量子ニセ医療

量子神秘学



ディーパック・チョプラなどの量子ヒーラーたちのやってることを、Quantum mysticism (量子神秘学)と呼ぶ。この量子神秘学の主張とは、おおよそ以下のようなもの:
  • 現実から独立した観測者は存在しない
  • 観測者から独立した現実は存在しない
  • 身体は本質的には情報とエネルギーでできていて、物体として認識される
  • 精神と身体は一つのものであって、同一のものであって、不可分である
  • 身体の生化学反応は認識の産物である
  • 現実認識は学習された行動である
  • 思考の変化によって身体は変化する
  • すべての人々を結んでいる意識あるいは知性が存在する
  • 時間は人間の認識であって、実在しない

そして、ニセ医療としての主張は「身体は不確定の状態(state)にあり、主観的意識によって状態(state)を確定される」というもの。要するに「気の持ちようで、なんとでもなる」という主張。

通常の用法では「エネルギー状態(energy state)」はエネルギー準位(量子力学的な系や粒子がとり得る離散的なエネルギー, energy level)のことだが、量子神秘学では通常の英語の意味の1番目に出てくる「the condition of a person or thing, as with respect to circumstances or attributes: a state of health(状況や属性に関するものとしての、人間あるいは物体の条件。たとえば健康状態)」にさりげなくすり替えている。ディーパック・チョプラなどは、そのことを問われれば、その場では、比喩として量子力学用語を使っているだけだと言う。しかし、それ以外の場では「比喩」だとは言わない。


Quantum Woo

批判サイドでは量子神秘学ではなく、「Quantum Woo (量子ウー)」と呼ばれる。Rationalwikiだと...
If a sentence has the word "quantum" in it, and if it is coming out of a non-physicist's mouth, you can almost be certain that there's a huge quantum of BS being dumped on your head.

文に「量子」という単語が含まれていて、それが非物理学者の口から出ている場合、大量の量子ウンコが頭にぶちまけられることはほぼ間違いない。

[ Physicist Devashish Singh, quoting a colleague ]


量子ウーは、量子物理学への難解な言及による非合理的な信念の正当化である。 「エネルギー場」「確率波」「波動粒子の二重性」などの流行語は、宇宙に直接影響を与えるために、思考を魔法のように具体的なものに変えるために使用される。これは、引き寄せの法則や量子ヒーリングのような愚かさをもたらす。ディーパック・チョプラのように、量子ウーをキャリアに変えた人もいる。ディーパック・チョプラは、神や他の魔法の思考の証拠として、量子物理学の明確に定義されていない概念を提示することがよくある。

アイデアが信じられないほどクレイジーに思えるとき、提案者は説明として量子物理学に訴えることがよくある。これは"God of the Gaps"のニューエイジバージョンである。

量子ウーは、いんちきのアイデアが物理学で受け入れられている概念に根ざしていると主張することで、科学の成功と正当性に便乗しようとする試みである。量子物理学についての主張が科学的妥当性を持っているかどうかを知る簡単な方法は、数学を求めることである。ない場合はゴミです。ブライアン・コックスは、ディーパック・チョプラに挑戦して、最初にシュレディンガー方程式ウィキペディアを球対称ポテンシャルについて解き、次に量子ヒーリングについて話すよう提案した。

[ rational wiki:Quantum woo ]



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