18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください

 18歳のギフテッドにして生命の禁忌を軽々と乗り越えてしまった狂気の科学者、一ノ瀬志希。

 自らのクローンを作製し使い潰すことで、もはや誰にも止められない領域にまで行ってしまった彼女は、今日もこの研究所にいるはずだ。

 暗証番号を入力し指紋認証と網膜認証をパスして中に入ると、ひどく不安げな少女が出迎えてくれた。

 見た目は一ノ瀬志希にそっくりだが、不安げな表情、微かに震える手、目を逸らしながらもチラチラとこちらの様子を窺う小動物めいた仕草などは、本来の彼女ではあり得ない。

 彼女は志希のクローンなのだ。

 本来ならば実験材料として消費され、脳をスライスされていたはずのクローンだが、知力と精神力に見るべきものがあったらしく、こうして実験助手として生かされている。

 さすがはクローンというべきか、一ノ瀬志希の高いアイドル適性も受け継いでおり、最近では志希の影武者や代役としての仕事もこなせるようになってきている。

「あ……! あの、プロデューサー様が来たということは、アイドルのお仕事、ですか。すぐ準備しますね」

「いや、今日はいいんだ。次の仕事について、志希と話しておきたくてね」

「そ、そうでしたか。志希様はまだ、第三実験室におられるかと……」

「ん。ちょっとお邪魔するよ」

 既に何度も出入りしたことのある研究所だから、お互いそれほど遠慮し合うような仲でもない。

 それでもクローンは、俺に必要以上に近づこうとはしないし、志希の眼の無いところでもあまり会話したがらない。

 かつて俺に取り入ろうとしたクローンの一体が志希にどんな目に合わされたか、今どんな状態でいるのか、彼女もよく知っているのだろう。

 長い廊下を歩いていくうちに、どこからか焼けた肉の匂いが漂ってくることに気づいた。

 香ばしくて食欲をそそられる匂いだが、まさかこんなところでバーベキューをしたはずはあるまい。

 焼けたのは、少なくとも食用の肉ではないだろう。

 飲み込みかけた唾をハンカチに吐き出し、早歩きで志希のもとに向かう。

 実験室の扉を開けると、天才科学者が満面の笑みで出迎えてくれた。

「やあやあいらっしゃい。この志希ちゃんになにか御用かな〜?」

 おかしいこともないのにケラケラと笑う躁的な娘。

 暗赤色の染みで汚れた白衣を羽織ったその女こそ、本物の一ノ瀬志希である。

 大きなガラスの向こう、手術台の上に乗せられた真っ黒な物体を努めて見ないようにしながら、俺は言った。

「仕事の依頼だよ。今度、大きなフェスがあるんだ。
 まだ少し時間の余裕はあるんだが、それに向けて志希にも準備をしておいてもらいたい」

「フェスかぁ〜。別にやってもいいんだけど、クローンにやらせちゃいけないの?」

 どことなくダルそうな返答だが、しかしその瞳は不安と興奮でギラギラ輝いている。

 こういう時の返答は慎重にしなければならない。プロデューサーとして、彼女の求める答えを与えてやらねばならないのだ。

「もっと小さなイベントならともかく、今回は大規模なライブになるからな。
 覚えることも多いし、色々予想外のことも起きうるだろう。他のアイドルたちと合わせる必要もあるし。
 それには志希の力が必要だ。分かってくれるか」

 殊更にクローンと志希とを区別するように言葉を選んだ。

 それは正解だったようで、にへらぁっと笑った志希の眼からは嫌な感じの緊張が抜けきっていた。

「ふふふ〜。そうか、そっかそっか。クローンじゃダメかぁ。
 やっぱり本格的なのはホンモノじゃないとダメなんだね。にゃははははっ」

 パタパタと両手を振り回す仕草はまるで幼女のようで微笑ましい。

 が、白衣の袖に隠されていた赤黒い傷跡を見てしまうと、そんな感情は吹っ飛んだ。

「あ、これ? ごめんごめん。ちょっと作業で失敗しちゃってさぁ。
 大丈夫だよ。傷は浅いし、神経にもダメージは無いから」

「志希」

 歩み寄り、手首を掴んでしゃがみ込む。

 腰骨に引っかかった緩いスカートは、ふとしたはずみで脱げ落ちそうだ。

 大きく開かれたシャツの胸元から、深い谷間が見えている。

 薄いシャツ一枚を隔てて薄紅色の乳首が勃起していて、ついそちらに視線を取られてしまう。

 斜めに走った傷口に唇を付け、瘡蓋を舐めとって、言った。

「志希。志希が辛いのは分かってる。
 いや、まだまだ分かってないのかもしれないけど、でも俺は他の誰よりも理解出来てると思う。
 でも、もうこういうことはするな。目印が欲しいなら俺の身体につけろ。
 それを見て、志希が志希だって思い出せばいいじゃないか。
 俺の身体を見ていいのは、志希だけだからな」

