ガンプラブームのピークに始まったシリーズ「MSV」の設定を「当時のまま」まとめたサイトです。後付け設定を一切考慮せず当時の設定からわかる情報のみを編集しています。


RX-78

RX-78は、地球連邦軍が開発した試作型モビルスーツである。

開発背景

 地球連邦軍は、ジオン軍の一連のモビルスーツに単一機種で対抗できる機体を研究していた。対モビルスーツ戦でMS-06を上回るべく、特にMS-06Fのデータを徹底的に研究し、地球連邦軍の科学技術の粋を集めて開発が行われた。ジオン軍のモビルスーツが多目的汎用宇宙機だったのに対し、RX-77と用途を分けることで、対モビルスーツ戦に特化させた機体として完成したのが、RX-78である。本機をもって、連邦軍は初めてジオンMS技術を上回る兵器を完成させたと言える。
 連邦軍が約半年の研究でMS-06Fをしのぐモビルスーツを完成させ得たのは、CAD=CAMシステムとよばれる、コンピューター制御の全自動設計・製作システムがあったからであった。コンピューターを設計補助のみにまわし、FMSとよばれる可変生産システムにたよったジオン軍との、大きな差であった。

機体の特徴

 本機の最大の特徴は、固定武装を最低限とし、兵装と防御システムを最低単位に分離したことで軽量・高機動型を実現したことある。RX-77同様ルナチタニウムを用い、特殊樹脂やセラミックを充填した三重のハニカム構造の装甲により衝撃吸収度を高め、補助装甲としてシールドを採用することで、強化と軽量化の両立に成功している。
 また、もう一つの特徴がビーム兵器の標準武装化である。ビームライフル・ビームサーベルをジオン軍より4カ月早く実用化させ、巡洋艦並みの攻撃力をモビルスーツに持たせることを可能とした。
 本機は公式には試作機とされているが、実際には良質の材料と最高の技術で完成された、カスタムメイドの機体という表現の方が正しいとさえ言われている。

武装

標準携行武装
  • シールド
  • ビームライフル
  • ハイパーバズーカ
 380mmロケット砲。
  • ハンマー
 射撃兵装が使用できなくなった場合を想定して開発された武器。あまり有効な結果は得られなかった。
  • ハイパーハンマー
 ハンマーに推進器を搭載したもの。
固定武装
  • 60mm機関砲
  • ビームサーベル
  • ビームジャベリン
 ビームサーベルの柄を延ばすことで使用する。この際はエネルギーコンデンサーが作動し、ビームの刃の形が変わる。

運用過程

 本機は合計8機が生産され、うち1〜3号機はルナツーで熱核反応炉の強化、冷却システムの増強という改修工作を施されている。その後、まず1,2号機がサイド7に送られ、腕への一体化が考慮されたストラップ付きのハンドショットガンスタイルのビームライフルの実験が行われた。遅れて送られてきた3号機は無駄の整理とビームライフルの仕様変更が行われており、1,2号機もこれに合わせて仕様変更されている。
 サイド7がジオン軍の攻撃を受けた際は、2号機にアムロ=レイが搭乗し、以降実戦に投入され今次大戦最大の戦果を挙げている。また1号機とともに焼失したと思われていた3号機は、ほぼ無傷で発見され実戦参加していることが確認されている。星一号作戦の際マグネットコーティングを受けたとあり、機体をグレーとライトグレーで塗り分けた写真も発見されている。しかしながら機体は2号機同様発見されず、アムロ少尉が乗り換えたとする説も存在する*1。1〜3号機はそれぞれG-1〜G-3ガンダムという名が与えられており、単に"ガンダム"と呼ぶ場合は、一般には2号機を指すことが多い。

