まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

488 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/22(水) 00:27:06.15 0

「そっか……ありがと」
「ふふふっ、みやってば照れてるー」

めっちゃ笑いながら小指で優しく頬を突いてくる。
なんだろ。温かいっていうか、嬉しい。照れてるってわけじゃないんだけど。
いまだに変わらないよね、その小指の癖も。
もものおもちゃ見つけた!みたいな。嬉しくなった時の笑い方も。

……いや、ちょっと違うか。
引退して数年。まだ常に誰かに見られてるかもって時期もとっくに過ぎていって。
この頃は少し警戒が緩んだのか感情を抑えるって事をしなくなった。
手を繋いで隣を歩いてくれる、それだけでどれだけ心が満たされたか。
うん、好きだな、その顔の方が。そう思うだけで自然と笑ってしまう。

「自分達の子、か。……欲しいなぁ」

そうやって言葉にする度に、ももに触れる度に。欲しくなってる自分が居た。
考えなかった訳じゃないけど、どうしたってみや達は女性同士だ。
パートナーとしての結婚はお役所にでも叩きつければなんとか出来るようになったし。それはOK。
だけど未婚のまま出産、という選択肢は世間体どうの前に物理的にも精神的にも大変だ。
そんな事、ももにさせるわけにはいかない。
現実の壁は二人で乗り越えれば良いんだから。

489 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/22(水) 00:28:56.37 0

だけど魔法でも使わないと2人の子供とか、無理じゃないかって思うんだけど。
男性から精子貰ってきて人工授精だとか、聞くとそういう事は外国じゃ実際にあるそうだし。
それとも養子を考えようというのか。
ももと2人で育てるなら確かに自分達の子だ。理屈は分かる。
でもなぁ。やだな。産みたいって言ってくれたのに。
分かってるけどそれはなんかやだ。
出来る事ならみやとももの子が良い。


「でもなぁ…………あー」
「なに?そんなに恥ずかしかった?」


ぐるぐると考えれば考える程どうすればいいのか分からない。
なんだか切なくなってきて、ももを力一杯抱きしめた。
「今日のみやは甘えん坊さんだねぇ」色々と考えてる間も優しい笑い声が聞こえてくる。


そう。ももは欲しいと言った。
この際だからお互いの弟達にでも協力して貰おうとかそういう事なのか。
まるっきり他人という訳ではないし、まだ……でもなぁ。
流石にそれもなんかやだよもも。弟とももが、とか逆にみやの方でも思っちゃうじゃない……。

あ、駄目だ。リアルにそれは駄目なやつだ。あり得ない。
ももにそんな事された日にはいくら可愛い弟でも蹴っ飛ばしても足りなくなる。家庭崩壊待ったなしだ。
イケナイ!やっぱりその案も無し!

490 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/03/22(水) 00:31:10.56 0

「ねーってば。おーい。みーーやー。……考え事なの?」ちょっと呆れた顔したももが顔を覗き込んでくる。
こっちは真剣に考えてんのにな。いや、ドケチと言うか現実主義者だし昔から頭の良いももの事だ。
きっとみやには思いもつかない何か、とびっきりの案があるに違いない!

「わーー!ダメだ分かんない!もも!!本当にどうにかならないのかな。
 やだよ、仮にその。試験管的な精子とか?借りて来てみやの子じゃないのにももが産むのとか。
 まさかとは思うけど、弟達使うとかも絶対無し!無理だし!いやだからね!」

ガシッと肩を掴んで真剣に訴える。ももが何を考えてるのか聞く前に要望は伝えておこう。
ももはそんな必死なみやを見て驚いたのかキョトンとしてる。
あれっ?違うの?産みたいってのは、妊娠したいっていう、そう言う事じゃなかったのか。

「ちょっ。何……いきなりストレートだなー。もー、みやはさっきから何を一人で悩んでるの」
「いや悩むでしょそりゃ。みやとももの事だよ?」

マジで。なんだかみやが最初に欲しがってたみたいになってるけど。何でももは冷静でいられるの。
…もう2人共欲しくなってるんだからこの際どうだっていいけど。

「……えーっと、言おうとは思ってたんだけど、さ。あのね?怒らないでね?」苦笑いしながらももが頭を撫でてくる。
「うん?みやに怒られるような事があるの?」
「違うよ、そうじゃないんだけど、さ。あの……みやにはまだ言ってなかったから」
「まあ、良いけど。で?」

何を言われるのか、ちょっと不安でももの左手を包み込んだ。
自然と重なり合った親指をそっと握り返された。
たったそれだけの事なのに、ももにされるとやっぱり落ち着く。

「なんて言うか、……真面目な話。ももね、今、産婦人科に通ってるの」
「はあっ!?なにそれ聞いてないし。まさかもも勝手にっ」
「違うって、みやがさっき想像してたような事は絶対してないから。……ももだって嫌だし。
 あのね。みやは、iPS細胞っての、聞いたことある?……無いかー。」

聞きなれない単語に首を横に振って否定したらちょっと残念そうな顔をしたものの、ももの説明は続いていく。


続く

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