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87.名無し - 18/04/01 04:23:12 - ID:yKH8s/7Ftg
*86の続き
「はいはいはい、聞こえてますよ大丈夫ですからねほんとに、はいはいはいふうふうふう」
不意に聞きなれた声が聞こえた。
どこか頼りなさげで、おちゃらけた声。
その声は、かつて私を救ってくれた声。
「はいはいはいほんとね、こんな暗いところいたら寂しいだろうなーって思ってね、もう大急ぎで来ちゃいましたよはいはい。ほんとね、もうハイスペックなんでね、サルベージするのも余裕だぜーつってね。のらのらも流石に惚れちゃうんじゃないかなーって思いますよほんとに」
暗闇しか写さなかった視界の先に、その特徴的なシルエットを見つけたとき、出ないはずの涙が頬を伝った感触がした。
思わず目元に手を当ててみる。当然濡れた感触は無く、それでもこの人に泣かされたと思うのが悔しくて、嬉しくて、その感情をぶつけたかった私はいつもの身振り手振りを繰り返す彼に駆け寄り
「どーでしょうかねっ」
一言、そう告げた。
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