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68.タンスの引き出し - 18/03/21 17:37:11 - ID:N9jq8qssow
※39の続きです
「ッツ! 皆さん!!?」
その声に答える者は無い
代わりに聞こえたのはモーターの駆動音と大地の悲鳴
Modeltype 【Stalker】
私達がそう呼ぶ大型戦闘兵器が私の前に着地する
きっとこのブリキが窪地を爆発させた張本人だ
「シッッ!」
私は刀の柄を握り潰すような力で掴み大地を蹴る
Stalkerは機動力と重火器を併せ持ったモデルだ。遠距離では勝ち目がない
私は駆ける 憎きブリキの元へ
姿勢を屈め出来るだけ着弾面積を減らす
重要部位に命中する銃弾だけを刀で弾き さらに接近 あと少しだ
あと少しであのブリキをただの鉄屑に変えられる
Stalkerはその鉄塊の様な腕を振り上げこちらへと叩きつけてくる
あれに潰されれば私の義体は完全に破壊されるだろう
私は刀に施されたリミッターを解除する
刀身が白銀に光り輝く
振り下ろされるその腕を右に大きく跳び回避する
「これで終幕です」
Stalkerの懐に飛び込み絶大な熱量と切れ味を持った刃でStalkerのコアを刺し貫く
少しの静寂 機能を停止させた鉄屑はその場に崩れ落ちる
私はコアから引き抜いた刀を格納し窪地へと戻る
そこには金属片と焼き焦げるゴムのような異臭を放つ黒い煙
それしかなかった
「…ありがとうございました、この報いは必ず奴らに受けさせます」
私はそう呟いた。
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