イド語初級講座 第05課*1
今までに、ほどんどの人称代名詞を紹介しましたが、ここで、わかりやすいように表にしてみましょう。
性を明らかにしたくない時は、「lu」あるいは「li」、「oli」をつかいます。
もともと「oli」は、(文法的)性を持っていないので、性を隠すために「li」を使う必要がありません。
不特定人称代名詞「on」「onu」の複数形を表現したいときは、非公式的ですが、(自らの責任のもとで)「oni」を使うこともできます。
必要ならば、三人称複数は、三人称単数の完全形を使って、文法的性を示すこともできます。
すなわち、「ili」(三人称男性複数)、「eli」(三人称女性複数)、「oli」(三人称中性複数)です。
「lu」は「il」「el」「ol」の通性であり、複数形は「li」になります。
これは、次のような文章では都合が良いのです。
「もし、読者がもっと詳しく知りたいと思うならば、彼/彼女に(その読者に)☓☓☓頁を見るようにさせなさい」(If the reader desires fuller details, let him or her (lu) turn to page XXX.)
「onu」もしくは「on」は不特定の人、人々、誰かを意味します。英語では「one」「they」「people」です。
単 数 | 複 数 | ||
---|---|---|---|
一人称 | me | ni | |
二人称 | 親称 | tu | vi |
敬称 | vu | ||
三人称 | 男性 | il(ilu) | li |
女性 | el(elu) | ||
(中性) | ol(olu) | ||
通性 | lu | ||
不特定 | on(onu) |
もともと「oli」は、(文法的)性を持っていないので、性を隠すために「li」を使う必要がありません。
不特定人称代名詞「on」「onu」の複数形を表現したいときは、非公式的ですが、(自らの責任のもとで)「oni」を使うこともできます。
必要ならば、三人称複数は、三人称単数の完全形を使って、文法的性を示すこともできます。
すなわち、「ili」(三人称男性複数)、「eli」(三人称女性複数)、「oli」(三人称中性複数)です。
「lu」は「il」「el」「ol」の通性であり、複数形は「li」になります。
これは、次のような文章では都合が良いのです。
「もし、読者がもっと詳しく知りたいと思うならば、彼/彼女に(その読者に)☓☓☓頁を見るようにさせなさい」(If the reader desires fuller details, let him or her (lu) turn to page XXX.)
「onu」もしくは「on」は不特定の人、人々、誰かを意味します。英語では「one」「they」「people」です。
人称 | 文法的性 | 単数 | 複数 |
---|---|---|---|
三人称 | 男性 | ilu | ili |
女性 | elu | eli | |
(中性) | olu | oli | |
通性 | lu | li | |
不特定 | なし | on/onu | (oni) |
Onu/On dicez to quon on volas. |
---|
誰かに自分の好きなことを言わせなさい。 |
これは、英語の「himself」「herself」「itself」「themselves」に相当します。複数形も「su」となります。
しかし、一人称や二人称は「su」を使用しません。
Ilu lavas su. |
---|
彼は自分の体を洗います。 |
Li lavas su. |
---|
彼らは自分たちの体を洗います。 |
Ilu manjis sua pomi, elu manjis sui. |
---|
彼は自分のリンゴを食べ、彼女は自分のを食べます。 |
Me lavas me. |
---|
私は自分の体を洗います。 |
Vu lavas vu. |
---|
あなたは自分自身を洗います。 |
- 「tu」はただ一人だけに向けられた言い方で、指定された人への親愛の情を示すので、特別な環境のもとでしか使われません。例えば、a)家族の中で、b)親しい友人の間で、c)小さな子どもに話しかける時、d)おそらく動物やペットに話しかける時も…
- 「vu」も一人の人だけを引き合いに出します。英語の「you」に相当します。
- 「vi」は二人以上の人に対する言い方で、「tu」と「vu」の両方の複数形です。
Ka vu esas/es bona? |
---|
君は上手ですか? |
Me esas/es dentisto. |
---|
私は歯医者です。 |
Vu esas/es mediko. |
---|
あなたは医者です。 |
Tu esas/es bela. |
---|
君はキレイです。 |
Olu esas/es en la domo. |
---|
それは家の中にあります。 |
Vi esas/es bona mediki. |
---|
あなたは良い医者ですか? |
Ilu havas bona amiko. |
---|
彼は良い友達ですか? |
Ni lektas vua libri. |
---|
私たちはあなたの本を読んでいます。 |
Elu prizas bela flori. |
---|
彼女はキレイな花が好きです。 |
Li chasas la kavali. |
---|
彼らは馬を追いかけています。 |
