まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

374名無し募集中。。。2017/11/03(金) 17:18:53.310

「……ゃ……みや」
ももの声で目が覚めた。
顔を向けると、薄明かりの中、ももがこっちを覗き込んでいる。
「な、に……どうしたの」
夜中にももが寝室に入ってくるなんて、めずらしい。

「熱、さがった?」
「ん?」
ああ、だいぶ汗をかいたような気がする。体を少し動かしたら背中が冷えているのがわかった。
ぞくっとして体が震える。
気配がして、おでこに小さいももの手が当てられた。
ニンゲンみたいなことしてる。ちょっと可笑しくなった。
手の平と、返して手の甲を押し付けられる。ひんやりして気持ち良い。
「あのね」と、小さい声。
「え、何かあった?」

思わず訊いてしまったけれど。
今起き出すのちょっとしんどいな。と、みやは思った。

今病気だし、そもそも別に、相手してあげなきゃいけないなんてことはないんだけど。
なんだけど、昼間もずっと寝ててほんとに全然構ってなかったから
それはちょっと、悪かったかなとは思ってる。
うん。思ってるんだけど、まだ全身痛いし、くらくらするなー。

そんなことを考えながら、お布団をはぐって両腕を出した。

「いいよ起きなくて!」
ももが叫んでびっくりする。「えっなんで」
「……なにか、してほしいことある?」
「えっなんで」

しばらく見つめ合ってしまった。

ももが視線を逸らす。
「して欲しいことないか、聞いてんだけど」

375名無し募集中。。。2017/11/03(金) 17:22:46.820

「べっ……別に平気。寝てればいいだけだし寝るしかないし」
「そう、そうなんだ……あの、お水もってきたけど、のむ?」
三度目の、えっなんでを押しとどめる。

「……のむ」
「じゃあ、ちょっとだけ起きて」
そう言うと、ももは肩に手を入れてきて、抱かれるように起こされた。
部屋の空気がすぅっと背中の熱気を剥いで、心地良さに息が漏れる。
片手を取られ、グラスを持たされた。
ひんやりしていて重い。
目を閉じると頭の中がぐらりと揺れるような感覚があった。この、感じ。
「ありがと。うれしい」
ようやくお礼を言うと、ももは眉根を寄せ、不機嫌そうな顔をしてこっちを見ている。

心臓がずきんと打った。
「なんで……」
「早くのみなよ」
なんだろ、なんで気まずいのか。
視線を感じながら、お水を一口飲んだ。
あ、やっぱすごい乾いてる。
そのまま喉を鳴らして呷るように飲み干してしまうと、大きく息を吐いて、グラスを返した。
「おいしかった?」
「ん」

「良かった。じゃあ……戻るね」
やさしくて、ひそやかな声だった。
「……ねぇ、もしかして、みやのこと心配してお水持ってきてくれたの」
「そう……なんだけど、起こしちゃったみたいで、ごめん」
立ち上がろうとするももの手を掴んだ。
「待って」
「なに、寝なよ」
「寝る、寝るけど」
うまく言葉が出ない。

「……寝るけど、ももも一緒に寝よう?」

「えっなんで」
と、ももが言った。

376名無し募集中。。。2017/11/03(金) 17:27:40.180

悪魔に甘えたくなってしまった。

師匠に誘われてからの悪魔退治だけど、最初はただ好奇心だけで
面白い!とか楽しい!とか達成感ある!とか。
意味まで深く考えてたわけじゃなくて、でも向いてるなって思ったんだよね。

気が付いたら正義感だったり自分なりのルールとかもできてて
それをプライドっていうのかは、わかんないけど。
命の危険はつきものだから、にへとひかるに出会ってからは、もっとしっかりしなきゃって、責任も感じたし
たぶん、期待もしてくれてる師匠をがっかりさせたくないっていうのも思うし
甘えてなんかられないの。ほんと。

薄闇の中で、ももがじっとこっちを見ている。
黙ったまま、掴んだ腕をぐいっと引っ張った。
喋るのめんどくさい。

何度も腕を引っ張ると、諦めたようにももがベッドに上がってきた。
はやく。早くして。こっち今体力ないんだから。
冷えた体を抱き寄せる。目を閉じて、抱き締めて、ひんやりした頬に顔をくっつけた。

「みやおかしいよ」
「ううんおかしくない」
「熱あるんじゃない」

は?何言ってんの?

いいや。今夜はこのまま寝る。
すーっと息を吐いたら、腕の中でももが暴れた。
「こんな体勢で寝れない」
なんでよ。いつも昼間、居間のソファに縮こまって寝てるくせに。
「あ……夜だから寝れない?」
「ちっがう。体勢って言ってんじゃん」
もぞもぞ動き出したももは、みやの腕から手を抜いて寝返りを打った。
なんで背中向けんの。
まあ、それでいいなら。後ろから抱っこした。
「なんかこうしてたら治りそう」
「……ほんと?」
「わかんないけど」
ももが腕から抜け出そうとしたので、しがみついた。
「ほんと、ほんとだから」

