作成者:ruslan

ステップワークについての私見です
キックボクシングでは何故か軽視されているせいか、全く教えていないジムも多いように感じます。

ステップワークはパワーに劣る選手にとって生命線となるだけでなく、攻撃面でも欠かせないものです。

ステップインには後ろ足 バックステップには前足だけ使う(オーソと仮定すると左方向は後ろ足、右方向は前足)


基本事項ですが、これを全く練習していない選手が予想外に多いことに驚かされます。

そもそも何故、「ステップインには後ろ足 バックステップには前足」を使うのかと考えるに当たり、仮にステップインする際に前足主導ならばどうなるか考えてみましょう。

前足から踏み出す際、必ず前足を浮かさなければ前に進むことができません

すると体の重心が上下しながら前進することになります。
重心を上下しながら攻撃を放つ場合、相手は攻撃が放たれる前から重心の変化を予備動作として察知できるため、その後に繰り出される攻撃を当てることが非常に難しくなります。

さらに前足へ体重が大きく掛かるため、体の軸が前方に倒れることで、攻撃力が落ちるコンビネーションを出すのが難しくなるなどのデメリットも生じます。

同様に、後退する際に後ろ足主導ならばどうでしょうか。

これまた重心が上下します。特にアウトボクサーがそうであるように、バックステップは頻繁に使われることが多く、重心の上下が繰り返し起こるとたちまちスタミナ切れを起こしてしまいます。
さらに一度、後ろ足に体重がかかることになるため、圧力に押しつぶされる危険性も増します。


そこで「ステップインには後ろ足 バックステップには前足」という基本原則に立ち戻ります。
ポイントは重心を変えずに移動するということで、以上に挙げた点において効果を発揮します。

より精度を上げるには、第一にシャドーでの反復練習


慣れない場合、一歩一歩踏み出すことさえままならないかもしれません。
おそらくステップの基礎を取り入れてから、効果的に使えるようになるまで少なくとも半年は掛かると思います。

ある程度の習熟度に達しない限りは、力みから逆にスタミナを浪費したり、逆に移動速度が遅くなるからです。
それでもまずは、徹底的にシャドーで何時間かけてでも反復練習することをオススメします。

(実際に何時間も掛けられないとは思いますが、基本的には反復した回数だけ身になる練習です)

重心が変化していないか 足は力んでないか 体が正面を向いていないか


主な注意点は以上の3点。

見落としがちなのが「体が正面を向いてしまうこと」
サークリングをする際、無意識に任せていると体が正面を向いてしまいがちです。
これまた、鏡を見ながらの徹底した反復練習が効果的です。

シャドー→約束練習→マス→スパー→試合


よほどセンスのある人でなければ、慣れない動作をいきなり実践練習で出すことは至難です。
ステップに限ったことではありませんが、マスやスパーで使う前に約束練習を挟んだほうが良いと思います。

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