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[SSメモ] 21 2010.9
埋もれかけていたテキストを、勿体無かったから強引にまとめて投下したらしい話。
まだこの頃のちーちゃんは、多少積極的でも大人しく可愛げがあった。

    • SSはここから--

千早が俺の部屋に泊まっていくようになって、もう何回目だろうか。
一線を越えてしまうのでは?いう危惧も、千早の様子を見る限りではどうやら杞憂のようである。
俺の部屋にきても千早は入浴を欠かさないが、風呂上りにはきちんとパジャマに着替えてから出てくるし、
一部屋しかないため仕方なく並べて敷く布団から、越境してくることもない。
おやすみをいって電気を消すと、翌朝までおとなしく眠っている。
きっと男と女の関係がどうこうというのは、千早の頭の中には存在していないのだろう。

が、今日はいつもと違った。
新しく買ったというパジャマが、まずいけない。
大人っぽいデザイン、微かに透けて見えるやばい布地。
ゆったりしたフロント部分が仇となり、屈んだときには簡単に奥深くまで見通せてしまいそうだ。
いや、実際見えた。
風呂上り、千早が目の前で床に置いた新聞をみているときに。
胸元から覗く、控えめながら可愛らしい盛り上がり、それを包むパステルカラーのキャミソール。
オフ前で、ついアルコール摂取が多めになったのもいけなかった。
自制心を失うほど飲んだわけではないが、本能を制御する理性のブレーキの効きが弱い。
不意に千早が視線をあげた。

これはばれたな。次に来るのは軽蔑の視線か、冷たい皮肉か。
なんとか視線を胸から引き剥がした俺は、次の瞬間意外なものを見た。
千早は新聞をわきにどけ、四つんばいのまま近寄ると、ソファーの足元に膝をついて俺を見上げた。

「何を見ていたのですか?」
「う、いや、千早って綺麗だなって思って」
「嘘。目が泳いでいます。正直にいったほうがいいのでは?」
「すいません、胸が、その…」
「正直なのはよろしいです。でも、そういうことをする人には罰が必要です」
「いや、わざとじゃないし決して疚しい気持ちで見ていたわけでは…」
「理由はどうあれ、女の子の体を覗き見したこと自体が罪です」
立ち上がった千早はソファーに横になり、俺の太ももに頭をのせた。
「精神的にダメージを受けた被害者をケアしてください」
俺の太ももを枕にした千早が俺を見上げる。
「ぼんやりしていないで、早くしてください」
「あ、あの、どうすれば?」
「では頭をやさしく撫でてください」

千早の意図がわからないが、怒っているわけではなさそうなので、とりあえず右手を千早の頭にあて
ゆっくりとなで始めた。
柔らかくて艶のある長い髪を、いつくしむようにゆっくりと。

甘えたかったのだろうか。そうだとしたら何とも遠回りなことで。
それでも目を閉じて満足げな表情を見ると、可愛いななどと思ってしまう。
お腹のうえに置かれた彼女の手に、左手を重ねると、きゅっと力をいれて握り返してきた。
「こんなものでどうでしょう?」
「まだまだです。私がいいっていうまで……」
胸元が呼吸につれて微かにかすかに上下している。
決して大きくはないけど、張りがあって綺麗な形なのは先ほど確認ずみだ。
いやいや、そこから離れよう。視線を胸から外す。

パジャマの丈が短めで、寝転んだときに少しずり上がった隙間から、形のよいヘソが見えそうだ。
腰のくびれも、ズボンで隠れていてさえ、絶妙なラインは少しも損なわれていない。
そのあたりの素肌がもっと見たくなり、服をずらそうとした俺の目論見は、握ったままの手が仇となり
あっさり千早にばれる。
しかも全く見当違いの誤解を受けて。
「そんなに見たいのですか」
千早の声は咎めるでもなく、あきれているわけでもない。
「ステージ衣装や水着の時にしっかり見ていたじゃないですか…」
「それとこれとは……別なんだ」
「仕方ないですね。少しだけですよ……」
そういって千早は俺の手をはなすと、ボタンに手をかけた。

