まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

896 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/16(日) 09:09:33.02 0

そう言えば朝起きたとき、なんとなく寒気がして嫌な予感はしていた。
午後の授業が始まる頃には関節が痛くなり、保健室へ行って熱を測ったら、38.6℃。
風邪を引いてしまったらしい。
部活を休むことを舞美と佐紀に伝えて下駄箱へ向かう。
いつのまにか雨が振りだしていた。
今朝テレビで東京が梅雨入りしたって言ってたっけ。
傘持ってくればよかった。
昇降口で空を見上げても、雨がやむ気配はない。
今日は関西の親戚で法事があり、桃子以外全員で出掛けているので家族にお迎えを頼むこともできない。
「もも、帰るの?」
懐かしい声。振り向くとめぐとうめさんが立っていた。
「二人と話すの久しぶりだね。風邪引いたみたいでさ、帰りたいんだけど傘忘れちゃって」
「相変わらず風邪引きやすいねぇ。そろそろ文化祭曲の合わせ練習始まるでしょ?早く治さなきゃヤバイじゃん」
「傘貸したげるから早く帰りな」
そう言ってちょっと乱暴に傘を押し付けられる。
桃子がお礼を言う間もなく、二人は相合い傘で帰ってしまった。
辞めちゃっても練習のスケジュール覚えてるんだね。
二人が退部してから、殆ど話してなかったけど、相変わらず二人とも優しいんだね。
帰る方向別々なくせに。
部活仲間ではなくなっちゃったけど、友達のままなんだって思っていいよね?
傘返す時にちゃんとお礼を言って、たくさん話をしよう

897 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/16(日) 09:10:28.90 0

帰宅後ベッドで寝ていた桃子は携帯の着信音で目を覚ました。
丁度部活の終わる時間だった。
次々と届くお見舞いのメール。
みっしげさん、カメさん、れなさん、舞美、佐紀、千奈美、パートの後輩や仲の良い子達。めぐとうめさんからもメールは来ていた。
みーやんからはメール来てないなぁ
もも達結構関わりあるし、仲良い方だと思ってたんだけど、みーやん的にはそうでもないのかなぁ
ぼんやりとそんなことを思いながら一通づつお礼と、休んで迷惑をかけるお詫びのメールを返していく。
メールを入力していたら、かかってきた電話に1コールもしないうちに出てしまった。
「えっと、どちらさまですか?」
「もも先輩ですか?みやです」
「なんだ、みーやんだったんだ。お見舞いメールの返信してるとこだったから、誰からかとか判んないうちに出ちゃったよ」
「皆でさっきまでメール大会してたから。部長がももちゃんは意外と寂しがりだからってお見舞いメール送ろうって」
「そうなんだ。なんか次々と届くからビックリしたよ」
「もも先輩大丈夫?どうせ通り道だし、差し入れもってお見舞いいってもいいよ?」
「あー、ポカリとお粥と、あれば冷えピタも買ってきてくれたら嬉しいかも。一応移しちゃったら困るし、マスクもお願い」
「了解。またもも先輩の家に着いたら電話する」
みんな、優しいなぁ

898 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/16(日) 09:11:26.07 0

桃子は雅からの連絡を待ちながら携帯を握ったままうとうとしていた。
雅からの到着の連絡で目が覚めたが、世界が回る。服が汗を吸って気持ちが悪い。
なんとか起き上がってゆっくり、慎重に階段を降りる。
必死の思いで玄関へたどり着いてドアを開くと、雅、舞美、佐紀、千奈美がマスクをして立っていた。
「もも大丈夫、じゃなさそうだね。なんか真っ暗だけどお家の人は?」
「全員で法事で関西。明日夜帰ってくる」
大きくため息をついて、桃子にマスクをつけさせてから佐紀は次々と指示を出していく。
「そんなことだろうと思った。舞美、ももをベッドに寝かせて降りてきて。みやは洗面器探して汗拭ける準備。ちいは私と一緒にお粥と薬とか準備」
「あの、大丈夫だから。移したらまずいし」
「もー、弱ってるんだからももは遠慮しないの」
舞美はあっさりそう言って桃子をお姫様だっこして部屋へ運んだ。
ベッドに下ろされた桃子は、友人の思いやりと自身の情けなさで涙を一粒こぼした。
佐紀と千奈美が用意してくれたお粥に口をつける。
食欲は全く湧かず半分も食べられなかった。
家にあった風邪薬を苦労しながら飲み込む。喉も腫れてきたようだ。
遅い時間になってしまって申し訳なくて、皆には帰るようお願いした。
話し声、物音が遠ざかる。
帰るように促したのは桃子なのに、一人になってしまったらとても寂しい。
桃子がベッドで横になっているとノックをして、洗面器をもった雅が部屋へ入ってくる。
「みーやん、帰ったんじゃなかったの?」
「えっと、佐紀ちゃん達は帰った。佐紀ちゃんから、皆一斉に帰ったら寂しいだろうし、みやが一番家が近いから残って、もも先輩を着替えさせて汗拭いてやってから帰れって言われたんだけどどうする?」
確かに汗をかいていて気持ちが悪い。
暫くためらってから、お願いしたいというと雅が耳まで赤くなった。

899 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/07/16(日) 09:13:56.55 0

一旦雅に部屋の外へ出てもらい、汗で張り付いた服を脱ぐ。
自分で拭くことの出来る範囲は全て拭いてパジャマのズボンだけをはいて、上半身は裸のままタオルで隠す。
「えっと、みーやん、用意できた。お願いして良い?」
顔を伏せて雅が部屋へ入ってくる。
桃子は背中を向けて、ベッドの上に座り込んでから上半身に巻いていたタオルをとって体の前を隠した。
「ほんとごめんね。お願いします」
「ん」
程よく温かいタオルでゆっくりと背中を拭われる。
背中拭いてもらうのって気持ちいい。
何回かタオルを絞り直して丁寧に拭かれていく背中。
なんだかぞわっとする。声が漏れる。寒気とは違うような。
そう思っているうちに拭き終わったらしい。
「ー輩、もも先輩」
「ごめん、ちょっとボーッとしてた」
「終わったからみや出ていくね。早く服着て。冷えピタ貼るからまた声かけて。そしたらみやも帰るから」
俯いてものすごく早口で言って洗面器をもってみやは出ていった。
パジャマを着てベッドに腰掛けて雅に声を掛ける。
冷えピタくらい自分で貼れるのになぁと思いながらも、もう少しの間だけ誰かに側にいてほしくて甘えることにした。
そっと前髪をあげて、なんとなく目をつぶって冷えピタを貼ってくれるのを待つ。
触れた雅の手は微かに震えていた。
「はい、出来た。熱、すごいけどほんとに大丈夫?」
「冷たくて気持ちいい。ありがとみーやん。明日朝一に病院いくよ」
「もも先輩もう寝るでしょ?その、両親帰ってくるのまだだし、帰っても暇だから寝るまでみやいてあげる」
「みーやんはツンデレさんだなぁ。ありがとう、ちょっと寂しくて。すぐ寝ちゃうと思うから、もうちょっとだけいてもらってもいい?我儘言ってごめんね?」
「ツンデレじゃないし。手、握っててあげるから寝て」
手を繋いでもらってあっという間に眠りに落ちていく。
夢現に雅がボソボソと呟いて手に何か触れた気がした。

つづく

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