【クリスティー】
煩悩と決別する日が……来るのでしょうか？

【クリスティー】
私にそのような事を求めるなど……
ああ、体が火照って……

クリスティーは服をはだけながら、仰向けに寝転がった。
露わになった裸体から、淫気のようなものが放たれる……

【ルカ】
なに、この匂い……あぁぁぁ……

甘い香りが、脳髄に侵食していく感じ。
気付けば僕の体は、自分の意思を無視して動いていた……

【クリスティー】
私を求めているのですね……
ならば、受け入れましょう……
【クリスティー】
さあ、いらっしゃい……

【クリスティー】
そんな……い、いけません……

【ラミ】
お姉さん、サキュバスなのにシスターなの？
じゃあ、男の人を襲ったりしないんだ……
【クリスティー】
いえ、しますけど。
【ラミ】
禁欲なんじゃないの？
【クリスティー】
僧衣を脱げば、シスターといえど淫魔です。
【ラミ】
（これ、ダメなヒトだ……）

【エヴァ】
あんた、サキュバスのくせになんでシスターなの？
それって、もうかるの？
【クリスティー】
もちろん、儲かりますよ。
お布施だけでも、三食昼寝は楽勝です。
【エヴァ】
オーケー、私も今日からシスターになるわ！
神よ、日常の糧を与えたまえ……
【クリスティー】
（これで信者一人ゲット……）

【クリスティー】
あなたも同業なのですね。
お互い、がんばっていきましょう。
【ロザリオ】
そのためにも、ヌメヌメした教会を建てなければ……
ヌメヌメのチャペルに、ヌメヌメのオルガンを……
【クリスティー】
そんなにヌメヌメしていると……
体が昂ぶってしまいますね……

【ソフィア】
おお、淫魔の方ですね……
【クリスティー】
あっ、ラミアの……
【ソフィア】
……………………
【クリスティー】
……………………

なんだか、よそよそしい……

【サン・イリア王】
魔物にも、イリアス様の教えを尊ぶ者がいたとは……
神の前に全ては平等。実に喜ばしい事だ。
【クリスティー】
サン・イリア王……
欲を断てない私に、どうか道を示してください。
【サン・イリア王】
深夜、全裸で外をうろつく事をやめるように……

【クリスティー】
私の祈りを、この品に込めました。
どうか、これからも色々とお助け下さいね。

【売り子】
どれも美味しいですよ。ぜひどうぞ♪
【クリスティー】
なんだか粗食……
いえいえ、質素こそ美徳ですよね。

【シスター】
私は、実は人間ではありません……
人間に化けていますが、正体はラミアなのですよ。
【シスター】
私のように、イリアス様を信仰する魔物も少数ながらいます。
神父様は私の正体を知りながら、黙ってくれているのです……
【シスター】
ああ、なんて親切な神父様……
巻き付いてあげたい……
【クリスティー】
神の徒として、いかがなものか……

【神官】
……むむっ？
この教会に、いやらしい妄想を抱く者がいる気がいます。
【クリスティー】
わわわ、私ではありませんよ！

【シスター】
どうか煩悩をお払い下さい……
ああ、教会で淫らな妄想を抱く私を許したまえ……
【クリスティー】
大丈夫！私なんて、いつもです！

【シスター】
一度でいいから、アモス聖山へ巡礼に向かいたいのですが……
か弱い身では、無理なのでしょうね。
【クリスティー】
私が連れて行って差し上げましょうか？

【シスターラミア】
人間社会も、魔物社会も……大きな苦難の中にあるようです。
これも神の与えられた試練。強い意志で乗り越えましょう。
【クリスティー】
なんだか大きな話ですね……

【老人】
この教会に訪れるのは、一発逆転の神頼み連中くらいじゃ。
信仰心のない世の中になったのう……
【クリスティー】
そのような物欲、神はお怒りになるでしょう……

【シスター】
私の命が……吸われていきます……
【クリスティー】
ギャンブルには手を出しません。
こうなるのが、目に見えているから……