まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

376嗣永桃子誕生日祭2018/03/06(火) 02:19:27.120

みやの選んでくれたリストランテなんとかで食事をして、長い時間タクシーに乗って
この何処とも知れない森の中の小さなコテージに着いて、2人きりになった。
知り合いのそのまた知り合いの別荘を一晩借りたとみやは言った。本当か嘘か知らない。
どうして、こんな静かなところを選んだの?
そう思ったけど、何となく言えなくなっていた。気まずい。

食事中ずっとぎこちなかった。少し敷居の高いイタリアンは慣れない分緊張もして
それだけじゃなく、笑顔が少し引きつっているのは自分でもわかっていた。
違うの。嬉しいし、楽しいんだよ。そう伝えたくて口を開くのに、うまく舌が回らなくて
「美味しいね」の一言が空回りしたと思ったら、みやは目を伏せ「うん。美味しい」って、小さく頷いてから口許だけで笑った。
あんまり瞬きしたら、また誤解される。そう思いながら、視線を上げられない。

今日、会ってから急に、話せなくなった。
どうしてか考えようとしたら心にブレーキがかかった。
みやの表情が少しずつ曇っていくような気がして、心配させないように笑う。楽しい話、楽しい話をしようよ。
何度もした話をまた繰り返すと、みやが乾いた愛想笑いを零した。
みやの話に乗りたいのに、ごめん、それ、全然今したい話じゃない。
わかってる。楽しい時間にしたくて、一生懸命話題探してくれてるの、痛いくらいわかる。
だけど、喉まで出かかる言葉を何度も何度も飲み込んだ。
そんなの、今どうでもいい。鼻の奥がつんとして、ぎゅっと堪えた。
みやが窺うように目線を寄越した。少し怒りの混じった、訝しげに揺れる瞳を見つめ返した。ごめん。
せっかく用意してくれた、特別な一夜なのに。

「湖が見える」
みやがそう言って、部屋のカーテンを開けた。私は部屋の真ん中に立ち尽くしている。
2人きりで迎えるバースデー。こんなに嬉しいことないよね。

どうして、わたしは怒っているんだろう。

379嗣永桃子誕生日祭2018/03/06(火) 02:25:03.550

この日をずっと楽しみにしてた。待ち合わせ場所に向かう間、頬が緩みっぱなしで
あぁ、ちょっと、だめだこんなの。引き締めないと。深呼吸してから、駅の階段を駆け下りた。
カフェの前に立っているみやを見つけて、足が止まった。ほんの一秒。
10メートルの距離で、私を待っているみやを見たら、息が止まりそうなくらい腹が立ったのだ。
どうしてなのか、わからない。

強いて言えば、これは本当に強いて言えばだけど
なんかおしゃれっぽいカフェの前で、なんか知らんファッション雑誌のいちページみたいに
かっこよく立っているから、ムカついたのかもしれない。
そういうのいらない。
おしゃれだとか、かっこいいとか、美人さんだからとか
そういうんじゃないの。いやそういうのもあるけど、否定はしないけど
夏焼雅様で何の問題もないんだけど
ほんのちょっと立ち止まって見てる間に、取りすがりの人たちが何人もみやのこと見てて
そんなのも何もかも、全部邪魔くさかった。
いらないよね。

「だからそう、たまに、そういう感じになるじゃん」
窓枠に寄りかかって、みやが言った。
「なにが」
「ほら、怒ってる」
「怒ってないよ」
みやが両手を伸ばして、おいでおいでした。
「怒ってないなら、来て」
「バカにしないで」
思わずそう言ったら、みやが鼻で笑った。

背中を引き寄せるみやの手、腕の中で、想いの何もかもがあっけないほど簡単にほどけてしまう。
そう。思い出した。欲しいのはこれだけ。いつだってそう。
これだけが欲しいの。
「あ、日付変わった」
「そんなの、どうでもいい」
「どうでもよくない」
みやの指がわたしの首を撫でて、上を向かせた。間近に目が合うと世界が色を変える。愛する優しい瞳。
「もも〜、お誕生日、おめ」
言い終わる前に爪先立って、唇を塞いでやった。

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