最終更新: nevadakagemiya 2017年01月31日(火) 22:23:10履歴
無辜の怪物:A
――そのころ、東京中の町という町、家という家では、
ふたり以上の人が顔をあわせさえすれば、
まるでお天気のあいさつでもするように、怪人「二十面相」のうわさをしていました。
(江戸川乱歩『怪人二十面相』)
――そのころ、東京中の町という町、家という家では、
ふたり以上の人が顔をあわせさえすれば、
まるでお天気のあいさつでもするように、怪人「二十面相」のうわさをしていました。
(江戸川乱歩『怪人二十面相』)
『怪人二十面相』
ランク:D 種別:対人宝具
どんなに明るい場所で、どんなに近よってながめても、少しも変装とはわからない、まるでちがった人に見えるのだそうです。老人にも若者にも、富豪ふごうにも乞食こじきにも、学者にも無頼漢ぶらいかんにも、いや、女にさえも、まったくその人になりきってしまうことができるといいます。
では、その賊のほんとうの年はいくつで、どんな顔をしているのかというと、それは、だれひとり見たことがありません。二十種もの顔を持っているけれど、そのうちの、どれがほんとうの顔なのだか、だれも知らない。いや、賊自身でも、ほんとうの顔をわすれてしまっているのかもしれません。それほど、たえずちがった顔、ちがった姿で、人の前にあらわれるのです。
(江戸川乱歩『怪人二十面相』)
ランク:D 種別:対人宝具
どんなに明るい場所で、どんなに近よってながめても、少しも変装とはわからない、まるでちがった人に見えるのだそうです。老人にも若者にも、富豪ふごうにも乞食こじきにも、学者にも無頼漢ぶらいかんにも、いや、女にさえも、まったくその人になりきってしまうことができるといいます。
では、その賊のほんとうの年はいくつで、どんな顔をしているのかというと、それは、だれひとり見たことがありません。二十種もの顔を持っているけれど、そのうちの、どれがほんとうの顔なのだか、だれも知らない。いや、賊自身でも、ほんとうの顔をわすれてしまっているのかもしれません。それほど、たえずちがった顔、ちがった姿で、人の前にあらわれるのです。
(江戸川乱歩『怪人二十面相』)
タグ
コメントをかく