B-OSP EVEONLINE WIKI - 領有権の争奪


領土戦

領土戦の移り変わり


かつての領土戦は領有権封鎖ユニット(Sovereignty Blockade Unit)を用いてのスターゲート攻撃から始まる、大規模な艦隊戦を伴うストラクチャの破壊メインのコンテンツでした。膨大なHPを誇るストラクチャの破壊は自然と主力艦を持ちいた戦闘へと移行し、派手な戦いが起こることも珍しいものではありませんでした。

そのような領土戦を潜り抜けた古参のアライアンスは今や絶大な戦闘能力を保持しており、新参のアライアンスに太刀打ちできる目はありません。これは、続けていても将来的に大きな組織の傘下に入らなければならない・・・というような、膠着した情勢を生み出してしまいます。また、いざ小規模なアライアンス同士で領土戦を繰り広げようとしても、ストラクチャを削りきるための火力を生み出すことが困難である、という敷居の高さも問題になっていました。

この敷居の高さを打開するべく生み出されたのが、エントーシスリンク(Entosis Link)を用いた新しい領土戦です。ドリフターズ(The drifters)の謎技術を流用したこのモジュールは、領有権管理用のネットワークに侵入し、その制御を乗っ取ることができます。これによって極端な話2〜3隻の船でも領土を奪うことができるようになり、敷居は格段に下がりました。もちろん主力艦を100隻単位で繰り出せるアライアンスが小型艦主体の艦隊を作れないはずもなく、戦闘力の差は依然として存在します。それでもある一定の戦力と才覚、気合とやる気があれば、自前の領土を持つのはけして遠い夢ではありません。

この新しい領有権争奪のシステムは、関連の開発ブログなどを掲載したCCP職員の名前を取ってFozzie Sovと呼ばれています。

エントーシスリンク(Entosis Link)


領有権ユニットの設置・奪取などに欠かせないモジュールです。

関連ページ:エントーシスリンク

ストラクチャそれぞれが独立した存在に
かつては、領有権封鎖ユニットによる封鎖、領域管理用拠点(Infrastructure Hub)の破壊、領域支配用ユニット(Territorial Claim Unit)の破壊、という順番があり、星系そのものの支配権を争っていました。Fozzie Sovによって領域支配用ユニット、領域管理用拠点、ステーションの3種類はそれぞれが独立した所有権を持つようになり、それらは必ずしも同じアライアンスによって保持される必要はなくなりました。

領域支配用ユニットは領土の保持を宣言するにすぎず、開発は領域管理用拠点によって制御されます。周辺を実行支配するアライアンスが領域支配用ユニットを保持して全宇宙にナワバリを主張し、その星系を実際に利用する参加のアライアンスが開発のために領域管理用拠点を保持する、というようなことが可能なわけです。

アクティビティ防衛乗数(Activity Defense Multiplier)について
星系ごとの3種類の開発インデックスをもとに計算されるこの数値は、各種の領土戦に関わる数値を算出するために使用します。それぞれのストラクチャに対して攻撃に必要とされる時間(占領基準時間)や、攻撃可能な時間帯の計算にアクティビティ防衛乗数は関係してきます。

アライアンスは領土内の特定の星系を首都(Capital)に設定することができ、首都星系となった星系はこのアクティビティ防衛乗数に+2倍のボーナスを持ちます(結果的に6倍を超えることはありません)。
軍事インデックス工業インデックス戦略インデックスアクティビティ防衛乗数
0001倍
0052倍
5003.5倍
0554.5倍
4224.9倍
3355.4倍
4446倍
5356倍
5556倍

わざわざ計算しなくても、各星系の情報を参照すればこの数値は表示されています。この数字が大きければ大きいほど、その星系を攻めづらいということになりますのでよく確認しましょう。



攻撃可能な時間帯


全世界にプレイヤーが存在するEVE ONLINEでは、敵対する相手が夕食後の気合十分な時間に自分たちは目覚ましを止めて二度寝している・・・というような悲劇が数多く発生します。こと領土戦においてはこれは危機的な問題なので、領土戦に関連するストラクチャには、それぞれ攻撃可能な時間帯が設定されています。この時間帯を脆弱性ウィンドウ(vulnerability window)と呼びます。

この時間帯は、各アライアンスがそれぞれ設定するデフォルトの領有権弱体化時間(Default Sovereignty Vulnerability Time)(または単純にプライムタイム(Prime Time)と呼ばれる)を中心に、最長18時間、最短で3時間に渡ります。この数字は各星系ごとのアクティビティ防衛乗数(Activity Defense Multiplier)が上がれば上がるほど小さくなっていきます。計算する方法は、単純に18(時間)をアクティビティ防衛乗数で割ってください。すなわち防衛乗数1xで18時間、最大である6xで3時間というわけです。開発が進んでいない星系ほど攻撃を受けやすいということになります。



