右翼民族派団体Wiki（維新情報社）

平成４年、九品仏浄真寺が一人の僧を解雇し、また古くから寺に出入りしていた石材店への墓地管理業務の委託を解除した為に、石材店店主が寺を訴える騒ぎとなった。

そしてこの訴訟と並行する形で、
平成６年３月には寺の住職宅が放火により全焼。
同年６月には檀家総代宅が放火により全焼。
同年７月には寺の世話人の自宅新築工事現場で出火する事件が起きた。

なお裁判においては双方が和解、または石材店側の主張を認める判決が下された。


しかし問題は収まらず、平成１１年１月には、この石材店が提供したアパートを本部事務所として、日本憲政党が寺を糾弾する街宣活動を始める。

これに困惑した寺側は同党と交渉したものの、同党は解雇された僧の復職に加え石材店が寺の境内に所有する事務所等の売却代金と、墓地管理業務の放棄名目で計１７億円を要求してきた。
この要求を寺側が断ると、同党の街宣活動はそれまでの寺の周辺や関係者宅近辺に加え、新住職（平成８年就任）の姉の嫁ぎ先や秋田県内の妻の実家を対象とするまでにエスカレートした。

そしてこの街宣活動と軌を一にして、
同年７月には住職の自宅へ火炎瓶２本が投げ込まれ、
同年８月には寺の近くに止めてあった同党党首の車が燃え、直後に住職宅に同党構成員６名が押しかけ警備員に暴行し現行犯逮捕された。
またその数日後には寺の祭礼に同党構成員が車で突っ込み逮捕された。

同年９月に至り、寺の警備員が短銃で射殺される事件が発生、同党関係者らが逮捕された。
さらにその数日後には同党から街宣活動を受けていた住職の姉宅が、警察の警備の隙をつく形で銃撃された。

ここに至り警視庁は都内だけで１０ヶ所以上の関係先に所轄所員を常駐警備させる厳戒体制を敷き、また程なくして同党最高顧問等を逮捕し関係先を家宅捜索、街宣車を押収するなどした。
そして同年１０月には同党党首や構成員を逮捕し、翌年２月には寺を解雇された元僧と石材店店主も逮捕した。

こうしてようやく世間を震撼させた「浄真寺事件」は終息に至った。