前の課では、行為が現在起きていることを示す現在形動詞(語尾「-as」)を使ってきましたが、その語尾を「-is」にかえることで、過去時制を作ることができます。
語尾「-is」は過去に起きた行為や起きている行為のために使われます。そのため様々な形で英語に翻訳される可能性があります。
一つの時制をもつ様々な英語の意味合いすべてをカバーすることは混乱の原因になると思うかもしれません。まれにそんなことが起こるかもしれませんが、その混乱の可能性を避ける別の表現については後で学ぶことになるでしょう。語尾「-is」は過去を表す唯一の表現方法ではありませんが、この方法が最も簡単で便利なのです。
elu kantis. |
---|
彼女は歌いました(歌っていました)。 |
me manjis. |
---|
私は食べました(食べていました)。 |
一つの時制をもつ様々な英語の意味合いすべてをカバーすることは混乱の原因になると思うかもしれません。まれにそんなことが起こるかもしれませんが、その混乱の可能性を避ける別の表現については後で学ぶことになるでしょう。語尾「-is」は過去を表す唯一の表現方法ではありませんが、この方法が最も簡単で便利なのです。
動詞の現在不定詞は、「-ar」が語尾になります(「-ar」にアクセント)。
現在時制は語尾「-as」で終わります。
過去不定詞は語尾「-ir」で終わります。(「-ir」にアクセント)
過去時制は語尾「-is」で終わります。
参照→イド語初級講座 第09課
kredar [kre-DARR] | 信じる | donar [do-NARR] | 与える |
me kredas [KRE-das] | me donas [DO-nas] |
---|---|
私は信じています。 | 私は与えます。 |
kredir [kre-DIRR] | 信じていた | donir [do-NIRR] | 与えていた |
Me kredis [KRE-dis] | 私は信じていた | Me donis [DO-nis] | 私は与えていた |
ek | 中から | fabrikerio [fa-bri-KE-ryo] | 工場 | fantomo | 幽霊 | foresto | 森 |
heme | 家で | malada | 病気の | multa | 多い | nova | 新しい |
pro | 〜のために | queris | 引き出した | restis | 留まる、残る | tro | あまりに〜すぎる |
wiskio | ウィスキー | nam | なんとならば | pro ke | なぜならば |
Me esas. | 私は〜である |
Me esis. | 私は〜だった |
Me havas. | 私は〜を持っている |
Me havis. | 私は〜を持っていた |
Ni iras | 私たちは行く |
Ni iris | 私たちは行った |
Ilu iris | 彼は行った |
Me iras | 私は行く |
Me iris | 私は行った |
Me vizitis | 私は訪れた |
Ilu vizitis | 彼は訪れた |
Ilu manjis. | 彼は食べた |
Me manjas. | 私は食べている |
Elu laboras. | 彼女は働いている |
Elu laboris. | 彼女は働いた |
La hundo drinkis. | その犬は飲んだ |
Ilu havis granda kuko. |
---|
彼は大きなケーキを持っていました。 |
Me anke drinkis wiskio. |
---|
私もウィスキーを飲みました。 |
Li lektis multa libri. |
---|
彼は多くの本を読みました。 |
Me iris a la foresto. |
---|
私はその森へ行きました。 |
Me vizitis la fabrikerio. |
---|
私はその工場を訪れました。 |
Me iris a la nova drinkerio. |
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私は新しいパブへ行きました。 |
Olu drinkis wiskio. |
---|
それがウィスキーを飲んでいました。 |
Ni iris aden la gardeno. |
---|
私たちはその庭に入りました。 |
Me drinkis tro multa wiskio. |
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私はとても多くのウィスキーを飲みました。 |
La nova instruktisto vidis vi. |
---|
新任の教師があなた達に会いました。 |
Me promenis ek la urbo. |
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私はその街から歩いて出て行きました。 |
La mediko restis heme. |
---|
その医者は家に残っています。 |
Mea hundo queris la mediko. |
---|
私の犬はその医者を連れてきました。 |
En la foresto me vidis fantomo. |
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その森の中で、私は幽霊を見ました。 |
