まとめ:雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ

164 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/06/11(日) 05:42:24.90 0

ほい、とうちが手渡した小さな箱を前に、ももは素直にハテナを顔に表した。
その中身をももが察してくれることは、あんまり期待してない。
だって、ももだから。
パフォーマンスしてる時とか、ステージ上だと何も言わなくたってうちのこと分かってくれるのにさ。
自分のことになるとびっくりするほど鈍いんだよね、この人。

「んー、プレゼントって言えばいい?」
「なんでまた、いきなり」

いきなりじゃダメだった?って隣に座るももとの距離をじわりと詰めてみる。
いやそんなことはないけど、と目をそらされた。

「えっと……開ければいいの?」

戸惑いつつも、ももの声がちょっとだけ弾んだ気がした。
喜んでるっぽいって思っていいのかな。

「どーぞ」

返事をしながら、よかったって少し胸をなでおろした。
ももの手が、包み紙を雑に破って箱にたどり着く。
蓋を押し開け、それを目にしたももは一瞬動きを止めた。

「……イヤリング?」
「正解」
「え、なんで?」
「別に」

特に理由なんてない。
強いて言えば一目惚れしちゃったっていうか。
パッと見てももがつけてるとこまで想像できたら、買うしかないじゃん?
……なんて、ももには言えやしないけど。

「かわいいね、これ」
「でしょ?」

ふっくらとしたももの指先が、イヤリングをつまみ上げた。
薄紫色の小ぶりな天然石が、蛍光灯の光をきらりと反射させる。
ももはしばらくそれを手のひらの上で転がして、きれい、とつぶやいた。

「つけてあげよっか?」
「へ?」
「それ。もも、つけらんないでしょ?」
「いやいやいや、私だってイヤリングくらいつけられますぅ」

本当かなあ?なんて煽ったら、ももは薄い唇を尖らせながらイヤリングを手に取った。
相変わらずつまんでみたくなる唇してるんだけど、たぶん下手なことしたら邪魔しないでってもっと拗ねちゃうだろうからね。我慢我慢。
でもさ、あんまり得意じゃないの知ってるんだよね、うち。
ほら、その証拠に今も苦戦してる。
イヤリングのピンとにらめっこしていたももが、ふとこっちを向いた。

「ん? どした?」

助けを求めようと開きかけた唇が、目に入らなかったわけじゃない。
でもからかってみたくなって、ついつい気づかなかったふり。
そんなうちの態度に、ももはわずかに眉根を寄せると、また細かなパーツへと視線を移してしまった。
こうなったら意地でも、みたいな負けず嫌いが見え隠れしてる。

165 : 名無し募集中。。。@無断転載は禁止2017/06/11(日) 05:44:12.83 0

この辺にしとこうかな。
あんまりやりすぎたら、後が大変だし。

「ごめんって。ほら、貸してみな」

ももの手から半ば無理やりイヤリングを奪って、つけやすいようにももの顔の角度を調整して。
痛くないかな、大丈夫かな、ももの表情を伺いながらネジをしめていく。
その間、ももはなぜだか、ずっと瞼をぱちぱちさせていたみたいだった。

「はい、できた」
「……ありがと」

ももは微妙に拗ねてるっぽい空気だったけど、今のうちはももの耳で揺れてるキラキラした欠片を眺めることに忙しい。
うん、ももにぴったり。想像通り。
ももの顔立ちって、きりっとしてるっていうかさ。
ここ最近で、前よりずっと大人びて綺麗になったっていうか。
だから、紫系って絶対合うだと思ったんだよね。

「いい。すっごく似合ってる」
「ほんとに?」
「嘘言っても仕方ないじゃん」

まっすぐにももを見つめたら、はにかみながら目が伏せられた。
俯く角度がやけに大人っぽくて、そこにキラキラ光るイヤリングが眩しくて。
でも、耳の先がかすかに赤く染まってるのが可愛くて。
ああ満足だなって眺めてたら、もういい?って尋ねる声がした。

「取っちゃうの?」

こくり、と小さく頷いたのが分かって、じわっと残念な気持ちが染み出す。
もうちょっと、と思って見ていたら、ももの指はさっさとそれを外そうとしていて。
気に入らなかった? やっぱり、ピンク色がよかった?
不安になりかけたところで、ももがぽろりと声を漏らした。

「あの、あのね。すごくうれしい」
「もも……」
「ちゃんと、自分でつけたいだけ、だから」

みやがいない時につけられないの、困るから。
何それ。そんな理由から自分でつけようと頑張ってたの?
お腹の底から、温かい、もしくはちょっと熱いくらいの何かが溢れ出して、勢いのままにももを腕の中に収めた。

「わっ! みや、ちょっ……」

まだ熱を持ったままの耳たぶに口づけをしたら、ももが小さくぴくりと震える。
髪の毛から匂い立つのはももだけの、甘くて優しいもの。
誘われて、突っ走りそうになったところで、ももの、あ、という声を聞いた。

「みや、それ……?」
「あ、気づいた?」

驚くほど優しい手つきで、ももの指先に髪の毛が掻き分けられた。
さらされた耳に空気が触れて、ももの視線をそこに感じて、なんとなくくすぐったい。

「ちょっと、ベタすぎじゃない?」
「でも悪くないでしょ?」

うちの耳には、色違いのお揃い。
いいでしょって笑いかける。
何も言わずももがぎゅっと抱きついてきたのは、きっと返事の代わりだと思った。

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