「……ホント? それで、いいの?」

 実験で失敗したなどという拙い嘘を見抜かれて、志希が目に見えて消沈した。

 クローンとはいえ自分と同じ姿の人間を、作り使役し飼育し殺害するのは多大なストレスであるらしく、彼女は時折、自分を見失いそうになる。

 なにか強いストレスを感じた時、意味もなくクローンを虐待したり死なせたりしているのを俺は知っていた。

 クローンは死んでいて自分は生きている。だから自分はホンモノの一ノ瀬志希だ。

 どうもそういう風に思い込んで、精神の安定を保っているらしかったのだ。

 自傷の跡も、恐らくそれと同じようなものだろう。あの志希が、ケアレスミスで怪我をするなんて考えられない。

 その考えは当たっていたようで、志希は目に涙を浮かべて俺に抱きついてきた。

「ん……ごめん。あたしアイドルなのに……こんなこと、して」

「大丈夫だよ。このくらいならすぐに傷跡も消えるし、最悪衣装で隠せば」

「そうか。そうだよね。でもキミを傷付けたくはないな……
 キミに嫌われたく、ないよ。あたしのこと分かってくれるのは、多分キミだけだから」

 クローンをアイドルの代役に立てて以来、志希は一層孤立と依存を深めていた。

 彼女が自分で言い出したこととはいえ、自分の似姿が外で活躍し、それなりの評価を得ているという事実は、アイディンティティ・クライシスを引き起こすのだろう。

 ファンたちはクローン志希の存在に全く気づいていない。

 それどころか、小さなイベントでも手を抜かず懸命になり、必死に歌って踊るクローンのことを賞賛しているらしい。

 大きなイベントでは余裕ある大胆なパフォーマンスを見せ、小さなイベントでも全力を出す。

 そんな、何も知識がなければ一見真摯に思える勤務態度は、本物の志希の緩めなスタンスとのギャップが強く、近頃の人気はもう大変なものだった。

 志希の、ともすれば反感を買いかねない「天才」というキャラ付けは、クローンによって一層その価値を増していたのだ。

「……大丈夫。お前はオリジナルだよ。
 体の構造は同じでも、中身が違うとやっぱり別人だ。
 一言会話すれば、それで志希だって分かるよ」

 もはや彼女は俺以外の誰も信用していない。

 用無しと判断され処分されることを恐れて死に物狂いで志希を演じるクローンを志希と区別できないようなファン、同僚、社員などは、もう彼女の眼中に無いのだ。

「……んふ。んふふ。もっと言って。もっと、もっと」

「志希は特別だよ。志希以外に志希はいない……たとえクローン達の中に紛れてても、見つけてやる」

「……! にゃは、にゃははははっ。イイね。こういうの。なんだか安らぐ……いや、興奮する?」

「なに?」

「ねー、キミに口説かれて、あたし今すっごくそーゆー気分なの。
 いいでしょ? 今ここで、しよ。責任取って。ね?」

 机の上に登り、脚を開いてスカートをめくる。

 股間を覆うのは薄い陰毛だけで、ぬらぬらした陰唇が俺を誘っている。

 一応今は仕事中だが、志希Pがそんな倫理に捕われる事も無いだろう。

 ズボンを下ろし、志希を机の天板に押し倒し、シャツのボタンを乱暴に外す。

 汗ばんだ大きなおっぱいを見ると生唾が溢れる。

 覆いかぶさるようにして乳首を口に含む。

 下と前歯で軽く刺激すると、じんわりとミルクが出てきた。

「んひっ……! あは、おっぱい、出ちゃってるぅ……」

 普通の射乳と比べると全く勢いがなく、噴くというよりもダラダラ漏出しているといったほうがいい。

 当然、志希は妊娠していない。この母乳は薬の副作用で分泌されたものだろう。

 無数のクローンを作っては壊してきた外道が、よりによって"母”乳だなんて皮肉もいいところだが、今は余計なことを考えている暇など無い。

 志希と一緒に気持ちよくなって、深く堕ちて行きたいのだ。

 子供もないのにピチピチに張ったおっぱいは、母性よりも淫猥さを強く感じさせる。

 志希の乳房はもう子育てには使われない。単なる淫らな遊び道具だ。

 薬で狂った下垂体に支配され、無駄に生産されたミルクを俺は飲み干す。

 牛乳と違って味が薄く、匂いもほとんど無いが、独特の風味というか、脂肪っぽさがある。

 柔らかい乳肉に包まれた乳腺を指で刺激してやると、生っぽい臭気が強まった。

「んっ……ちょっ、もう、飲み過ぎ……! そんなにおっぱい美味しいんだ?」

「うん。美味いよ、これ。もっと飲んでいいか」

「勿論いーよ。ミルクなんかいくらでも飲ませてあげるから、ずっとあたしのそばに居てよね……」

 頭の後ろに志希の手が回され、そっと撫で擦る。

 指と手のひらにはやや力が入り気味で、慈しむというより逃がさないよう捉えておくかのような愛撫。

 授乳されながらそんなふうに束縛されると、もう二度と志希から離れられないような気分。