Elu ofte laboris en la fabrikerio. |
---|
彼女はしばしば工場で働きました。 |
Me esis malada pro la wiskio. |
---|
私はそのウィスキーで気分が悪かったです。 |
Ma la mediko esis anke malada ed ilu ne venis. |
---|
しかし、その医者も具合が悪かったので、来ませんでした。 |
ante nun | 以前に | amiko | 友達 | dii | 数日 | facas | 〜する | facila | 易しい |
fine | ついに | horo | 時間 | ja | すでに | kelka | いくらかの | komencis | 始めた |
komprenas | 理解する | kordiala | 心からの | kurta | 短い | lektas | 読む | laute | 大声で |
lernas | 学ぶ | letro | 手紙 | linguo | 言語 | nova | 新しい | omna-die | 毎日 |
pose | 後で | saluto | 挨拶 | sempre | 常に | skribas | 書く | studiar | 研究する |
texto | 原文、テキスト | traduko | 翻訳 | trovas | 見つける | dum | 〜の間に | ye | (前置詞)意味不特定 |
Pri linguo internaciona |
---|
国際語について |
Ka vu ja lernas la nova linguo internaciona? |
もう、新しい国際語を学んでいますか? |
Me komencis studiar olu ye kelka dii ante nun, e me trovas ke olu esas vere tre facila. |
僕は数日前からそれを学び始めてました、そして、それが本当にとても簡単だとわかりましたよ。 |
Omna-die me lektas texto dum un horo; |
毎日、僕は一時間の間、テキストを読んています。 |
me sempre lektas laute, nam oportas ke ni tre ofte lektez laute. |
僕はいつも大声で読んでいますが、なぜなら大声で読まなければならないことが必要だからです。 |
Pose me facas kurta traduko e fine me skribas letro en la nova linguo. |
その後、僕は短い翻訳をやって、ついに新言語で手紙を書いていますよ。 |
Ka vu komprenas to? |
(この手紙の意味が)分かりますか? |
Kun kordiala saluto, Vua amiko, |
心からの挨拶を添えて、あなたの友人より |
いくつかの役立つ接辞を紹介します。
比較: 「fotografero」は、アマチュアの写真家を意味します。
-er- | 常習的に何かをしている人、アマチュア | |||
---|---|---|---|---|
fumero | 喫煙者 | voyajero | 旅行者 | |
fumar | タバコを吸う | voyajar | 旅行する |
-er- | 常習的な行動によって特徴づけられた生物もしくは事物 | |||
---|---|---|---|---|
reptero | 昆虫 | remorkero | タグボート | |
reptar | 這う | remorkar | (舟などを)綱で引く |
-ist- | 職業的に何かをする人を意味する | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
koquisto | コック | instruktisto | 教師 | skribisto | 作家 | |
artisto | 芸術家 | dentisto | 歯科医 | fotografisto | (職業的)写真家 |
-ist- | また、これは政党の支持者や、思想の学派を表す | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Idisto | イド語話者 | komunisto | 共産主義者 | socialisto | 社会主義者 | idealisto | 理想主義者 |
-ism- | 組織、教義、政党 | |||
---|---|---|---|---|
socialismo | 社会主義 | Katolikismo | カテキズム*2 |
-an- | コミュニティや国や都市や集団の一員 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
partisano | 党員 | societano | 社会の一員 | Parisano | パリ市民 | Kanadano | カナダ人 |
-ier- | あることで特徴づけられる人あるいは事物 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
pomiero | 林檎の木 | roziero | バラの木 | milioniero | 大富豪 |
-ier- | これはいくつかの単語ではホルダーを意味する | |||