 ジャブロー工廠に残された残りの5機は、仕様を最終段階に移さずほぼ素体のまま、種々の冷却システムを持たずRGM-79の母体となった。その後Gナンバーの仕様に改装され、4,5号機はホワイトベース級サラブレッドに搭載されたと言われるが、正式に確認できる資料は現存していない。残る6〜8号機も参戦したらしい記録が確認されているが、実際にどの程度まで仕上げられて実戦に投入されたかは実機が回収されていないため、不明である。これらは実働途上だったFSWSに参入される予定もあったとされている。
生産台数8機
主な配備先サイド7
主なパイロットアムロ=レイ
カラーリングの変遷
 本機の1〜3号機については、カラーリングの変遷が詳細に残されている。
  • 1号機
 当初は銀地に黒の塗り分けで、赤のアクセントが入っていた。サイド7に運ばれた後は、白地に青と赤のアクセントが入った、トリコロールのデモカラーとなっている。
  • 2号機
 当初は銀地に白の塗り分けで、赤のアクセントが入っていた。サイド7に運ばれた後は、1号機の白い部分を銀に、青の部分を赤にした塗装を経て、銀色の部分が白く塗りなおされた。その後トリコロールデモカラーに統一された。
  • 3号機
 2号機と同様の塗装であったとされる。一度トリコロールデモカラーに統一された後、グレーとライトグレーに塗り分けた塗装が施されたといわれる。

バリエーション機

RX-78-1
 具体的な言及が存在していないが、初期段階の仕様であると思われる。その機能と形状から、初期試作型、中間武装型、後期試作型(3号機仕様)と区別される。
 複数の資料を総合して勘案するに、種々の冷却システムを持たない「素体」とされるタイプを初期試作型、宇宙空間での戦闘に堪えられるべく腰に冷却ユニット等を設け、大気圏突入能力が付与されたタイプを中間武装型、無駄の整理とビームライフルの仕様変更が行われたタイプを後期試作型と呼ぶものと推察される。
RX-78-2
 RX-78-1の駆動系と装甲を改良したタイプ。開発期間的にRX-78-1の試験データをフィードバックしたものではなく、コンピューターによるシミュレーションをもとに設計されていると言われる*2
 パイロットによっては、MS-06クラスのモビルスーツ5機に匹敵するといわれ、量産化が待ち望まれていた。だが、量産化を前提とした実用的な設計がなされていたとはいえ、製作コストがあまりにも高く、実戦参加したのは、試作2、3号機のみにとどまった。
 実戦参加した2、3号機には後にマグネットコーティングが施され、加えて3号機は反応炉用のレーザー加速機も新型のものに交換され、2号機の2倍の運動性能をもつこととなった。このため、3号機は無線コードにおいて他機と区別するため「G-3」と呼ばれるようになった。
 FSWSと呼ばれる計画により立案された、武装強化型。

発展機

 生産性の向上のために各部を簡略化した、簡易量産型。

参考文献

講談社ポケット百科シリーズ34 機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーション3 連邦軍編
講談社のポケットカード9 機動戦士ガンダム モビルスーツバリエーションコレクション
模型情報別冊 MSVハンドブック1
1/144 プロトタイプガンダム 解説書
1/144 ガンダムフルアーマータイプ 解説書
バンダイメカニカルファイル9 RX-78-1プロトタイプガンダム
※当サイトにおける記述は、全て1982〜84年頃に作られた設定を元に作られています。そのため、現在の公式設定とは異なる部分が多々あります。ご注意下さい。

後付け設定

  • プラモデルのマスターグレード、パーフェクトグレードとして立体化された際、ガンダムミュージアムが作られた際、等身大ガンダムが作られた際などに、内装や部品、武装、スペックなどの設定がより詳細に作られている。
  • 後にバンダイによる設定整理が行われた際、G-3ガンダムの形式番号はRX-78-3と設定された。また、「ガンダム・ザ・ライド」においてペガサス級ブランりヴァルに搭載されて星一号作戦に参加していたと設定された。
  • 「M-MSV」において、4〜7号機のガンダムのデザインが行われた。また、4・5号機とサラブレッドに関するエピソードが設定された。そのデザインとエピソードを更にアレンジし、PS2ゲーム「機動戦士ガンダム めぐりあい宇宙」の外伝モード「宇宙、閃光の果てに…」が作られた。
  • 6号機はPS2ゲーム「ジオニックフロント」に、7号機はPS3ゲーム「機動戦士ガンダム戦記」にそれぞれデザインがアレンジされて登場しているが、8号機については未だ設定が追加されていない。

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