雅ちゃんがももちの胸を触るセクハラ - 4人家族(クリスマス編)
295名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:20:54.640

十二月になってすぐの土曜日。
雅は大量の荷物と共に帰って来た。
もはや配送してもらえばいいのにと思えるその質量と大きさ。

「こんなに何買ったの?」
「ももちゃんとみやちゃんにプレゼント?というか今の時期といえばこれでしょ」

一番重かった大きな袋から出てきたのはクリスマスツリー。
全く頭になかった。

「もうそんな時期かぁ」
「やっぱり買ってきて正解だったわ」

ほんとイベント系に興味薄いよねーなんて言いながらツリーを持ち上げる雅。

「後のよろしく」

そう言ってリビングに行ってしまった。
玄関に残された袋の数々。
思わず出そうになった苦情はすんでのところでのみこんだ。
こんな事でせっかく寝付いた二人が起きてもつまらない。
やれやれと大きく膨らんでいる袋を持つと意外な程に軽い。
中を覗くとツリーの飾りらしきもの。
まさかと他の袋も確認すると全て飾り。
一纏めに袋を持ちリビングに行くとちょうど雅は木製のポットにツリーを立てようとしていた。

「みや、これはちょっと買い過ぎ…」

組み立てられたツリーを見て言葉が止まる。

「大きすぎない?」

明らかに雅の身長より高いクリスマスツリー。
外箱の大きさから1mくらいかななんて思っていたのは大間違いだった。

「みんなで飾るならこれぐらいの方が楽しいでしょ」

明日楽しみなんてご機嫌な様子の雅に言いたかった事は全て吹き飛んでいた。

297名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:22:03.540

翌朝、起きてくるなりツリーと飾りに目を輝かせたももちゃんとみやちゃん。
ふらふらと吸い寄せられるようにツリーの方に行く二人を回収する。

「先に顔洗って朝ごはん食べてからね」

食事を前にしても二人の視線はツリーの方に釘付け。
いただきますをしても隣のみやちゃんはスプーンを握ったまま動かない。
目の前のももちゃんに目を移すとパンを口の横に押し付けて口を動かしていた。
ちょうど雅と視線があう。
お互い自然と笑みがこぼれていた。

いつも以上に食べこぼしの多い朝食を終えると脇目も振らずツリーに突撃する二人。
どうにか歯みがきをさせると今度こそ止まらない二人。
後にはビショビショの洗面台。

「ももが片付けるからみやはあっち」

洗面台が終わっても次は広範囲に広がっていた食べこぼしとの格闘。
その間も着々とツリーの飾り付けは進んでいく。
きゃーきゃーと楽しそうな様子を見ているのもいいけれどやっぱり少し残念。
食器を洗い終わる頃には完成していた。

「綺麗に飾れたね」

二人の頭を撫でるとエヘヘと笑う。
その笑顔が実に可愛くて自分が参加出来なかったのがどうでも良くなった。

「ねぇもも何か足りないと思わないこのツリー」

雅に言われツリーを見直す。
上から下まで見ても上手く飾り付けてるなとしか思わない。
んーっと小さく唸ったところでくいっとももちゃんに小さく袖を引かれる。

「おかぁさんこれ」

後ろ手に何かを持っていたみやちゃんから差し出されたのは一番大きな星の飾り。
雅を見ると優しい顔で椅子を指される。

「ほらもも」

椅子にあがり天辺にそっと星を飾り付ける。
振り返るとニコニコと笑う三人の顔がさらに緩む。

「「「「できたー」」」」

298名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:23:12.580

あっという間に12月24日。
二人のサンタさんへのお願いに雅と二人で頭を悩ました12月中旬。
ももちゃんは某ファミリー下さいとだけで人形が欲しいのか家が欲しいのかわからない。
みやちゃんはオシャレなものとだけ書かれていた。
範囲が広すぎるそのお願い。
どうにか用意できたのはつい先日。
そのプレゼントを隠す場所にも苦心した。
ようやくきたこの日は朝から室内をみんなで飾り付け。
動き回る二人にサンタからのプレゼントが見つからないかハラハラしていたら雅に挙動不審と笑われてしまった。

