ようこそ!これは初学者向けのロジバン講座です.

 はじめにで少し述べたように、ロジバンは現在も文法の研鑽がなされている言語です。そのため、現行文法と新文法案が時々入り混じって使われていることがあります。詳細は文法改良案に任せるとして、ここでははじロジ学習者にとって知っておいたほうがいいと思われるもののみ説明することにします。

cmeneのbrivla化

 現文法ではcmeneはただただ「名前」にすぎないのですが、新文法案ではcmeneはごく簡単なPSをもつとされます。たとえば、{.tokion.}は「x1は東京」というようなPSをもつようになります。そのため、cmeneを{lo}でsumti化することが可能になり、{lo .tokion.}は「(実際の)東京」という意味になります。{la .tokion.}でも実際の東京を指すことはできると思いますが、「東京(という名前のもの)」が原義になるので「東京」という名のレストランを表すかもしれません。これは現文法と変わりません。この案をはじロジでは明確に解説したり使用したりはしません。

 cmeneのbrivla化、つまり述なれ語化は、cmeneをtanruの要素に使えるということでもあります。{lo .tokion. midju}で「東京中央」くらいの意味になるでしょう。このことは、現行文法ではなかった「意図しないtanru化」のリスクを高めるということでもあり、今までは{la .kocon. nixli}「こしょんは少女だ」と言えたのですが、新文法案では{la .kocon. nixli}は「こしょん的少女と呼ばれているもの」となります。ですから、{ku}への関心を忘れないことが肝心になります。

本編で「{la}と{ku}で囲む」というのはやりましたが、これは現行文法では必ずしもなりたたず、述なれ語を囲むときのみです。つまり、cmeneを囲むときは{ku}は不要です(むしろ禁止です)。新文法案では「{la}と{ku}で囲む」のはcmeneはbrivlaであるため成り立ちます。

NAI類とCAI類のUI類への統合

 NAI類とCAI類がUI類へ統合されることで、より幅広い表現が可能になります。CAI類がUI類に統合されること自体は(文法的な振る舞いがほとんど同じだったので)さもありなんという感じですが、NAI類がUI類へと統合されるのは大きな意義があります。今までは{nai}はNAI類に属するため、その使用箇所を縛られていました。少なくとも、CAI類よりは使える箇所は少なかったです。しかし、UI類に統合されるため、{nai}は他の心態詞と同様、どんなところでも使えるようになりました。その結果生じる問題として、今まで考えられなかった使い方への意味付けが必要となります。しかし、Move NAI to CAIでは、その提案がなされています(記事はNAIのCAIへの移動となっていますが、特に問題ないでしょう)。

関係節・句を述語に係らせることができる

 命題で項を(関係詞)項で項を(pe,ne)で出てきます。現行文法では、関係節・句は項にのみ係るのですが、新文法案では述語にも係るようになります。この場合に生じる問題は{lo mlatu pe mi}と{lo mlatu ku pe mi}が構文的に違ってくる(意味的に違ってくるかは不明)ということです。はじロジではこのことを踏まえ、関係節・句が項に係るということを明確にするため、関係節をかけるときには必ず{ku}で項を閉じています(現行文法なら関係節・句は必ず項に係るので、{lo mlatu pe mi}は{lo mlatu ku pe mi}と同一であると解釈されます)。

xorlo案

 これは冠詞{lo}の意味論に関するものです。すごく簡単に書くと、以前は{lo broda}は{da poi broda}の構文糖衣でした。つまり、ある種の「存在文」を表すために{lo}を使うことになっていました。xorlo案では、本編でやったように{lo broda}を{zo'e noi broda}で定義しています。これによって、気軽に{lo}を使えるようになりました。この歴史背景は特に知っておく必要はないですが、ロジバン熟練者の中には時々必要以上に{le}を使う人がいる理由を知ることができます。昔は{lo}ではなく{le}が安牌だったので、それが癖になっているわけです。

間制、相制のBAIへの統合

 そのまんまですが、新文法案では間制、相制という区別が統語論上はなくなり、すべて同じBAI類となります。これは特に気にすることではないですが、構文規則を深く学ぶことになると、この統合が効いてきます。この統合があるのとないのでは構文規則の学習負担がかなり違ってきます。意味解釈は従来と同じなので、基本的に気にしなくても大丈夫です。

接続詞の簡略化

接続詞の簡略化が考えられています。というのも、{.e}や{je}などの論理接続詞もJOIに統合されるからです:

... e ... --> ... je ...
... je ... --> ... je ...
... i je ... --> ... i je ...
... gi'e ... --> ... gi je ...
ge ... gi ... --> je gi ... gi ...
joi gi ... gi... --> joi gi ... gi ...

{e}などがすべて{je}などで表せられるようになり(それゆえに構文エラーのことを考えねばならなくなる)、{gi'e}が{gi je}という形になることで、覚える量がぐっと減ります。前置接続の方法はJOIと全く同じ方法になりますから、{je gi ... gi ...}となっています。

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