『月姫の帰還』 シェヘラザードの物語『最終夜』

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「支配者」達の復活によって、この星は千年の時を越えて、再び危機に見舞われていました。黒い月から生み出される「支配者」達はこの星を食い尽くさんばかりの勢いで進軍を開始したのです。その中には私たちの良く知るものも居ました。かつて、赤ずきんとしてグリムと旅をし、そして本性を現すと天空の城で本物と赤ずきんとの死闘を演じていた魔物。すべてに嘘をつくものの嘘の無い姿。その名をニャルラトホテプと言いました。そんな、圧倒的な力を持つ簒奪者を前にしては、人々は逃げ惑うしかありませんでした。



そこに蒼き月より、軍勢を率いし輝夜が現れます。彼女は、己に掛けられた秘術を「支配者」達へと向けて解放し、生を与え、不死の力を封じてしまおうと考えていました。しかし、「支配者」達の力は彼女が思っていたよりも、遥かに強力になっていたのです。アルハザードの暗躍、そして、偽の赤ずきんの生み出した黒い月が、「支配者」達の封印を解くだけでなく、その本来の力も取り戻させていたのです。しかし、その窮地を救ったのはパンドラでした。


『輝夜。ここは、私に任せてください』


パンドラはそう言うと、グリムとルミアの希望の化身である、グリミアを顕現させると、一時的に「支配者」達の力を押しとどめることに成功します。そして、その一瞬の隙に輝夜はすべての自身に込められた力と、月の力、そして、真魔石と六賢者の力をすべて結集し、千年の秘術を解放します。輝夜の体は光に包まれ、その光、千年の生命のエネルギーは黒い月すらも、覆い隠していきました。当たりの闇は光によって払われ、不死者達は崩れていったのです。


千年の時を生きた輝夜も、この時の感覚はそれまでの千年以上に感じられました。そして、その意識は次第に薄れていきました。


あたりの光が収まると、すべての月は消えていました。黒い月はその力を失うように、蒼い月はその役割を終えるように透明へとなっていったのです。「支配者」達は生を与えられ、その不死性を失い。ある者は人として転生し、ある者はそれを受け入れられず消滅していきました。そう、世界は再び脅威を遠ざけることができたのです。


それから数日後。


王城ライトパレスでは、グリム王子とルミア王女の帰還に沸いていました。輝夜の光によって、シェヘラザードの魔法が再び効力を発揮すると、存在が封じられていたグリムとルミアを元の姿へと戻し世界へと帰還させていたのです。グリムに連れられて来たパンドラは、初めて心の底から幸せそうに笑っていました。この世界は、再び彼らによって栄えることとなるでしょう。



そして……輝夜の千年の秘術が放った光の中心だった所には、何か光るものが生まれていました。


そこには光る竹が、その中では小さな女の子の赤ん坊が泣いていました。大粒の涙を流している赤ん坊は、まるで、生きる喜びを噛みしめているようでもありました。



そこには、それを見つめる、2人の魔導師が居ました。


『決めた、彼女は僕が育てるよ』

『ちょっと待て、フィース。君が育てるのか、私は心配だ。君は不真面目すぎる』

『どこかで聞いたようなセリフだけど、今はちょっとした弟子みたいなのも居るからさ、大丈夫大丈夫、約束するよ』

『君が約束を守ってくれたことなんてないだろう……、しょうがない、私も一緒に行くぞ』

『えっと、重苦しいのは苦手だから遠慮しておくよ! 風よ、僕を遠くへ……って、あれ、僕の足に黒い枷が。いつの間に』

『2度も私を出し抜けると思うな』

『僕としたことが……』


こうして、世界と物語はの歴史は再び始まっていくのでした。


一度、世界と世界の境界を解き放った物語達は、かぐや姫の物語のように一人歩きを始めていきました。それらの話は、また、別の機会で目にすることがあるかもしれません。この世界の話はここで一端、終わりです。どこかで、また、話を聞かせることもあるでしょう。この月の無い世界の話、そして、あの「星」から生み出された数々の童話、物語を。

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