まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

559 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/12/24(土) 23:25:15.13 0

コンサートのリハーサルを終えて、スタジオから一歩。
ふと見ると、みやがひょいと手を上げてそこに立っていた。
そばにはみやの相棒である桃色の軽自動車。
お疲れ様って言葉を受け取って、まあまあね、と笑ってみせる。
疲れているのは事実。
でも、それは全然不快なものじゃないから。

「さて、行こっか」

乗って、と自然に助手席へと導かれる。
さりげないように見えて、たぶん色々シミュレーションしたんだなって分かった。
だって、みやの耳が赤かったから。

「で、どこに連れてってくれるの? 王子様」
「それはお楽しみってことで」

運転席へと滑り込んだみやは、もったいぶったように笑いながら車を発進させた。

560 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/12/24(土) 23:25:50.67 0


クリスマスイブ。
街を行く人たちは皆どこかそわそわと浮き足立っていて。
もも達も、それは一緒だったと思うけど。

「わぁ……綺麗」

リハーサルに追われていて気づかなかったけれど、ようやく今クリスマスなんだってことを実感する。
世界はきらきらとした光に包まれていて、星空が地上まで降りてきたみたいで。

「どうせゆっくり見る暇なんてなかったんでしょ?」
「まあねえ」

車が少しだけ減速したのを感じた。
街中を歩くと目立ちすぎるから、車の中から見るだけねって。
それでも十分だと思う。みやと一緒に、この景色を見られたってだけで。
キラキラとした光が流星のように現れては消えていく。
信号に引っかかって、不意に停止する世界。
もも、って呼びかけられて、運転席の方を見る。
温かくて柔らかな感触が、唇に触れた。

「み、や……?!」
「車の方がいいかもね」

こういうこともできるしって、みやはイタズラっ子のように微笑む。
不意打ちすぎて、心臓が痛いほどに脈打っていて。
なんなの、今日のみや。
本当に、王子様みたい。

みやの運転は、丁寧で器用。
急発進や急停止をしないから、揺りかごに揺られているような心地。

「ふぁ……」
「寝てもいいよ」
「ん、でも」
「いいから、寝てなよ」

でも、みやと喋ってたい。
みやの運転するところ、見てたい。
伝えたいことが心の中には溢れているのに、脳はふにゃりとしていて言葉が形にならない。
そろりとみやの左手が頭に触れるのを感じて、すっと意識が遠のくのを感じた。

561 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/12/24(土) 23:26:41.43 0


ついたよ。
みやに、そっと囁かれて瞼を開ける。
車は小綺麗なホテルの前に停車していた。
車とめてくるから、先降りてて。
そう言われて、素直にみやとももの荷物を持って降車した。
ホテルのエントランスに入ると、大きなクリスマスツリーが出迎えてくれる。
ホテルの手配とかは全部みやに任せたわけだけど、本当センスあるなあって素直に感心。
あ、ちゃんと普通に寝泊まりするためのホテルだからね、念のため。

「お待たせ」

行こうか、ってみやに声をかけられる。
部屋は12階。
上品な飾り付けのなされた廊下を進んでいった先、一番奥の部屋。
扉の前で立ち止まる。
なんか少し緊張してた。

「ねえ、もしかしてここ」
「ん?」

スイートルームってやつじゃないの?
みやがあっさり頷くのを見えた。
そんなとこ、テレビのロケくらいでしか来たことがない。
まさか泊まる日がくるなんて。

「クリスマスプレゼント」
「えっ」
「いや、ちょーっと予算こえちゃったから。その分はみや持ちで」

562 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2016/12/24(土) 23:27:01.19 0

そんなことより、すごいよ。
言いながら、みやが部屋のドアを開ける。
その先に広がる光景に、思わず感嘆の声が漏れた。

「今夜はゆっくりしよ」
「……ありがと」

上品な調度品に囲まれて、居場所を探してソファに収まる。
そのソファもやけにふわふわとしていて、余計にどきどきしてたまらなかった。

こつん、と交わしたグラス。
澄んだ音が心地よく耳に響く。
グラスの中には淡い桃色の液体。
その中で小さな泡がしゅわりと浮かんで消えた。
ちょうどよくほろ酔いで、二人して上機嫌に話は弾む。
二人でも余るほどのソファに、隣同士。
こてんとみやの肩に頭を預けると、みやがくすぐったそうに笑ったのがわかった。

「もも、可愛い」
「いつもでしょ」
「そうだっけ」

いつもの、軽いやりとり。
でも、みやの指先は知らない間に服の隙間から入り込んでいて。
素肌をゆるりと撫でられて、体は自然と震えていた。
そっと見上げると、優しいキスが降ってくる。
愛おしい、みやからの、キス。
ももからも、お返しをして。
ことり、とグラスが机の置かれる音。
それが、合図。

今だけは、二人きり。
このまま、夜の向こう側へ行けるような気がした。


おしまい

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