 もっともっと乳が欲しくて、柔らかい胸に顔を埋める。

 硬くなった乳首を甘咬みして、ぼたぼた垂れてくるミルクを喉で受け止める。

 搾乳されて、志希はだんだん口数が減ってきた。

 代わりに股の方から、粘ついた水音がしつこく響いてきている。

 おっぱいを吸いながら志希の太ももに手を掛け、脚を開かせて強引に挿入すると、短く喘いだ。

「ぅあっ……! 入っ、た……?」

 右手で、空いた左の胸を揉む。

 弱々しく漏れる母乳が志希の胸を濡らす。

 搾乳の快感でぐちゃぐちゃに濡れた膣に乱暴に突きこむ。

 奥の方、子宮に近いあたりにグリっと押し込むと、志希が息を呑む。

 生ぬるい女性器がねっとりと絡みつく。

 こんこんと流れ出る愛液は母乳と同じくらい美味そうだ。

 おっぱいだけではない。志希の膣も子宮も、もう単なる玩具だ。

 下からがんがん突くときゅうきゅう締まって俺たちを喜ばせる最高のオモチャだ。

 俺の腰の裏に、志希の長い脚が回される。

 もっと深くセックスするために、裸足で俺の身体を捉えてくる。

 誘われるがまま、膣の一番奥まで竿を押し込むと、ひときわ濃い母乳が口の中に溢れた。

「んひっ……! お、ほ、らめ、イ、く……!」

 頬を真っ赤にして口をだらしなく開いて、涙目になった志希は首を反らせて絶頂していた。

 両腕をピクピク震わせて、虚ろな目付きで深呼吸して、胸から特濃ミルクを漏らしている。

 志希がイっても、母乳は止まらないし膣も熱く濡れたままだ。

 薬漬けにされた身体は本能さえ忘れて、ただ無為に精液を求める。

 壊れた人形のように快楽に翻弄され、無意味に踊らされる志希が愛しい。

 自分も志希も滅茶苦茶にしてやりたくて、剥き出しのクリトリスに右手を伸ばした。

「ぁへ……? !? んぎ、らめ、そこは、ちょっと、そこはだめぇっ……!」

 皮が半分剥けて、いかにも触ってほしそうなクリトリスをちょっと摘んだだけで、志希はまた痙攣した。

 おっぱいを吸われ膣と子宮を執拗に責められ、もうこれ以上は無いと油断していたのだろう。

 完全に目の焦点が合っていない。涎を垂れ流して、まぶたをひくひくさせている。

「や、やめ、やめへぇ……くるっひゃ、おかしくなっちゃうぅ……!」

 何を今更。

 クローンとはいえ人間、それも自分と同じ姿の者を惨たらしく殺して、その死体のすぐ横でセックスする志希も。

 そんな志希が好きで好きでたまらなくて、一緒に生きて死ぬことしか考えられなくなった俺も。

 とっくの昔に狂ってしまっているというのに。

 親指と人差指でクリトリスを潰す。

 小さな肉の珠に強すぎる刺激が与えられ、志希の体が跳ねる。

 机に肘がぶつかって大きな音を立てる。

 しかしそれでも、賢明なクローンは決して俺達の邪魔をしない。

 何をしても、どれだけ睦み合ってもここは俺達だけの場所なのだ。

 目を見開いて、瞳に何も写さず、志希は俺に耽溺する。

 口をパクパクさせて、もうずっとイきっぱなしなのだろう。

 それでも脚での拘束は外さず、何が何でも膣内射精させようとしている辺り、さすがだ。

 体の力を抜ききってされるがままの志希は、正常位で突かれているだけでも全身をガクガクさせる。

 手や頭が赤ん坊のようにぶらぶらしているのも背徳的だが、やはり何より胸の揺れが見ていて一番エロい。

 どすんどすんと乳房が上下して、それだけに刺激にも反応してミルクが飛び散る。

 量が多すぎて、もうこれ以上飲めない。

 触られてもいない、ただセックスしているだけなのにおっぱいをポタポタ垂らす、最高の胸だ。

「ひぃ……! あひ、あ、にゃはっ」

「志希……志希、もう、出る……!」

「んひひ……あ、ああ、あハハ……!」

 意味の無い言葉をつぶやき、母乳を垂れ流して好き放題に犯される志希は、どんなクローンよりも無力で愛しい。

 渇きに狂う子宮に、男性器を押しこむ。

 先走りすら啜ろうとする淫乱な膣が、子種を求めて抱きついてくる。

 求められるがまま、しっかりと膣内に射精した。

「んぁ……! あ、ん? お、おお……!」

 呻きとも喘ぎともつかない声とともに、志希は息を吐いた。

 しっかり中で精液を受け止めても、まだ脚を離してはくれない。

 俺もまだ、抜きたくはない。もう今日の仕事なんてどうでもいい。

 再び彼女の上にのしかかり、開きっぱなしだったせいで乾きかけの口と唇にキスした。

「ん……ちゅ。ぅ、ちゅぅぅっ……えへへ……すき。しゅき……」

 誰よりも賢く、それゆえに道を誤った志希。

 彼女が間違い続けるなら、最後まで付き合うのが俺の使命だ。

 全身で繋がり合いながら、俺は志希と一緒に破滅していきたいと、ただそれだけを願っていた。

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