---|---|---|---|---|
plumiero | ペンホルダー | sigariero | タバコのパイプ |
全ての接尾辞は活用している単語の語根に付け加えられます。つまり、文法的な語尾は削除されます。
語根 | 接尾辞が追加される | |
---|---|---|
skribas(書く) | skrib | skribisto(作家) |
polico(警察) | polic | policisto(警察官) |
chambro | 部屋 | desneta | 汚れた | dormo-chambro | 寝室 | facis | 作った、した |
fakte | 実際に | fratulo | 兄弟 | heme | 家で | hemo | 家庭 |
kande | いつ? | koquas | 料理する | koquero | 料理する人 | laboris | 仕事をした |
ledro | なめし革 | ma | しかし | matro | 母 | neta | 清潔 |
netigas | 掃除する | nia | 私たちの | nun | 今 | nur | ただ〜だけ |
plastiko | プラスチック | puero | 子ども(青春期までの7年間の) | restas | 滞在する | shuo | くつ |
shu-fabrikerio | 靴工場 | tota | すべての |
ひとつだけの文法的性(ジェンダー)しか持たない単語が、少数ながら存在します。
これまで見てきたように、生きているものには接尾辞「-ul-」や「-ino-」をつけることで男性、女性にすることができます。これには本来、例外はないのですが、単一の文法的性の二、三の単語が、イド語の中にはあるのです。
これまで見てきたように、生きているものには接尾辞「-ul-」や「-ino-」をつけることで男性、女性にすることができます。これには本来、例外はないのですが、単一の文法的性の二、三の単語が、イド語の中にはあるのです。
patro | matro | viro | muliero |
---|---|---|---|
父 | 母 | (大人の)男性 | (大人の)女性 |
Mea matro restas heme. Elu laboras en la hemo. Elu netigas la chambri. |
---|
私の母は家にいます。家の中で仕事をしているのです。部屋を掃除します。 |
Me esas/es neta, ma mea fratulo esas/es tre desneta. |
---|
私はきれい好きだけど、兄はとても不潔なんです。 |
Do la matro ofte netigas nia dormo-chambro. |
---|
だから、母は僕達の寝室をしばしば、掃除をするんです。 |
Fakte la matro netigas la tota domo. Elu anke koquas por ni. |
---|
実は、母は家中を掃除するんです。また、母は私たちのために料理をします。 |
Elu esas/es tre bona koquero. |
---|
彼女はとても料理上手です。 |
Kande me esis puero, elu laboris en la shu-fabrikerio. |
---|
僕が少年の頃、彼女は靴工場で働いていたことがありました。 |
Elu facis shui ek ledro e plastiko. |
---|
革とプラスティックから靴を作っていました。 |
Nun elu ne laboras en la fabrikerio ma elu laboras nur por ni. |
---|
今は工場で働いていませんが、私たちのためだけに働いています。 |
Elu esas/es tre bona matro. |
---|
彼女はとてもすばらしいお母さんです。 |
副詞とは、ある行為がいつ、どこで、どのように行われている(行われた、行われるだろうか)ということを描写する単語です。「彼は働いた」という例をあげれば、「彼が働いた」のは「よく働いた」なのか「粗末な仕事をした」、あるいは「速やかに働いた」のか「しばしば働いた」などを、描写することになるかもしれません。
英語ではほとんどの副詞は「-ly」で終わっていますが、しかし全てそうではありません。それと同等な語尾は、イド語では「-e」になります。イド語のすべての形容詞は、語尾「-a」を「-e」に取り替えることで、副詞にすることができます。
英語ではほとんどの副詞は「-ly」で終わっていますが、しかし全てそうではありません。それと同等な語尾は、イド語では「-e」になります。イド語のすべての形容詞は、語尾「-a」を「-e」に取り替えることで、副詞にすることができます。
形容詞 | 副詞 |
---|---|
mala(悪い) | male(下手に) |
rapida(速やかな) | rapide(速やかに) |
danjeroza(危険な) | danjeroze(危険なほどに) |
Ilu laboras bone. |
---|
彼はよく働きます。 |
Ilu instruktas male. |
---|
彼は教えるのが下手です。 |
La puero esas/es bona. |
---|
その子どもはいい子です。 |
La instruktisto esas/es mala. |
---|
