ようこそ!これは初学者向けのロジバン講座です.

さて、じゃあ数詞(PA類)についてもっとやろう。本編でやった数詞も全部PA類だったのを覚えてる?

うん、そうだったね。「たくさん」とか「全部」とかも数詞だったよね。

そうそう。ひとつ頭に入れてほしいことがあって、PA類はどんなにつなげても構文的働きは全く変わらない*1

ああ、そういえば、{pa}と{re}を繋げて、{pare}もPA類と遜色なかったね。意味も「12」だし。

そう。ただひとつ注意があって、構文上許されるからといって、そのすべてに意味があるわけではないということ。これに関しては、最後に見よう。



まず、ロジバンには16進数用の数字があります。普通だと、A,B,C,D,E,Fで代用するけど、ロジバンではそんなことがないようになってます。
10(A)11(B)12(C)13(D)14(E)15(F)
daufeigaijaurei(xei)vai
*2



次に、分数と小数をやろう。ロジバンでは分数に使うスラッシュ(/)も小数点もPA類で定義されています。
fi'u分数斜線。左右の数のうち伏せられているものはデフォルトで1を表す
pi小数点
pi'e異なる位取り記数法の数分離

たとえば、「3.1415」は{li ci pi pavopamu} になる。{pi}のところで空白を開けたけど、別に詰めて書いてもいい({li cipipavopamu})。あと、piの左側に数字がないときは{no}を想定する。{pi vomu} = {no pi vomu} = 「0.45」ってことね。*3

なるほどー。「7分の2」は{re fi'u ze}でいいのかな?

うん、バッチリ。{pi'e}は、日常的な使い方だと、「時:分:秒」の「:」として使われることがほとんどだね。*4

li papa pi'e vomu pi'e pano cu tcika ti / 11時45分10秒は今の時刻だ。
tcikax1 (時/分/秒)は x2 (事)の、 x3 (日)・ x4 (所)における時刻



{pi}を曖昧な数詞(「たくさん」「少し」とか)の頭につけると、あるモノの部分量を表すことができるんだよ。
piro全部
piso'aほとんど全部
piso'e大半の部分
piso'i多くの部分
piso'oいくらかの部分
piso'u少しの部分
  • mi citka lo piso'e plise / 私は(ある一個の)林檎の大半を食べた。
  • mi citka lo so'e plise / 私は(複数ある)大半の林檎を食べた。

へー。これ、いわゆる不可算なものに使えて便利かもしんないね。

そだね。これに関連して、曖昧な数詞と普通の数字を並べると、「その数字が大きいのか小さいのか」を表現できるよ。
  • do citka lo so'ipano plise / 君は林檎を10個食べる。 (10個、それはたくさんな数だ。)
  • mi nelci lo so'upaki'o prenu / 私は1000人の人しか好きではない。 (1000人、それは少ない数だ。)

もちろん、もっと主観的な数字もロジバンにはあるよ。
rau十分な数
du'e多すぎる数
mo'a少なすぎる数
  • mi citka lo rau cidja / 私は十分な量の食べ物を食べる。
  • lo du'e prenu cu zvati tu / 多すぎる数の人があそこにいる。

これらも、頭に{pi}をつけたり、普通の数字と組み合わせたりすることができるよ。意味の感じはさっきやったのと一緒だよ。



そういえば、ロジバンで「約1000」とかってどうするの?

概算だね。それには{ji'i}を使う。{ji'i}のルールはこんな感じ。ちなみに、{ji'i}もPA類だからね。
  1. 先頭に置くと、その数自体が概数 (li ji'i panono / 約100)
  2. 途中に置くと、それ以降が概数 (li pareci ji'i panono / 123000と約100。つまり3桁以下が概数)
  3. 最後なら、その数字は丸め値 (li pareci pi vomu ji'i / 123.45 (実際はもっと続くが、5のところで丸めた))


次に、MOI類をやろう。MOI類はその頭にPA類を取り込んで、数字の絡んだ述語になるんだ。
mei基数セルブリ
moi序数セルブリ
si'e分量セルブリ
cu'o確率セルブリ
va'e段階セルブリ