378名無し募集中。。。2017/11/03(金) 17:30:14.150

「……なんで胸揉むの」
「なんか落ち着く」
「……そ、そう」
「したがる癖にさあ、されるの嫌がるよね、なんで嫌なの」
やわらかいパジャマの上からつんと尖った突起を撫でた。いや、ちょっと指が当たっちゃっただけ。
なんでかももは黙った。
されるがままって珍しい。指先で転がしていたら
厚手のネル越しでもわかるくらい硬くなってきたから、きゅってつまんでみた。
直接触りたくなったので、下から手を入れる。
「いいなー、おっきいおっぱい」
「……へぇー」
「たぶんだけど、おっぱい大きかったら悪魔バスターになってない」
「えっ」
自分でも何を言ってるのかよくわからなくなった。
「気持ちいい」
手の平で持ち上げてふにゃふにゃと揉んだ。力が入らない。
でも乳首可愛い。指先だけでつまんだり先端をなでなでした。
「みっ……みや」
「こうしてたら治りそう」
「いや……あっ、あのさ」
「すき」

ももの微かな唸り声。
胸を揉んでいる手をがしっと掴まれ、剥がされた。
肩を起こしたももが、体を返してこっちを向く。
間近に見つめ合うと、みやのほっぺを手の平で挟まれた。
むぎゅーっとされた。
「……う?」
「みやって、カワイイね」
あんまり顔が近くて、キスされるかと思ったら
ももはふーっと細い息を吐く。

「今夜は寝なさい」
「ええーーーヤダ」
「やだじゃないの。一緒に寝てあげるから」
ももが肩の上から腕を回してきた。
懐にみやの顔を引き寄せ、頭を撫でてくる。
やさしく髪を梳かれた。気持ちいい。
悪魔の癖に、あったかい。

563名無し募集中。。。2017/11/05(日) 10:36:01.330

みやの寝息を聞いている。
一緒に寝てあげるから。そうは言ったもののまるで眠くならなくて困る。
闇に目を凝らして天井を見る。

抱っこしてあげたときはそのままぐっすり眠るのかと思ったのに
なにやら寝言が聞こえたと思ったら、掌底で顎をぐいーっと押しのけられ
肩に思いっきり肘を入れられ、ベッドから落ちそうになって
ももは噛み付きたくなるのを抑えるのになかなかの時間を要したわけで。
今どうなってるかと言えば、みやの両脚がももの腰をがっちりとホールドしている。

もうさぁ……下に降りようかなとも思ったんだけど
降りたところで同じ退屈なら、みやの寝息を聞いている方がましだって
なんか、そんなことにも、気が付いてしまったり、まぁ
今、ももがまだここにいることに、感謝して欲しい。

取り巻いている熱気を吸う。
正直、みやの体に浮いている体液を舐めたい。
けど、起こしちゃいそうだからしない。
昨日「風邪ひいたみたい」と呟いてから、悪魔憑きみたいに苦しんでいた。
言っとくけどもものせいじゃないからね。

『これは悪魔の仕業なのだ』
なんて、最初に考えた人がいたから、ももだってここにこうして居られるわけなんだけど。
もものせいにしてきたニンゲンの業を引き受けて、今ここに居るわけなんだけど。
生み出しといて退治したい、そんなお遊びに付き合ってあげてんだから
ほんと感謝して欲しい。

今夜はどうしてか、余計な考え事が頭の中をグルグル巡る。

ももが初めて悪魔バスターに遭遇してしまったあの時
聖剣を突きつけておきながら考え込んでしまったみやの可愛さに
ももは感動したわけなんだけど
みやってば、ももが思った以上に隙だらけの子で
なのに危ういかと思いきやきっちり線引きして仕事はする子で
みやがんばれーって送り出してイイ顔して帰ってくるのを見ると
おう、また悪魔退治してきたんだなって誇らしく思ったり
あっ……うん。そこの矛盾については考えないようにしてる。

565名無し募集中。。。2017/11/05(日) 10:38:30.56

あの二匹の子どもたちは帰せるという自信があったけど
マッチポンプに付き合ってあげてるって視点から見れば
憑くのが仕事、祓われるのも仕事。なんてことも言えるわけで
どちらに転んだってももは褒めてあげるけどね。
あれはみやの油断だとも思うけど
多分だけど、油断していいとみやが決めたんだろうね。

ハロウィンの夜からみやは少し変わった。

ももをニンゲンにしようとしてたのを諦めた……と思う。
まあ、そもそも無理な話だったよね。
夢魔のお仕事をしなくなっても、ももは悪魔だから。
にへちゃんを夢に引き込んだ時に、良かった、鈍ってなかったってホッとしたのは、ある。
ニンゲンを引き込みたい。そういう欲は、今だってある。

けど、みやを引き込みたいかって聞かれると
違うような気がして
何が違うのかわからないけど違う気がして
これを感情と自覚するのは少し
怖い。

だってね?考えてみたらそれは逆というか
引き込みたくないって思うのは、引き込まれたいってことのようにも思えたりして
そしたらまるで、ももがニンゲンでみやが悪魔みたいで
おかしいでしょ。
おかしいおかしい。
ほら、そんなことはないんだよ。

そんなことは、ないの。

外から鳥の囀りが聞こえて、気付いたら
うっすらと、部屋の中も明るくなってきていた。

眠っているみやを見る。腰に絡まってる脚を少し持ち上げたら
「うぅーん」って言って、寝返りを打った。
その声にちょっと力が戻ってるような気がして
起き上がって、壁の方向いてるみやの顔を覗き込んでみる。
頬にかかっている髪を少し除けるようにして、そっと触れてみた。
昨日よりは顔色も良いかな?

肩にお布団をかけなおすと、ちょっと考えてから
ももはその傍らに潜り込んだ。

ねぇ……みや。
いろいろ思うけど結局のところ
みやといると楽しいんだよね。

今、ももと一緒に居てくれること、感謝してる。

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