このように「安全(Secure)」と表示されている脆弱性ウィンドウ外の時間帯は、ストラクチャに対してエントーシスリンクを起動できません。脆弱性ウィンドウを確認し、出直しましょう。
逆に攻撃が可能な場合は「攻撃にさらされている(Vulnerable now)」と表示されます。



最初の攻防

脆弱になったストラクチャに対してエントーシスリンクを起動するところから、話は始まります。
エントーシスリンクの最初の1サイクルが終わって攻撃側の進行が始まった時点で、標的となったアライアンスには攻撃を受けている旨の通知が発信されます。この時点で、アクティブな戦力が攻撃を受けている星系に駆けつけてくることが予想できますね。


(まだ間に合う)
攻撃側の成功条件
攻撃側の成功条件は、エントーシスリンクによるキャプチャープロセスを完了することです。エントーシスリンクの2サイクル目以降からプロセスは開始され、以下の時間を基準にアクティビティ防衛乗数を乗算した時間継続させる必要があります。
ストラクチャの種類占領時間(分)
ステーション10
領域管理用拠点(I-Hub)10
領域支配用ユニット(TCU)10
各種ステーションサービス4
コマンドノード4

ステーションサービスとコマンドノードについては後述します。基本的には10分にアクティビティ防衛乗数を掛けて計算すればよく、最大で1時間かかることになります。

防衛側の成功条件
防御側はこれを妨害することになりますが、方法は2つです。エントーシスリンクを当てている艦を撃墜して止めるか、味方のエントーシスリンクを当てるかです。
複数勢力のエントーシスリンクが当たっている状態ではキャプチャープロセスが停止するので、手っ取り早く止めるのであればこれが最適解です。また、ストラクチャを保持しているアライアンスのエントーシスリンクのみが当たっている状態、または誰のエントーシスリンクも当たっていない状態(所有者側の進行とみなされる)は、進行したキャプチャープロセスの回復になります。味方の行動にアクティビティ防衛乗数は関係しないことを忘れないでください。また、どちらもエントーシスリンクを起動していない状態でのプロセスの再生時間は以下の通りです。
ストラクチャの種類再生時間(分)
ステーション50
領域管理用拠点(I-Hub)50
領域支配用ユニット(TCU)50
コマンドノード98
各種ステーションサービス98

この機能は、領有権争奪戦を放置すれば必ず防衛側が勝利する、と言い換えることもできます。


例:
アクティビティ防衛乗数が3xの星系を例にすると、攻撃側が占領に必要な時間は30分になります。この状態で攻撃側が15分(50%)進行した状態で防衛側がエントーシスリンクを当てた場合、回復(再占領)に必要な時間は5分(同様に50%)です。これを自然回復に任せる場合、25分(これも同様に50%)かかります。

攻防の状態はストラクチャに表示されるタイマーの表示でも確認できます。
攻撃側がキャプチャープロセスを進行中
攻撃側と防衛側のエントーシスリンクが同時に当たっている状態
防衛側がキャプチャープロセスを進行中
またはストラクチャが自然回復している
(アライアンス略称が表示される)


注意点:
エントーシスリンクの起動が「防衛側の進行」とみなされるのはストラクチャを所有しているアライアンスのみです。たとえその勢力と友好的であっても、他のアライアンスによる行動は全て「攻撃」とみなされます。

攻撃側が勝利した場合
攻撃側が勝利した場合、ストラクチャは48時間の間強化状態になります。これは次に来たるコマンドノードイベントの準備時間にあたります。



防衛側の勝利と、脆弱時間の延長について
脆弱性ウィンドウにて示される時間帯、ストラクチャを防衛し通せられれば防衛側の勝利です。ただし、脆弱性ウィンドウが終わった時点でエントーシスリンク攻撃が継続中だった場合は、攻撃側が勝利するか、あるいは防衛側がキャプチャープロセスを完了するまで脆弱時間は延長されます。

二度目の攻防「コマンドノードイベント(Command Node Event)」

1回目の攻防の結果強化状態になったストラクチャの強化状態が終わると、その星系が所属するコンステレーション(複数の星系によって構成される星座のようなもの)内に複数のコマンドノード(Command Node)が生成されます。2回目の攻防はこのコマンドノードの争奪戦です。

コマンドノードは、コンステレーション内に4つ生成されます。これは時間が経つにつれて増加していき、最大で20個になります。ただし、ひとつの星系内には最大で5個までしか生成されません。コンステレーション内の出現場所については完全にランダムで、現地の領有権保持者などにまったく関係しません。無関係の人の土地などに出現する可能性もありえます。
また後述しますが、コマンドノードを取得すると、瞬時に1つのコマンドノードがコンステレーション内に生成されます。つまりコマンドノードの数は増加しこそすれ、減少はしません。