「きょどーふしーん」

何がお気に召したのか嬉しそうに繰り返すみやちゃん。

「きょどーふしん?」

こてんと首をかしげるももちゃん。

「そう落ち着きがなくてあやしいってことだよ」
「かぁたんあやしーの?」
「ちょっ…みやっ」

不思議そうにきいてくるももちゃんの視線に焦る。
それなのに雅は面白そうに口角を上げる。

「さてはもも、つまみ食いしたなー」
「えーずるーい」
「だめなんだー」
「よーしみんなももにお仕置きだー」

きゃーと嬉しそうに叫びながら突撃する三人にもみくちゃにされながら内心ホッとする。

「もも、何度も見過ぎ」

こそっと囁かれた雅の言葉に少し反省した。

304名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:31:12.690

「「「「メリークリスマス」」」」

外が暗くなり始めるともう待ちきれない様子の二人に少し予定を早めた。
食事の前に渡したプレゼントに二人のテンションは振り切れていた。
みやちゃんには某夢の国のジュエリーボックス。
ももちゃんには某ファミリーのはじめての某ファミリーセット。
それをぎゅっと抱きしめたまま椅子につく二人。
その二人のお腹からクゥーと可愛らしい音が鳴る。
テーブルの上にはオードブルとケーキ。
ももちゃんとみやちゃんのためのシャンメリー。
自分達用のスパークリングワイン。

305名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:32:14.410

「「「「かんぱーい」」」」

夜いっぱい食べると言って朝からあまり食べなかった二人の勢いは凄かった。
グラスを合わせた次の瞬間には猛然と食べ出す姿に思わず笑ってしまう。
あっという間に無くなっていく食事。
ケーキに辿りつくまでが早かった。
食べ終わるとワクワクとプレゼントで遊び出す二人。
それも束の間、眠そうな様子を見せ始めた二人に近づく。

「もう寝よっか?」
「やー」
「さんたさん…」

サンタさんを待つと椅子に座ったまま意気込んでいたけれど数分もしないうちにすーすーと寝息をたて始めた。
雅と二人で起こさないようにそおっと布団に運ぶ。
ぎゅっと抱え込んだままのプレゼントを慎重に横に置いてリビングに戻った。

307名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:33:12.850

まだ早い20時。
この日の為に用意したシャンパンを取り出す。
クリスマスだしと思い切って買ったそれは思った以上に雅に喜ばれた。

「ねぇみや、サンタさんからのプレゼントって何時頃届くものなのかな?」

雅のシャンパングラスに注ぎながら尋ねる。
僅かに零してしまったらもったいないとボトルを奪われた。
自分とは違い綺麗にグラスに注ぐ雅。

「今はまだね。日付変わる頃に様子見て決めよ」

ちょっと待っててと部屋へ行った雅は数分もしないうちに着替えて戻ってきた。

「ほら準備はバッチリ」
「いやいやみや、それはただ着たかっただけでしょ」
「えー」
「そんな露出の多いサンタとか夢が壊れるから」

肩は丸見えだし、スカート丈も短い。

「えー可愛くない?」
「可愛いとかの問題じゃないと思うよ」

残念と言いながらそのまま雅はシャンパンを飲み出した。

「えっその格好のままなの?」
「だって本当はこれももへのプレゼントだから。ちゃんとしたのも用意してるし」

ほらっと正しくサンタといった衣装とつけ髭を見せてくる。

309名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:36:14.380

「最初からそっちにしようよ」
「冗談が通じないとは思わないじゃん。ももは嬉しくない?」

横に座っていた雅はするっと膝の上に乗って首に腕を回してくる。

「…困ります」
「なんで?」

首筋に顔をうずめ囁く雅をぐいっと押し退け膝から降ろした。

「みや、酔ってるでしょ」
「ぜーんぜん」

ベタベタとボディタッチの多い雅をどうにかあしらいながら時間が過ぎるのを待つ。
やっと訪れた0時。

310名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:37:37.800

二人が起きていないか確認しそろそろと部屋を出るといつの間にか着替えていた雅がプレゼントを持ってドアの前にいた。
そーっと静かに枕元にプレゼントを置き部屋から出てくる雅。
少し間をおいてドアの隙間から起きていないかチェックする。
全く起きる気配のない様子にホッと胸を撫で下ろしてドアの前から退散した。

「セーフ」

部屋着に着替えリビングに戻っていた雅に動作と共に伝えると雅は両手をあげた。
その手に静かにハイタッチした。

312名無し募集中。。。2017/12/24(日) 21:38:56.140

25日の朝、目が開ききらない状態で枕元を探るももちゃん。

「さんたさんすごーい」

ラッピングをはずすとキラキラした目で某ファミリーの赤い屋根の家を凝視するももちゃん。
その声に起こされたみやちゃんも自分のプレゼントに目を輝かせた。
みやちゃんには某夢の国のメイクボックス。
ももちゃんとみやちゃんが気付く前にそっとドアの前から二人とも離れる。

「ままー」
「おかーさん」

ドタドタとした足音と共に聞こえた呼ぶ声に雅と同時に返事した。