まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

322名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/23(日) 15:49:24.520

9月3日。定期演奏会前日。
「おはようございます。いよいよ明日定期演奏会です。今日は1日ホールでの最終練習になります。時間を無駄にしないように大切にしましょう。以上です。石川先生、お願いします」
「みんなおはよう。手伝いに来てくださるOGの皆さんへの挨拶等はしっかりと行うこと。感謝の気持ちを忘れずに。以上。よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「楽器の搬出を始めるので、運搬係の指示に従って速やかに行動お願いします」
いよいよ、最後なんだなぁ。やだなぁ。
「もーもーちゃん。今からそんな顔しないの。えりだって寂しいけど、寂しいだけじゃ勿体無いじゃん。楽しもうよ」
「カメさん。だって、明日なんですよ。もも、先輩たちとお別れしたくないです」
カメさんはあーもう、可愛い後輩だなぁって言いながらぎゅってしてくれた。
「時間は止まってくれないからさ。目一杯楽しむしかないんだよ。えりはそう教わったからさ。ももちゃんにも教えてあげる」
「寂しいのも含めて楽しめるように頑張ってみます。ちょっと自信ないですけど」
ぐりぐりって頭を撫でられて、一緒に打楽器を運びにいく。
ホールへ到着してからも、ステージ上の舞台の設置や、椅子、譜面台を倉庫から出して並べたりとなかなか体力勝負になる。
ようやくステージの設置が終わって休憩になった。
「一、二年生ちょっと集合して」
舞美から声が掛かり、下級生が集合した。
「二年生は分かってると思うけど、明日定演が終わって打ち上げの時に、お世話になった先輩へ手紙を渡します。パートや係の先輩だけじゃなくて書きたい人へ書いてもらって大丈夫です。
あと、演出的な部分もあるんだけど、本番中部長挨拶の時花束を渡すので、みんな盛大な拍手足踏みお願いね」
「部長への花束とは別に、パート毎に三年生へ花束も渡します。これは本番が終わってステージの解体後写真撮影の前だから、次期パートリーダーは忘れないで下さい」
「三年生は終演後、ロビーに出てお客さんと話したりするので、舞台の解体や片付けは私達とOGの皆さんで行います。てきぱき動かないと三年生が戻るまでに終わらないので、各自しっかりお願いします」
「先輩たちに安心して貰えるように皆で頑張ろうね」
「泣いても笑っても明日が三年生との最後のステージ。部長が言ってたように、先輩に誉めて貰える演奏をしようね」
「はいっ!」

323名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/23(日) 15:50:19.520

一通りの曲練習が終わったところで、OGの方達からの感想を聞くことになった。
まず高橋さんから演奏面に関して言われてしまったのが、それぞれソロを吹いているメンバーが薄いという言葉だった。
「愛ちゃん、それじゃ生徒達解んない。もうちょっと分かりやすく」
「石川先生は解ってるでしょ。えっと、特に感じたのは下級生メイン曲なんやけど、音に想いが乗ってないって言うかね、とりあえず吹いてみましたみたいに感じる。もっと、誰かの為に吹くとか、誰かに届けたいとか思いながら吹くだけで一皮剥けると思う」
「そう言うことだから。曲名からしたって誰かに向かって吹くための曲なんだから。切実に想いが届いてほしいって気持ちを込めて」
かなり耳が痛い指摘だった。
次に吉澤さんからパーカッションの動きが少なくて、楽しさが伝わらないという言葉。
「三部なんてパーカッションにとってはめっちゃ美味しいんだから、ソロ吹いてる子を食っちゃうくらいのつもりで激しくやっちゃって良いんだよ。やり過ぎてたら梨華ちゃんが止めてくれるから大丈夫」
イヤです。ちゃんとソロ目立たせてください。
「よっすぃ〜の言うほどやり過ぎてもダメだけど、確かにもっと元気よくて良いから。後でパート内で話し合って」
そして、小川さんは全体的に振り付けやポージング等の演出への恥じらいが見えるのが気になると言った。
「恥ずかしいって言う気持ちは分かるけどさ、やってる本人達が恥ずかしがってたら、見てても乗れないし、白けちゃうよ?恥じらいは捨てなきゃ。やりきろうよ」
「まことの言う通りだから。特にサックス、クラリネット1年と低音パート。もっとやりきって」
なかなか手厳しい。言いたいことは分かるけど。
みーやん、振りきれないと恥ずかしがりだし、難しいのかなぁ。
まぁ、文化祭本番もドヤ感出てたし、本番は大丈夫だろうけど。