その先生は下手です。 |
La treno iris rapide. |
---|
その列車は速く走りました。 |
Elu koquas ecelante. |
---|
彼女は上手に料理します。 |
Li multe prizas kuki. |
---|
彼らはケーキが大好きです。 |
Ni vidis la rapida treno. |
---|
私たちは高速の列車を見ました。 |
La koquisto esas/es ecelanta. |
---|
そのコックはすばらしい。 |
Ilu havas multa amiki. |
---|
彼には多くの友人がいます。 |
alumeto | マッチ | butiko | 店 | butikisto | 小売店主 | certe | たしかに、もちろん |
chanco | 機会 | desfortunoza | 不運な | fino | 最後 | helpas | 助ける |
hiere | 昨日 | kliento | 客 | kun | 〜と一緒に | matino | 朝 |
merkato | 市場 | monato | (年月の)月 | obliviis [ob-LI-vyis] | 忘れた | pagas | 支払う |
paketo | 小包 | pro | 〜のために | pro quo | なぜ | quon | 何を(対格) |
sempre | いつでも | servas [SERR-vas] | 役立つ | sigareto | 紙巻たばこ | vakanco | 休暇 |
vetero | 天候 | ye | 意義不特定の前置詞 |
B = Butikisito(店主)
M = Maria(マリア)
M = Maria(マリア)
B | Bon matino, Maria! Quon vu deziras? |
---|---|
おはよう、マリアさん!何か、ご入用ですか? |
M | Bon matino, Sioro Harris! |
---|---|
おはよう、ハリスさん。 | |
Me deziras paketo de sigareto e buxo de alumeti por mea matro, ed anke botelo de lakto. | |
母のためにタバコ一箱、マッチ一箱、そして牛乳一ビンもお願いね。 |
B | Ka vu pagas nun o ye la fino di la monato? |
---|---|
支払いは今かな、それとも月末かな? |
M | Me ne pagas nun. Me obliviis mea pekunio. |
---|---|
今じゃないわ。お金を忘れてきたもの。 | |
Fakte, Petro havas olu, ed ilu es en la merkato. | |
実はね、ペテロがお金持ってるんだけど、この市場にいるの。 | |
Ka Siorino Harris ne helpas vu hodie? | |
ハリスさんの奥様は、今日、お手伝いしないのかしら? |
B | No, elu havas vakanco. Elu iris hiere a London. |
---|---|
そうなんだ、休暇中さ。彼女は昨日、ロンドン行きさ。 |
M | Elu certe havas bona chanco. La vetero es bela. |
---|---|
きっと、絶好の機会だわ。天候はいいもの! | |
Pro quo vu ne iris kun elu? | |
なぜ、一緒に行かなかったの? |
B | Pro la butiko. Me restas hike e servas la klienti. |
---|---|
お店のためさ。僕はここにいて、お客さまにサービスするのさ。 |
M | Butikisti es tre desfortunoza. |
---|---|
お店のご主人って、とっても運がないのね。 |
B | Yes, ni sempre laboras. |
---|---|
そうさ、僕はいつも働いているのさ。 |
ショーン・コヴァチ氏がイド語コミュニティ上で、自分の見解を以下のように述べていました。もし将来、アラビア語やヘブライ語の話者たちがイド語の参加するなら、彼の見解は役に立って、広く使われるかもしれませんね。
(人称代名詞の)「me(私)」「vu(あなた)」「tu(君)」「ni(私たち)」「vi(あなた達)」は男性形や女性形がありません。
しかし、ヘブライ語で、代名詞は男性形か、女性形なのです。たとえば、「vu(あなた)」は男性形と女性形を持っています(ヘブライ語では「at」と「ata」)。私の意見では、国際語として、イド語は、「確定的なもの(性を持つ前の語根)」「男性」「女性」「中性」ではなく、「lu」「ilu」「elu」「olu」のような語をそれぞれに最大限4つの形態を持つ必要があります。
したがって、私は次の新しい代名詞を提案します。
※「ome」は、コンピュータが(一人称で)話しているようなもの
※「ovu」は、コンピュータ、もしくは人称的な任意のものに対して…
※「olu」は非生物のもの
※「oli」は、原則的に非生物のもの
私は、二人称複数の「ni」「vi」の文法的中性の形態は提案しません。なぜなら、それらは、「oni」や「ovi」になるかもしれませんが、すでに「ovi」(卵の複数形)として使われているからです(笑)。
