辺境の街「オーフェリア」の、さらに外れ。
小さな廃教会に、一人の少年が住んでいる。
少年に身よりはない。物心がついたころには、
この教会の老神父に預けられ、育てられていた。
その神父も数年前に他界した。
今や少年は、完全に天涯孤独の身となっていた。
孤独は苦ではない。が、少年は時折、考える。
自分の生みの親は、どんな人だったのだろう。
どういう事情で、自分をここにおいて
いなくなってしまったのだろう?
よく晴れた、気持ちのいい昼下がり。
庭の掃き掃除をしていた少年のもとに、
異形の訪問者が現れる。
それが、穏やかだった日常の終わりと、波乱に満ちた旅路の始まりとなった――
悪魔
ギャオオオオオン!
ウガァーッッ!!
主人公
うわっ!? ま、まさか、魔物なのか!?
大きな街ではたまに見ると聞くけど――
どうしてこんな田舎に!?
スフレ
あぶない!
おにいちゃん、さがって!
主人公
え?
き、君たち、今どこから……!?
いや、それより、ここは危ない! 早く逃げて!
カトレア
だめ、逃げられない……
私たちは、マスターとともに戦うために、
ここへ来ました……
ラナン
詳しい話をしている時間はないの!
お願い、あなたの力を貸して!
主人公
ま、マスター? 僕の力?
悪いけど、何を言っているのかさっぱり……
うわっ!? な、何だよ!?