ビジネス会議を成功させるためのやり方・進め方のルール

会議のスタート時点では必ず、会議の全容(目的、議題、ゴール、進め方、評価・判断基準、時間配分、参加者、ルール、開催日時、開催場所、資料)を参加者全員で共有する必要があります。もし会議の全容が共有されていなければ、参加者がそれぞれバラバラな発言を始めたり、また何を発言すれば良いのかわからないまま進むことになってしまったりします。ですから会議の全容を共有し確認してから開始する必要があるのです。

そのためには会議の全容を記載したアジェンダを作成し、事前に参加者に配布をしておきましょう。ただし、事前に配布をしても参加者全員が読んで理解しているとは限りません。事前周知の有無に関わらず、会議のスタート時点では、アジェンダを用いて会議の全容を確認しましょう。

そして確認をしたら「よろしいですか?」と声を出して確認をすることが大切です。もし参加者が理解しないまま進めると議論が混乱したり、また納得できないまま進めると決定内容に実行力が伴わなくなったりします。確認をしても大勢の前で発言しづらい可能性もありますので、反対意見や質問がないから「大丈夫」だと判断せず、参加者の顔色を伺ってみることも大切です。

この時、参加者から議題、ゴール、進め方、評価・判断基準などの提案があり、その案のほうが良いと思えれば積極的に変更しましょう。事前に検討したものはあくまでも主催者側からの一つの案でしかありません。主宰者が準備したものだからといって、絶対的な強制力があるわけではありません。もし参加者から別の提案があっても意見を取り入れず、予定していた内容にこだわってしまうと、参加者から反発を招き、効果的な会議にすることはできません。早く会議を進行させたいために、確認を怠ったり、提案を受け入れなかったりすると、後で不満の声が上がりますので、必ず確認を行いましょう。

何度も繰り返しになりますが、会議は参加者の納得度が重要です。押し付けられると反発が想定されますので、参加者の納得感を大切にしましょう。時には、主催者は目的だけを決めて、議題、ゴール、進め方などをすべて参加者に決めてもらうのも良い方法かもしれません。

また会議を進めていくなかでより良い方法が見つかれば、方針を変更することは全く問題ではありません。一度決めた進め方で議論しても「何かしっくりこないな」と感じたら、進め方に問題があるのかもしれません。そんなときには別の進め方に方針転換するのも一つの方法です。予定通りに進めることよりも、ベストな結果を出す方法が一番の進め方なのです。

会議の全容を参加者全員で共有したら、議論する順番について確認しましょう。順番については、緊急度・重要度によって事前に検討しておきますが、会議当日になって事情が変わることがあります。例えば、何かを決定しなければならない会議などでは、決定する立場の人が途中退席するため先に議論してほしいなどの要望があるかもしれないからです。

また口頭だけでなく、会議の全容はホワイトボードに書いておくと良いでしょう。会議中、常に目に入っていれば、議論の脱線や無駄話を防ぐことができます。ホワイトボードがない場合などは、アジェンダを印刷して配布しておくことでも良いでしょう。

さらに、もしその会議が第1回目の会議であったり、重要な会議であったりするのであれば、参加者に対し、なぜこの会議に召集したのか、何を期待して参加してもらったのかを説明することも大切です。主催者が何を期待しているかを知ることで、自分がどのような立場で会議に参加し、どのような視点で意見を述べればよいのかが理解できるようになります。そうすれば会議に参加する意欲や集中力が高まるでしょう。

□ルール27 会議のスタート時に会議の全容を共有する

□ルール28 会議のスタート時に議題の順番を決める

□ルール29 参加者に集まってもらった理由を説明する



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プロフィール

高田ヨシノリ
システムエンジニア

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