順に説明していくよ。

mei


{mei}はPAを取り込んで、「x1はPA個」「x1はPA個組」という、集団の要素の数を述べる述語になる。tanruを作るのに便利だよ。 *5
  • mi vomei / 私は4人組だ。
  • lo cimei nanmu / 3人組の男たち
  • so'i mei sanga / 大勢で歌う
  • pa mei cusku / ひとり言を言う

moi


{moi}はPA類を取り込んで、「x1 は x2 (集合)・ x3 (原理)の PA番目の要素」という述語になる。つまり、順番を言う述語になる。

原理って?

簡単にいえば、「どういう順に並べるか」ってこと。大きい順とか、金持ち順とか、極悪順とか…。これには簡単な規則があって、「性質を述べた場合はその昇順を表す」。{lo ka barda}なら、「大きい順」ってこと。
  • mi pamoi / 俺がナンバーワンだ。
  • ti cimoi lo'i mlatu lo ka melbi / これは猫の中で3番目に美しい。
  • lo panomoi stizu / 10番目のイス

もうひとつ、{moi}の面白い使い方があって、その頭に数字じゃなくて、{me SUMTI [me'u]}をつけると「『SUMTI』番目」、つまり「SUMTIと対応するもの」という意味になる。*6*7

ん?よくわかんないぞ。

たとえば、{ti memimoi}は「これは『私』番目」「これは私と対応するもの」、つまり「これは私のもの」という意味になる。たとえば、複数のコップがある中で、『私』というラベリングがなされているもの、といった感じだね。

なるほど。

si'e


{PA si'e}は0以上1以下のPAについて、「x1 は群れ x2 の PA倍の分量」という意味になる。「{me}の数字を言うバージョン」って感じかな。
  • mi'a piresi'e lei prenu / 私たちはあの人の群れの0.2倍です。

cu'o


{cu'o}はまんま、確率を表す。PSは「事象 x1 が条件 x2 の下で発生する確率はPA」となる。もちろんPAは0以上1以下だからね。
  • lo nu mi morsi cu pisocu'o / 私が死んでいるという出来事は0.9の確率で起こる。

va'e

{va'e}は量を表す{ni}と相性がよくて、「◯段階評価でどれくらいか」というのを表す。PSは「x1 は段階 x2 上の段階位置 PAにある」

  • le rozgu cu sofi'upano va'e lo ni xunre / あの薔薇は9/10レベルの赤さだ。(10段階評価で9点の赤さだ)



最後に、「まずはじめに」「次に」「第三に」といった談話系に近いものをやります。これは{PA mai}で言えるのだ。
mai数量詞の右に付いて、発話内容を序列化する

文法的には心態詞と同じで、どんなところに置いてもOKだけど、まあ基本的には文頭だね。
  • pamai / 第1に
  • remai / 第2に
  • romai / 最後に

もう少し大きな序列、たとえば「第3節」とか、を表すときは{PA mo'o}を使う。
  • pasomo'o / 第19節に



と、ぐわあああっと見てたけど、姉ちゃん生きてる?

あ、おはよう

おはよう、じゃないし! え、返事無いと思ったら寝てたの?

そんなわけないじゃん!ちゃんと聞いてました!今回は数字の残りと、数字を伴う表現をやったんでしょ?

上手くまとめたね…。ま、そういうことです。ところで冒頭で言ったことだけど、「構文上許されるからといって、そのすべてに意味があるわけではない」。

ああ、それか。うーん。どういう意味?

たとえば、分数スラッシュの{fi'u}はPAだけど、{pafi'ufi'uparepifi'u}「1//12./」もPAと文法は同じなわけです。でも、この意味ってなんだろ?

あーなるほど。意味は…ないでしょ…? と、なるほどそういうことなのね。

ここはロジバンの面白いところでもあって、「構文的許容は必ずしも意味的許容ではない」。もちろん、今後数学用語としてそういう現在無意味な記号に意味を付与したりすることはあるかもね。そのためにも、無意味な記号列群は大事に取ってるわけ。

なるほどー。

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