朝鮮学校無償化問題FAQ - 拉致被害者家族や脱北者も無償化に反対している

無償化反対派の主張

拉致被害者家族や脱北者、その支援者の中には朝鮮学校無償化適用に反対している人も少なくない。

反論


確かに拉致問題は重大な人権問題であり、また脱北者が報告している朝鮮(民主主義人民共和国、DPRK)における人権侵害は深刻なものです。しかし他国の人権侵害を理由に自国で人権(子供の教育を受ける権利)を侵害しても良いということにはなりません。それに実際問題として、朝鮮学校を無償化から除外することは拉致問題の進展や北朝鮮における人権侵害の解消には結び付きません。また実利的・外交的な面から考えても、朝鮮学校の無償化除外は得策とは言えないでしょう。DPRKに日本を非難する口実を与えることになりますし、また国連人種差別撤廃委員会からも「公的援助や免税措置について朝鮮学校などへの差異的処遇など教育に差別的影響がある」という所見が出されています(注1)。

なお、拉致被害者家族の中には横田滋さん注2や蓮池透さん注3のように朝鮮学校無償化除外に反対・疑問視する方もおられることを付記しておきます。

参考リンク
韓国の脱北者団体、朝鮮学校無償化反対の文書を提出
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
朝鮮学校への補助金支出、横田滋さん「知事の判断を尊重する」/神奈川


(注1)
前田朗Blog グランサコネ通信2010−13
ヒューライツ大阪(財団法人アジア・太平洋人権情報センター) 国連人種差別撤廃委員会、日本に対して多くの勧告を採択〜高校無償化から朝鮮学校除外に懸念
(注2)
「拉致問題があるから朝鮮学校を無償化の対象から外すとか補助金の対象から外すというのは、それは筋違い。」
vanacoralの日記
(注3)
「朝鮮学校の無償化除外、拉致を理由にして欲しくない。関係はない。単なる八つ当たり。それだけ。」
蓮池透さんのTwitter発言