コマンドノードイベントが始まると、領有権の情報に上記のようなゲージが表示されます。これは攻撃側(赤)と防衛側(青)で示され、最初は攻撃側40%、防衛側60%でスタートします。コマンドノードを取得するとこのゲージは7%進行し、攻撃側と防衛側のいずれかが100%になるまで継続します。つまり攻撃側は最低9個、防衛側は最低6個のコマンドノードを取得する必要があります。もっとも、防衛側のコマンドノードは自動的に再生(防衛側アライアンスの進行)になるので、放置しておけば防衛側の勝利となります。

コマンドノードの取得

コマンドノードはその座標を示すビーコンがオーバービューに表示されます。



ワープすると近くにSBUを再利用したコマンドノードがあるので、これに対してエントーシスリンクを起動します。これは1回目の攻防で行ったのと同様のキャプチャープロセスになります。この占領時間については、出現した星系ではなくストラクチャの領有権争奪戦を行っている星系のアクティビティ防衛乗数が適用されます。コマンドノードの基本占領時間は、上の表にも記載した通り4分となります。




このコマンドノードについても、他のストラクチャと同じくエントーシスリンクの性質が当てはまります。同時に起動させれば進行は止まり、何もしなければ防衛側として再生します。
攻撃側と防衛側のいずれかによる占領が完了すると、コマンドノードは爆発して消滅し、コンステレーション内に新しいコマンドノードが生成されます。

コマンドノードイベントの継続
攻撃側、防衛側のいずれかが100%に達するまでコマンドノードイベントはひたすら継続します。

領有権争奪戦の決着
コマンドノード争奪戦の結果、防衛側が勝利した場合は、該当のストラクチャは次の脆弱性ウィンドウまで攻撃を受け付けない状態(安全な状態)になります。

攻撃側が勝利した場合は、領域支配用ユニット(Territorial Claim Unit)と領域管理用拠点(Infrastructure Hub)については、爆発して消滅します。その先は新しい領有権ユニットを設置し、エントーシスリンクを用いて活性化してください。

関連ページ:領土の獲得と開発


ステーション(アウトポスト)の場合は2回目の強化状態(48時間継続する)になり、同時にフリーポートモード(Station Freeport Mode)になります。詳細については後述します。

ステーション(アウトポスト)の場合

フリーポートモードと所有権の争奪

2018年6月5日のInto The Abyss 1.3アップデートで全てのアウトポストがFaction Citadelに置き換えられました。そのため現在はアウトポストの攻防戦そのものが存在しません。アウトポストから置き換えられたFaction Citadelは、通常の城塞と同様の攻略となります。

コマンドノードイベントが終了して2回目の強化状態になったステーション(アウトポスト)は、それまでの所有者の手を離れ、誰の所有状態でもないフリーポートモード(Station Freeport Mode)となります。この状態はどんな勢力でも自由にステーションを出入りできます。また、いかなる税金や入港料も発生しません。

フリーポートモードとなったステーション(アウトポスト)はβ版の新マップ機能で検索が可能です。これは「領有権」のグループ内にあります。




強化状態が終了すると、2回目のコマンドノードイベントが発生します。この状態においてステーション(アウトポスト)はどの勢力の所有物でもないため、参加するあらゆる勢力が攻撃者として扱われます。これは単純に防衛側とその他、という括り方ができないので、コマンドノードの獲得も複雑化します。

このコマンドノードイベントはいずれかのアライアンスが100%の領有権を獲得するまで継続し、その間はフリーポートモードも継続します。新しい所有者が決定した後は、ステーションは新しい所有者の次の脆弱性ウィンドウまで脆弱状態になります。

ステーション(アウトポスト)のサービス施設への直接攻撃

所有権には関わってきませんが、ステーション(アウトポスト)のサービスモジュールそのものをエントーシスリンクを用いて停止させることができます。



ステーション(アウトポスト)の外見には、ステーションサービスに対応したノードが存在します。

・研究所サービス(Laboratory Service)
・クローン作成サービス(Cloning Service)
・リペアサービス(Repair Service)
・装備サービス(Fitting Service)
・再処理サービス(Reprocessing Service)
・工場サービス(Factory Service)」

エントーシスリンクを用いてこのノードのキャプチャープロセスを完遂することで、ステーションの該当の機能を停止させることができるわけです。このキャプチャープロセスにおける基本占領時間は上の表にも記載しましたが4分になります。

防衛側(ステーションの所有者)が該当の機能を復帰させたい場合、同じようにエントーシスリンクを該当のノードに使用する必要があります。



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