見たいのはヘソ周辺なんだとはいわなかった。が、一体どこまで晒す気だ?
「でも直接はだめです。ここまでで我慢してください」
前をはだけたところでキャミソールがあるので、千早のおっぱいが見えたわけではない。
しかしノーブラのおかげで胸の形はくっきりと現れている。千早のは綺麗なお椀型か。
「なあ、千早、おへそはみてもいいよな?」
千早は俺をみてくすっと笑う。
それを了承の合図と取り、遠慮なく手を伸ばしてキャミソールの裾を胸のすぐしたまでめくりあげた。
「あ、だめです!それ以上は」
千早は胸を両手で隠すようにしてガードする。
体をよじらせたためズボンがずれ、パンツが少し顔をのぞかせたのには気付かない。
だがそれはれで刺激的な眺めだった。
柔らかい生地に包まれたのびやかな下半身。胸のすぐ下までまくりあげたキャミソール。
ほんの少し顔を覗かせたショーツ。
本能が理性を超え、暴走するには至らないが、なんとなく悪戯心が湧いた。
「もっと見たいっていえば、どうする?」
千早が真剣な表情で俺を見上げる。
俺は冗談であることを隠そうと、精一杯まじめな表情を作って見せた。
「本当に……見たいのですか?」
俺はかるく顎をひいて応えた。
「小さいですし、がっかりすると思います。きっと」
恥ずかしそうな、それでいて挑むようなこの眼差しは一体なんだ……
「大きいからいいとかじゃなくて、千早のだから見たいんだけどな」
そういうと、千早は胸の上で組んだ手をもじもじと動かした。
やがて決心したように手を解くと、そっとキャミソールの裾をつまんだ。
「あ、あの。ほんとに少しだけですよ?」

どうやら千早は本気と取ったようで、いまさら冗談とは言い出しにくくなった。
といってこの状況でそこまでしていいものか。いやいや、よくないよくない。
俺の葛藤をよそに、千早の決断は早かった。
「ど、どうぞ」
止める間もなかった。
目をぎゅっとつぶり、一気にキャミソールをまくりあげた。
俺の視線は、千早のこぶりなおっぱいに釘付けになった。
自他共に認める小さい胸も、いざこうして見ると、ささやかながらしっかりと盛り上がり、
寝転んだ状態でも少しの型崩れも起こしていない。
そして頂点で微かに震える淡い色の乳首は、それとわかるほど固くとがっている。
僅か数秒のことだったが、まるで時間が止まっているかのようだった。
「もういいですか?」
小さい、震える声で千早がささやく。
俺は返事のかわりに、手を伸ばした。
ぴんとはった滑らかな肌、そして予想通りのやわらかい感触。
「ぃゃっ……見るだけなのに…ずるいです…」
抗議というには、その声は甘すぎた。
その声に構わず手のひらをそっと動かすと、
千早はもう声もたてず、目をつぶったまま俺のするがままにまかせている。

俺がそうすることを予期していたのか。
あるいは、そうされることを期待していたのか。
そんな思いも、千早が漏らす妙につやっぽいため息で掻き消えた。
手のひらで乳房をつつんだまま、ゆっくりと動かす。
「あっ……」
今度は明らかに女の音色だった。

そこからはもう夢中だった。
キャミソールの裾を捲り上げ、そのまま脱がせた。上半身を裸に剥いた千早を抱き寄せる。
「千早、目をあけて」
視線を交わす。すぐ目の前に、千早の唇。そっと顔を寄せ、重ねた。
そして乳房においたままの左手を動かす。
「ん、んんんっ」
唇を合わせた瞬間、千早は悩ましげな表情で眉間にしわをよせ目を閉じている。
おずおずと手を俺の首にまわし、しっかりと抱きついてきた。



「プロデューサー、ずるいです……」
俺の腕の中で、千早が甘えた声で囁く。
「見るだけっていったのに」
「ひょっとして見せたかったとか?」
冷やかすと、千早は絡めていた手をぐいっと口元までひっぱって、歯を立てた。
「そういうことばかりいうと、本当に噛みますよ?」
「いいよ、噛んでも」
千早は俺を一睨みしてから、歯に力を加える。
「そうそう、千早の歯形をつけといてくれ、消えないように」
「………?」
力を抜き、不思議そうに俺を見る千早に囁き返した。
「千早の歯形を見るたびに、さっきのこと思い出すからなって、イタ! 痛いって!ちょ、本気?
 離して、ぎゃーーーーーーー」


おしまい

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