実は、複数形の中性形態はあまり役立たないと、思っています。
最大限必要なものは、全代名詞の中の男性形と女性形です。
Humilulo(記)
しかし、ヘブライ語で、代名詞は男性形か、女性形なのです。たとえば、「vu(あなた)」は男性形と女性形を持っています(ヘブライ語では「at」と「ata」)。私の意見では、国際語として、イド語は、「確定的なもの(性を持つ前の語根)」「男性」「女性」「中性」ではなく、「lu」「ilu」「elu」「olu」のような語をそれぞれに最大限4つの形態を持つ必要があります。
したがって、私は次の新しい代名詞を提案します。
me | 文法的性が不確定・一人称単数 |
ime | 文法的男性の一人称単数 |
eme | 文法的女性の一人称単数 |
ome | 文法的中性の一人称単数 |
tu | 不確定な二人称単数親称(君、おまえ) |
itu | 文法的男性の二人称単数親称 |
etu | 文法的女性の二人称単数親称 |
otu | 文法的中性の二人称単数親称 |
vu | 不確定な文法的性の二人称単数敬称 |
ivu | 文法的男性の二人称単数敬称 |
evu | 文法的女性の二人称単数敬称 |
ovu | 文法的中性の二人称単数敬称 |
lu | 不確定な文法的性の三人称単数 |
ilu あるいは il | 文法的男性の三人称単数 |
elu あるいは el | 文法的女性の三人称単数 |
olu | 文法的中性の三人称単数 |
ni | 不確定な文法的性の二人称複数 | スペイン語「nosotros」のようなもの |
ini | 文法的男性の二人称複数 | スペイン語「nosotros」のようなもの、構成員は男性 |
eni | 文法的女性の二人称複数 | スペイン語「nosotras」のようなもの、構成員は女性 |
vi | 不確定な文法的性の二人称複数 | スペイン語「ustedes」のようなもの |
ivi | 文法的男性の二人称複数 | |
evi | 文法的女性の二人称複数 |
li | 不確定な文法的性の三人称複数 |
ili | 文法的男性の三人称複数 |
eli | 文法的女性の三人称複数 |
oli | 文法的中性の三人称複数 |
私は、二人称複数の「ni」「vi」の文法的中性の形態は提案しません。なぜなら、それらは、「oni」や「ovi」になるかもしれませんが、すでに「ovi」(卵の複数形)として使われているからです(笑)。
実は、複数形の中性形態はあまり役立たないと、思っています。
最大限必要なものは、全代名詞の中の男性形と女性形です。
Humilulo(記)
正規アラビア語では、次のようになります。
アラビア語のエジプト方言では…
現代ヘブライ語では…
正規アラビア語 | イド語(案) | 訳 |
---|---|---|
Kayfa h.aaluka? | Quale ivu standas? | (男性に対して)ご機嫌いかがですか? |
Kayfa h.aaluki? | Quale evu standas? | (女性に対して)ご機嫌いかかですか? |
'Anaa t.aalib. | Ime esas studento. | (男性の)私は学生です。 |
'Anaa t.aaliba. | Eme esas studento. | (女性の)私は学生です。 |
エジプト方言 | イド語(案) | 訳 |
---|---|---|
Anaa 3aasif. | Exkuzez ime. | (男性の私が言う)失礼します。 |
Anaa 3asfa. | Exkuzez eme. | (女性の私が言う)失礼します。 |
Anaa t.aaleb. | Ime esas studento. | (男性の)私は学生です。 |
Anaa t.aaleba. | Eme esas studento. | (女性の)私は学生です。 |
Enta bitetkallem el-ingliizii? | Kad ivu parolas la Angla? | (男性の相手に)あなたは英語をはなしますか? |
Enti bitetkallemi el-ingliizii? | Kad evu parolas la Angla? | (女性の相手に)あなたは英語を話しますか? |
現代ヘブライ語 | イド語(案) | 訳 |
---|---|---|
Ani student. | Ime esas studento. | (男性の)私は学生です。 |
Ani studentit. | Eme esas studento. | (女性の)私は学生です。 |
Medaber Anglit? | Kad ivu parolas la Angla? | (男性の)あなたは英語を話しますか? |
Medaberet Anglit? | Kad evu parolas la Angla? | (女性の)あなたは英語を話しますか? |
欧州の諸言語や諸民族語*3の中に、何故に「tu」(二人称親称)の複数形は存在していないのかを誰も理解していません。それなしに済んでしますからですね。もし、だれかが「tu」の複数形をの欠乏状態にあると思っているとしたらならば、それは久しく私たちには存在していなかったかもしれない。
論理的な事実としては、英語と同様に、「vu と vi 」があれば「tu」がなくとも十分である、ということです。しかし、「tu」の複数形をなしで済ませているにもかかわらず、いまだに「tu」を使っているのは、なぜでしょうか?
