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  • 61名無し - 18/03/21 09:34:11 - ID:P3LwpPUQ9A

    ※下二つの続きです

    猫松さんをぎゅっと抱きながら、自分も少し、体が熱くなっていた。「は、離すのじゃ…」と、猫松さんが言うが、声には力が無い。「ダメです♡」と、私は答えてそのまま彼の背中をソファに押し付けるようにする。なんだか、今の私の回路は暴走している気がする。勢いに乗ってしまっているような、綱渡りのような状況に私は居るのではないか?目を泳がせる猫松さんを前に、一瞬躊躇してしまう。猫松さんがそんな私の表情を見つめた。

    躊躇してしまった私の表情を見て、猫松さんは私の心理を察したようだ。顔を真っ赤にしながら、隙だらけになっていた私の腕をぎゅっと掴み、体勢を逆転させた。今度は私が押し倒される側になってしまう。自分でも自覚していなかったが、躊躇した私はものすごく隙だらけだったみたいだ。猫松さんに押し倒されて、逃げられなくなってしまった私の機体温度が上昇する。冷却システムがフル稼働し、ぷしゅーっ、と水蒸気が出てしまった。

    猫松さんに押し倒されて、びっくりしてしまう。自分でも無意識だったのだ。ここまで隙だらけとは思わなかったし、背中にソファを、目の前に猫松さんの顔を認識するまでは、何が起こったかも分からなかった。「ね、ねこま…」「のらちゃんの事、好きなのじゃ。」突然の告白。言葉を遮って放たれたそれは、暴走気味な回路に、さらに熱を籠らせた。もはや、まともな思考など出来はしない。いつもならあり得ない逆転に、ただ混乱する。

    猫松さんの告白に、もはやまともに動く事すら出来なくなってしまった。足だけが、私の感情を表すようにもじもじと動いている。「あ…の…私も、その」「だから、のらちゃんに…けもみみおーこくの、王妃に、なって、欲しいのじゃ!」言葉を詰まらせながら、最後には言い切る。その言葉の意味を認識した瞬間、私はオーバーヒートした。「はい…」と答え、私は気を失う。その翌月、けもみみおーこくでは、盛大な結婚式が行われた。

    〜end〜

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