324名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/23(日) 15:51:04.150

午後からはゲネプロも行っていく。
開演10分前のお客様へのアナウンスから始まり、タイムスケジュールにしたがって入場。
開演のアナウンスが入って一曲目の演奏。
ここで紺野さんがステージ脇へ出てきて、自己紹介と曲紹介。
一部と二部の間は舞台から生徒は退場せず、そのまま続けて二部が始まる。
どんどんと流れていくゲネプロ。
二部が終わったら退場し、お客様のお手洗い等も考慮して20分間の休憩時間が入る。
三部が始まればもちろん桃子と雅が司会をしていく。
あまりガチガチに台本を作るよりは、ある程度フリーにした方がいいんじゃないかとアドバイスを受けて作り直した台本。
良かった。OGの皆さんには好評のようだ。
三部も終わり一旦舞台から全員が退場し、OGの皆さんのアンコールの声で再び舞台へ戻る。
部長挨拶がここで入り、舞美からの花束贈呈のフリ。
アンコール一曲目が終わったら、石川先生からのご挨拶。
最後の曲、風になりたいが終わって緞帳が降り、演奏終了。
紺野さんの閉演アナウンスが入って、定期演奏会は終わる。
ゲネプロが終わってからも、曲練習は続けられた。
明日は午前中から集合するが、ほとんど曲の確認程度なので、きちんとした練習は今日が最後だ。
一曲一曲、思いを込めて、大切に演奏していこう。
「じゃあ、今日はここまで。明日は午前中から軽く曲の確認をして、本番。思い残すことがないようにすべて出しきって。以上。お疲れ様」
「お疲れ様でした」
「はい、明日で三年生と演奏するのが最後です。それぞれ忙しく係の仕事がある中での本番です。演奏開始までは落ち着かないだろうけど、本番は目一杯楽しみましょう。以上です。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」

325名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/23(日) 15:51:53.870

帰り道、みーやんと三年生の思い出を話しながら帰った。
桃子の見学期間中からさゆみや絵里、れいなが仲良くしてくれたこと。
さゆみがいつも練習に付き合ってくれたこと。
いつもからからかわれてふざけあっていたこと。
雅もれいなに教えて貰ったことや、曲練習を一緒にしたこと。
ふざけてアイドルソングを吹いたりしたこと等々話題はつきなかった。
何時もの曲がり角についた。
「明日かぁ。来なければ良いのになぁ。まだまだみっしげさん達とふざけあって、かっこいい先輩達と一緒に演奏してたいよ」
「みやもまだ部長達ともっと一緒に演奏したい」
「でも、無理なんだもんね。我が儘言ってちゃ駄目なんだもんね。今度はももがかっこいい先輩になる番なんだなぁ」
「もも先輩は、今でもかっこいいし。あの、今日高橋さんが言ってたソロが薄いって言うの」
「あったねぇ。耳に痛かったよ。もも、確かに誰かに届けってよりも、なんとか吹かなきゃって気持ちの方が強かったから」
「明日、もも先輩に向かって届けって気持ちで、みやソロ吹くから」
「そっか。ももは誰に届けたいかなぁ。んーやっぱり先輩達かなぁ。先輩達のかっこよさに憧れて吹奏楽始めたからさ、先輩達にもものかっこいい姿を見てほしい」
「そっか。やっぱりもも先輩は部長達が大好きなんだね」
「舞美と佐紀ちゃんがいなかったら、きっとももは吹奏楽部やめてたと思うけど、先輩達がいなかったらそもそも入部しなかったと思うから、大好きだよ」
「いつか、みやのことも、部長達とおんなじように大好きになってもらえるのかな」
「そうだね。サックス吹いてるみーやんは今でもかっこいいと思うし、好きだよ。時々甘えん坊になったり、問題児になっちゃうから、みっしげさん達と同じ大好きになるかは分かんないけど」
「そっか。みやのサックス吹いてるのは、好きでいてくれるんだ」
「好きだよ?何て言うのかな、色気があるって言うのかなぁ、大人っぽい?ももが同じメロディーを吹いても、みーやんみたいには出来ないからちょっと羨ましい」
「ありがと、もも先輩。ちょっと自信持てる」
「明日、楽しみにしてるね、みーやんのソロ。じゃあ、また明日。おやすみ、みーやん」
「もも先輩、おやすみなさい、また明日」
自宅へ戻り、さゆみ、絵里、れいなへと手紙を書いていく。
つい泣けてきてしまって、明日は泣かずに最高の笑顔でいようと決めた。

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