私たちは幾度も「tu」と使って自分の友人、家族ではない子どもや家族の周辺にいる幼年者に対してさえ、私的な親しみの情を表したい(表さなければならない)のです。
しかし、私たちは複数の人間に対して「私的な親密の情」を大量に、簡単に組み立てることは困難な話です。なぜなら、それは莫大なエネルギーを要求するからです。そこで、私たちは、代わりに「vi」を使っているのです。
誰に対しても「tu」をつかって呼びかける時には、私たちは「vu」に対して呼びかけるよりも、余分なエネルギーを消耗しているのです。
論理的な事実としては、英語と同様に、「vu と vi 」があれば「tu」がなくとも十分である、ということです。しかし、「tu」の複数形をなしで済ませているにもかかわらず、いまだに「tu」を使っているのは、なぜでしょうか?
私たちは幾度も「tu」と使って自分の友人、家族ではない子どもや家族の周辺にいる幼年者に対してさえ、私的な親しみの情を表したい(表さなければならない)のです。
しかし、私たちは複数の人間に対して「私的な親密の情」を大量に、簡単に組み立てることは困難な話です。なぜなら、それは莫大なエネルギーを要求するからです。そこで、私たちは、代わりに「vi」を使っているのです。
誰に対しても「tu」をつかって呼びかける時には、私たちは「vu」に対して呼びかけるよりも、余分なエネルギーを消耗しているのです。
目でみて性別が判別できる一人称や、二人称に男女を分ける人称代名詞を使う必要は本来ないのです。
三人称の場合には、目の前に居ない可能性も大きいので、男女の性別がハッキリと分かる人称代名詞が必要となるのです。
ショーン・コヴァチ氏のアイデアは一見論理的ではありますが、全然実用的ではありません。
セム語族が何故、一人称や二人称にまで男女の性別が明らかになる様な言語を発展させて来たかとゆうと、男の私から女の貴方へとか、女の私から男の貴方へとか言わざるを得ない社会的背景があったと想像しております。
所で、セム語族だけではなく、ラテン系の言葉のスペイン語では、私達も女だけなら、nosotras、その中に一人でも男が混じるか、若しくは全員男の時には、nosotros と言います。彼女等は ellas, 一人でも男が混じるか、全員男の時には、彼等 ellos と言います。
イド語の時には、全員男なら ili, 全員女なら eli 、男女混在していたり、どちらでも良い時には li となります。 何と合理的なんでしょう。
前回、人間(の脳)は生きて行く為に、毎日毎日外部から言語を通して沢山の虚実混交された情報を取り入れていると申し上げました。そこで、嘘の無いより正しい文献を探して来て、真実に近付いて行く努力が必要とされるのですが、現代では、情報の中のガセの部分(雑音)を取り除く技術が発達して来ております。それが、ディベートなのです。これをヒューミントと言っている方々も居らっしゃいますね。
ある情報源から情報を手に入れた時に、一方向ではなくて、その情報源に不審な点を質問して回答を得る双方向の遣り取りができれば、更に深い真実を得る事ができます。この双方向性が獲得できれば、鬼に金棒状態なのですね。
皆様方が外国人と直接、或いはネットを通じて接触する時に、ただ話を聞いているだけでは駄目なのです。殆ど喧嘩になる位の突っ込みを入れて、本音の部分を聞きだせる様な技(ワザ)を手に入れる為の 《双方向性技術》 がディベートです。イド語は外国人と仲良くなる為の言語ではなく、厳しい遣り取りを通じて外国人から本音を聞きだす為の言語です。英語でもこれができる日本人は居らっしゃいますが、極めて少数ですし、そこ迄のレベルに達するのに実に何年も掛かっている様なんですね。皆様方はイド語でそのレベルに短時間に達する事が可能です。
ディベートは釣りに似ております。こちら側に餌となる美味しい情報が無いと、貴重な情報源である魚がやって参りません。日本には世界中でクールと思われている沢山の魅力的な文化的情報が溢れておりますから、これをイド語で明快に説明できる様になれば、餌作りには困りません。ですから、イド語を習得しても、皆様方の周りにある魅力的な文化をイド語で説明する訓練をしなければ、イド語は何の役にも立ちません。
さて、大きな魚を釣り上げる魅力的な餌が準備できたとしましょう。そしてマンマと魚が餌に食い付いたとして、それを引き上げるのは簡単ではないのです。どんな釣り人も獲物を吊り上げる為の有効な格闘技術(ディベート)がありませんと、折角の獲物に逃げられてしまいます。これから、この格闘技術(ディベート)の一部を、皆様方に少しづつお教えできればと思います。
イド語を勉強して、その素晴らしい世界を体験してみて下さい。キット後戻りできなくなります。
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