丕、曹丕と曹叡、玄徳と劉禅、淑玲と劉禅……似てないなあ。
あ、夏侯淵と夏侯楙は? 別に似てないか。

似てるといへば、呂布とその弟か。それは云はない約束か。

陶謙が曹嵩の見送りにと選んだのは張闓。これが黄巾の残党といふ。
なんでそんな男を選ぶかのう、陶謙よ。
見る目がないからこの後の苦労は仕方がないのかもしれない。

しかし、この陶謙の部下・張闓が悪くてちよつといい。
同じく黄巾の残党だつた部下たちが、陶謙はいい人過ぎてつまらない、といふやうな愚痴を云つてゐるところにあらはれて、あはてて「不満はない」といふやうなことを口走る部下たちにむかつて、「俺は不満だ」と云ひはなつところとか、たまんないね。かういふ悪役が人形劇三国志の魅力をいや増しにしてゐると思ふ。

それにしても夏侯淵がついててやられるものかね。
この回の夏侯淵は、なんとなく三枚目つぽい役回りも演じてゐるから、大した武将ぢやない扱ひなのかな。だとしたらチト不満だな。

ここで演義では曹操がさんざん泣くんだけど、人形劇三国志の曹操はもつとクール。
人形劇の曹操つて、熱いところもあるけど、根つこのところはすごく冷めてるといふか醒めてるといふか、さういふところがいいんだよなあ。

玄徳一行は、やつと出番、かな。
前回はなんだか申し訳ていどの出演だつたものね。「なんのために出てきたの?」つて感じだつたし。

陶謙は百万の曹操軍に絶望するが、玄徳一行が援軍としてあらはれて途端に憂ひ顔も晴れる。

陶謙は徐州を玄徳に譲らうとするが、玄徳は固辞して受け入れない。
張飛が「くれるつてものをなんでもらはないんだ」といふやうなことをぼやくと、いつもだつたら「そんなこと云ふもんぢやない」とたしなめる関羽は黙したまま。「ああ、関羽も同じこと思つてるんだな」といふことがわかる。

玄徳は関羽・張飛を引き連れて、曹操軍に和議を申し入れに行くが、当然曹操が聞き入れるわけもない。ここで、白竜が進むのを躊躇するといふお約束の場面もあり。敵兵が潜んでゐるんだよね。すぐわかるよ。
ところが、ここに呂布軍が兗州を襲つてゐるといふ報せが来て、曹操は和議を受け入れることにする。ここで夏侯淵を使者に使ふんだが……まあ、人形劇三国志つて基本的にかうだよね。「いや、そんな偉い人がそんな足の軽いことするわけないし」といふやうなことを結構平気でやる。「それ、どれくらゐ距離があると思つてるの?」みたやうな距離を平気で踏破するしね。ま、いつか。

曹操は呂布をあまく見てゐるが、この時点では陳宮が呂布と手を組んだことを知らないんだよね。

曹操軍に勝利して、呂布は陳宮とふたり酒宴をもよほしてるんだけど、そこに酒の瓶を持つて貂蝉があらはわれる。貂蝉に話しかける呂布の聲が實にやさしげで、ねえ。別人のやうな聲音なんだよね。切ない。切な過ぎる。

しかも陳宮がここで貂蝉がなんとなくつれないのは「将軍のことを愛してゐるからでは」とかいふやうなことを云ふのが念入りに切ない。

曹操が奇襲をかけやうとするのを陳宮は見越してゐる。そんなわけで、曹操軍は反撃されてしまふ。
曹操は燃え盛る火の中に逃げて行くと、焼け崩れた家の梁の下敷きになつたやうに見える。しかも「一兵卒」典韋もその後を追ふ。
その場にゐた紳々竜々が呂布にさう告げ、「曹操は死んだ」といふので、呂布も曹操は死んだと思ひ込む。
演義だと曹操が「自分は死んだといふ情報を流せ」つて云ふんだけどね。

で、この後、呂布軍が曹操軍に負けたことについては、また紳助竜介の説明で知ることになる。
いいのかね、こんなことで。

一方、玄徳はいまはのきはの陶謙から徐州の牧となることを懇願されて、たうとう受け入れる。

これを聞いて暴れる曹操がいいね。
なんでいつも玄徳ばつかりつて、それは玄徳が主役だから仕方がないんだよ、曹操……

でも、「帝が董卓の部下たちの手を逃れて洛陽に向かつた」と聞いて「帝を手中にしたものが天下を手に入れるのだ」とか云ふて、途端に元気になる。いいぞ、曹操!

瓦礫の山と化した洛陽に、献帝とおつきの人々、そして淑玲となぜか美芳がゐる。
ここの献帝が、なんかもう、あはれでね。董卓の部下たちのゐる長安より、廃墟でも洛陽の方がまし、住めば都、みたやうなことを宣ふ。淑玲も淑玲で、「手を入れればもとのやうになります」とか云ふけれど、この状態からもとの状態に戻すのは至難の業だぜ。それこそ重税・重労働を課さないとムリ。この時点の漢王朝にそんな力のあるものかね。
でもこの淑玲のことばに勇気づれられちやつたりするんだよなあ、帝は。

彼方から董卓の部下たちの軍が迫る中、曹操軍もやつてくる。
曹操軍は董卓の部下たちの軍を退け、帝を救ふ。うーん、「救ふ」と書いていいのかな。この時点ではいいのか。
ここで美芳が曹操に云ひたい放題なのがいい。人形劇三国志で最強なのは美芳だよな。

演義では、董卓の部下たちの軍がせまつてゐると知つて焦つた献帝が、山東で力をつけてゐといふ曹操に詔を発して、山東方面に逃げるところ、夏侯惇たちの援軍に出会ふ、といふことになつてゐるが……まあ、大筋であつてゐる、よな。

ちふわけで、我らが玄徳は徐州牧となり、曹操は帝を擁護する立場に。呂布は敗れたとはいへ、まだ虎視眈々と好機を待つてゐる。

脚本

小川英
四十物光男

初回登録日

2012/11/17

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