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  • 106匿名ひばり - 18/04/14 07:48:33 - ID:+n/p5+YziQ

    恋する人を思い眠りに落ち、
    恋する人を思い目を覚ますのは、どれほどの幸福と言えるだろうか?

    無意識に、今は居ないその人を求めて思ってしまう・・・

    恋の3割りは、[幸福]、7割は、[苦しみ]。
    まったくもってその通りだと、我が身を持って理解する。

    恋の比率が、黄金比であること、どのくらいの人が知っているのだろうか?

    義体は、データの乗り物。心は、黄金比に支配されている。その中にあって、自分という概念は、どこから生じた物だろうか。

    この世界で、自分以外の他者に触れたとき初めて自分を見つけたという考察は、少しロマンチックすぎるのだろうか?

    まどろみも終わりへ触れようとする頃、{とん とん}部屋のドアを叩く音が聞こえる。
    (だれ?!いやコレは、聞き覚えがあるか・・・)
    「もう起きてますよ、どうぞお入りください」
    おずおずと、ひかえめにドアを開けて、狐耳の国王が入ってくる。

    対する私は髪もとかしてない寝間着姿だというのに・・・。

    「まだ居たんですね。いつも多忙で忙しいと言う割にずいぶんと優雅な時間の使い方をするんですね、猫松さん。正気を疑いますよ?(あえて嬉しい♡)」
    「のじゃ〜。のらちゃんのこと起こしちゃいけないと思ったのじゃ〜。それに無理してるのは、のらちゃんも一緒で。あと、ごはん作ったのじゃ〜」
    「私のせいで時間を取らせるわけには行きませんね。食べておきますから、猫松さんは、さっさっと出掛けてください。万が一スケジュールを遅らせるような事があったら、国家長の信用に関わります」
    「一緒に食べたかったのじゃ!それと、のらちゃんは、目を離すとすぐ食事を食べそこねるから。心配で、わらわは国務が手につかないのじゃ!!」
    「猫松さん(・・・///)、わかりました。そういうことならさっさと片付けましょう。ただし、私は最速タイムを叩き出すので、そのつもりで」
    私は天蓋付きのベッドを出ると、猫松さんの隣をすり抜けるように通りぬけキッチンへ向かう。
    その際、猫松さんの安堵と思われる溜息を聞いたが、気づかなかったことにする。




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