はじめてのロジバン - PSの傾向

lo se cilre


  • PSの傾向を学ぶ。
  • PSは、その語の表す概念に大きく関与している項ほど最初にくる。



今まで、割と色々な述なれ語が出てきたね。

そうだね。まだ全然覚えてないけど、これからちょっとずつ覚えていこうかなあと…。

tanruについても学んだし、ますます述なれ語の暗記が大事になってくるね。ここでひとつアドバイスしておこうと思います。



述なれ語はPSをもつ、述語として使われると文の枠組みを決める、と散々やってきたね。

うん。

少し疑問が沸かない?「文の枠組みはどうやって決められたんだ?神のお告げ?それともサイコロ?」って。

あー確かに…。他の言語に比べて、一語一語の暗記の負担が少し大きそうだし、法則性があるなら助かるかも。

述なれ語のもつPSは、ロジバン委員会で入念に議論されて作られているんだよ。そのときの原理がこういうものなんだ。

「述なれ語の表す概念と強く結びついている項ほど最初にくる」

たとえば、{gerku}は「犬」の概念を表すけど、「犬」の概念と最も強く関連がある項って…「犬であるようなもの」だよね。「その種類」より。

まあ、そうだね。「これは犬だ」のほうが「シベリアンハスキーという犬だ」よりも言う機会は多そう。

などなど、色々と話し合った結果、いくつの傾向ができたの。それを載せておくよ。

@ 述なれ語のPSの傾向
  1. x1にはだいたい行為者、その状態であるもの(主体)がくる。
  2. x2には、客体/目的語(主体から何かされるもの)がくる。
  3. 目的地はほぼ常に起点より先にくる。
  4. あまり使われない役割は後ろのほうにいく。基準とか方法とか原料とかがこれにあたる。
  5. 似たような意味の語のPSはだいたい似ている(「大きい」と「小さい」など)。

一応、{barda}と{cmalu}のPSを載せておこう。
bardax1 は x2 (性質)に関して、 x3 (基準)で大きい
cmalux1 は x2 (性質)に関して、 x3 (基準)で小さい

{barda}{cmalu}だけでなく、「形容詞っぽい」述なれ語は、大体「性質」の項と「基準」の項をもっていることが多いかな。

なるほどー。まあでもこの傾向って割と「自然」だよね。x1に主体、x2に客体とか、SVO, SOVっぽいし。

そうだね。ロジバンはやっぱり人の話す言語として作られているから、人間の言いやすいように設計されてはいるね。*1

まあでもよかった。ひたすら一語一語ばらばらに覚えないといけないと思ってたから。似たPSをもつ語群、みたいな感じで覚えるのもひとつの手だね。

そういうまとめ方をしている人もいるね*2

そういえば、ロジバンの辞書ってどこにあるの?

一応、ロジ日辞書としては、lo gismu listelo cmavo liste があるよ。前者が述なれ語の辞書*3、後者が述なれ語じゃない語の辞書だよ。

おー。これがあれば無敵だ。

検索かけるときは、「ctrl + F」でページ内検索をするといいと思うよ。他にもAndroidアプリにもロジ日辞書アプリがあるから使ってみるといいかもね。
一応、はじロジのトップページにも色々とリンクを張っておいたから活用してみてね。

まとめ

  • PSにはある程度傾向があり、その語の表す概念に大きく関与している項ほど最初にくる。
  • 大雑把に次のようなことが言える:
  1. x1にはだいたい行為者、その状態であるもの(主体)がくる。
  2. x2には、客体/目的語(主体から何かされるもの)がくる。
  3. 目的地はほぼ常に起点より先にくる。
  4. あまり使われない役割は後ろのほうにいく。基準とか方法とか原料とかがこれにあたる。
  5. 似たような意味の語のPSはだいたい似ている(「大きい」と「小さい」など)。

@今回出てきた単語
bardax1 は x2 (性質)に関して、 x3 (基準)で大きい
cmalux1 は x2 (性質)に関して、 x3 (基準)で小さい

終止詞(fa'orma'o)を省こう