作者:誰か
初出:http://kinotakehinan4.exout.net/test/read.cgi/pray...



一人の少女がおりました
読書が趣味の少女でした
花が好きな少女でした
心優しい少女でした


……少しレズっ気のある少女でした。


ある時少女は道端で女の子と出会いました

「抹茶、抹茶はいりませんか」

茶道を嗜んでいた少女は興味をひかれそちらを見ました











(´・ω・)キュ?









「…………これは?」

「抹茶です、かわいいでしょう?」

少女はしばし唖然としました。

聞けば女の子には身よりがなく、いつも路上で“抹茶”を売って暮らしていたそうでした


「……売れるの?」

「…………。」

この分ではいつ飢えるか分かりません
少女は女の子を引き取ることにしました
少女も一人暮らしでしたが、遺産のお陰で先立つものには困りませんでした

2人(と数匹)の暮らしはとても楽しいものでした

共に食べ
共に遊び
共に眠り
学のない女の子のために少女が先生代わりをしたりもしました



年月は過ぎ、2人は美しい女性になりました

2人は魔術を学び、かつての少女は新たな世界を創世するに至りました

神の力を得たのです

2人は創世書を創り、それに新たな世界について記しました

それはその通りになりました

世界の名前は2人が好んだ2つの菓子からとりました

そこに暮らす民はかつてのペットに似ていました

2人は親しく語らいながら、世界をより善くしていきました

民もそんな2人の神たちを崇め、深く信仰しました

運命は冷酷でした
真に神の力を得たのは“少女”だけ

“女の子”には魔術の才能はありませんでした

普段表には出しませんでしたが、かすかに、しかし確かな嫉妬心が“女の子”の内に生まれたのです

きっかけは些細なことでした

世界の名の由来にもなった2つの菓子
そのいずれが美味なのかで口喧嘩になりました
はじめは2人とも冗談のつもりでした
しかし、だんだんと言葉が強くなり、ついに



「この世界を創ったのは私よ」



その一言で“女の子”の頭に血が上りました

“女の子”は“少女”から創世書を奪い逃げ出してしまったのです

“女の子”は望みました
“少女”を超えた造物主となることを

目に留まらぬ速さで地を海を空を駆ける神速の機動力

あらゆる環境で生存する強靭無比の生命力

軍神の一撃をも退け火風水のいずれにも傷つかぬ鉄壁の防御力

そして古き世界の民草を押し流し滅ぼす無敵の攻撃力


創世書はその望みを叶え
《マチャ・オモラシス》と呼ばれる暗黒の生命体が生まれたのです

“少女”は己の言を悔やみました

しかし民に対する殺戮を見過ごす訳にはいきませんでした

元々の民にも戦う力をもつ者も少なからずいましたが、《マチャ・オモラシス》の力はあまりに強大だったのです

英雄と呼ばれた者でさえ次々に殺されてゆきました
地上の武器では傷ひとつつけられないのです

“少女”は地上に降り立ち、激戦ののち火風水に当てはまらない魔の力を用いて《マチャ・オモラシス》を倒しました

そこで“少女”は目にしました
“女の子”の変わり果てた姿を

かつての美貌は見る影もなく
嫉妬に取り憑かれてまるで老婆のようでした

こうなっては手遅れです
話など通じませんでした

“少女”は“女の子”を封印し、自らも姿を隠しました

星辰の彼方へと

神を失った世界で、戦争が起こりました

人々は2つの陣営にわかれ争いました

2つの菓子の陣営にわかれ争いました

それは“きのこの山”“たけのこの里”といいます

神のいない世界で、人々は今日に至るまで争い続けています

神々の愛した菓子のために。

*********************





“少女”との戦いに敗れても“女の子”は滅びませんでした

“少女”の刀に切り裂かれ
見るに堪えない姿になり果て
封印された結界の中で“少女”を呪いながら
復活の日を待っているのです




──────To be continued.


2014/06/28 公開

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