雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ - うたかた
362名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:04:39.120
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「 みや、」
「 ん、?」
「みやのせい、とかじゃないからね?」
さっきまで綿菓子を持って子供だったももが、やさしいやさしい大人の顔で話すから、
「…わかってるよ。」
それしか言えなかった。
そんなに顔に出ていただろうか。
自分のせい、とは思ってない。だけど少なからず自惚れてはいる。
ももは、前よりもずっと、私のことを気にしている。
ももが元彼と特に理由もなくたまに会っているということを聞いてから、胸の奥でチリチリした気持ちが消えることがなかった。
それは今までにメンバーには感じたことのない感覚で、幼馴染のような関係の者へのただの嫉妬や独占欲だと、自分をそう納得させていたけれど。
364名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:06:03.550
ももが人並みな理由で"人恋しくて…"とかそういうので、もし誰かと会うのなら
みやの中のなんだかよくわからない感情も、それだけは嫌だ!とはっきりと嫌悪感を示した。
だってそんなの…ももらしくない。
ううん、違うな。
まずももが付き合った人だもんね、それなりの人に決まってる。
恋人でなくなっても、ももにとってその人は、それだけ大きな存在なんだ。
だって、ももが一度は選んだ人なんだもん。
そう、そうだよ。
「…いいな、なんか悔しい。」
「なにが?」
「ももの元彼が」
「なんでよ」
ももは驚きとも笑いとも取れないような表情でこちらを見やる。
366名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:12:42.820
「だってなんか、ももがそうやってたまに会いたくなるくらいの人って、なんかすごい存在じゃん。」
「…会いたいっていうか、向こうが気まぐれに来るだけだよ」
「でも、拒否しないんでしょう?」
「まぁ、断る理由ないからね」
「もし、向こうにもう彼女とかいたらどうするの?」
「そうなったらもう会わないよ、終わりにする」
私そういうのはしっかりしてるからね。
とももが言う。
うん、知ってる。ももがそういう人だって知ってるよ。
だからこそ、不思議な関係になるつつある今のうちらのことを、聞く勇気が出ないんだ。
「なんか、みやいつも心配してくれてたよね」
歩きながらももが言う。
「心配ねぇ…。」
なんか、この気持ちは、それとは違う気がする。
ただただ純粋に心配していたかと言われると、そうじゃないんだ。
「もっと例えば冷やかしたり、そのまま付き合えばいーじゃん、とか、みやは一言も言わなかった。」
367名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:16:24.510
何回か前に会ったときに、ももに言われたことを思い出す。
『 こういう話するとみんな、顔が見たい〜とか写真見せてとか言うけどさ、
みやはそゆこと言わないね。』
『 うん。』
そうだね、だって本当に、そんな風に思わなかったんだよね。
友達にそういう話をされたとき、そういうときにいつもの自分が言うセリフが出てこなくて、あのときは自分でも、まだ少し動揺していた。
368名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:19:45.480
だって、ももだよ。
ももが付き合う人って、それほどまで好きになる人って、どんな人なんだろうって。
いくら想像しても分からなかった。
しんぱい。
その言葉をゆっくり頭のなかで繰り返す。
しんぱい、ね。
やっぱり少し違う気がする。
少なくともももからはじめてその話を聞いたときに私が感じたのは…。
「しんぱいもあるけど、うーん、なんて言うかな…」
「じゃあ、…嫉妬?」
「……」
こっち見てるのか分からないけど、みやは後ろを見れなくなった。
無言のままお互い歩く。
嫉妬という言葉の余韻が、静かに歩いていても感じられる。
そう、まぁそれなんだけど、なんかこう言葉にされちゃうと、あんまりいい言葉の響きじゃないなぁと思って、
しばらく考えていた。
369名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:23:31.920
「みや、」
「なに?」
さっきの話しの返事してないけど、
どんな顔してんのかなって気になって振り向いた。
「ももね、もうあの人には絶対に会わないよ。」
ももが笑ってる。
…あーもーなんなの。
それ、言っちゃうんだ。
たぶん、それが欲しかった言葉だった。
自分自身でもうまく言えなかったことを、
ももは分かってくれている。
そのことが嬉しかった。
みやは、もものことが好きで、今までで持っていた感情にプラスされて恋愛感情として好きになって、
ももに恋愛を教えた人に、嫉妬した。
370名無し募集中。。。2018/01/04(木) 02:27:04.600
…そっか、もう会わないんだ。
ホッとしたのか、目の奥が熱くなってきて、恥ずかしかって素直に顔を見れなくなる。
なにも言えないみやを、どんな顔をして見てるかと思えば、これでもかってくらい可愛いし。
むかつく!どんなときも可愛くて最高にむかつく。
みやはなにも言わずにほっぺをむぎゅってして、タコみたいにしてやった。
なんか子供みたい、、、、かわい。
むーって変な声を出しながらももがなんかいってる
「ははっ」
うざーいって笑って手を離すと、ももも笑ってくっついてきて
あっついし2人とも浴衣で歩きにくいのに、腕なんて組んできて、
なんで、今日、花火誘ってくれたの?と聞いたら
まだ、誰とも行ったことがなかったから、と帰ってきた。
もも、甘えるの上手くなったね。
これは口には出さないけど。
みやの知らないももを見ると、ちょっと切なくなるけど。
それとも、みやだからかなぁなんて、少し期待もしちゃう。
隣で、初めて見る顔してるももを見て、
あーあ、どうせもう全部伝わっちゃってるんだろうな、と思った。
恋してんなぁ、とも、思ってしまったんだ。
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