オーバーロードwiki - 転移後の世界

目次


概要

この項目では、書籍版オーバーロードの舞台である異世界について説明をする。
書籍版とweb版で違いがある現実世界とは異なり、追加された登場人物や、強化されたモンスター、歴史の内容が若干変更されている程度で、異世界はweb版とほとんど共通の世界である。異世界を示す名前は特に無く、読者から「現地」「異世界」「転移した世界」などと呼ばれている。

特徴

この世界は鈴木悟(現アインズ)が住んでいた現実世界と異なり、美しい大地と空があり、そこで様々な種族が剣と魔法を使って勢力争いをしている世界である。彼らは何故かユグドラシルと同じ種族、同じ魔法、同じ職業を使用している。また、肉体が極限状態になることで、身体能力や魔力が上昇するという謎の現象(レベルアップ)を彼らは体験している。

ユグドラシルのプレイヤーキャラクターが100年毎に転移し、現地人とは桁違いの強大な力で異世界に伝説や神話を残している。ユグドラシルプレイヤーがなぜ転移するのかは一切不明。

外伝「亡国の吸血姫」で竜王のキュアイーリムが鈴木悟(モモンガ)を「竜帝の汚物」と呼んでいるシーンが出た。このことから、竜帝(ツアーの親)がプレイヤーの転移に関係していると読者間で考察されている。
 
説明出典
宇宙不明。天体のようなものが空にある。-
太陽ある。日の出、日の入りもある。-
天体ある。月、星のようなものが確認されている。1-188
ある。ただし塩気がない(後述)。2-111
地上この世界が地球のような球形かどうかは不明。アニメ1期2話では空中から地平線が見えた。-
空気ある。呼吸が必要な生物は呼吸しなければ窒息する*1

異世界では空気抵抗があまりないのか、落下すると無限に加速するらしい。アインズが検証していないので正確にはわからない*2
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時間ある。春夏秋冬で温度が変化する。1日は5巻6巻の時間の推移を見る限り、恐らく24時間。1年は人間国家の時間で恐らく1ヶ月30日の12ヶ月5・6巻
方角ある。東西南北。「北上」「南下」の言葉がある。2-101
2-076
人種人間種、亜人種、異形種が登場している。-
動物いわゆる馬や牛、鳥、魚、虫などが登場している。-
植物ある。現実には存在しない植物がある。-
鉱物現実にない鉱物のミスリルやアダマンタイトが採掘されている。-
文明国家次第だが、魔法で塩や水を作ることが可能。魔法の道具も作成可能。

鈴木悟(モモンガ)は、自分が知っている範囲の科学技術は魔法でクリアできると考えている。
2-111
貨幣金貨・銀貨・銅貨などが登場している。紙幣は登場していない。

外伝「亡国の吸血姫」によると、ユグドラシル金貨を潰して交易共通金貨を作成しており、金の含有量の違いで発生する取引の面倒さを省ける*3(※普段は悟が自分のユグドラシル金貨を使用している、という内容の可能性もある)。

ちなみに王国帝国の金貨の価値は同じ*4
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言語謎の翻訳システムにより、言葉は全て翻訳される。翻訳されるのは口頭のみで読み書きは覚える必要がある。1-277
魔法現地オリジナルの「始原の魔法」や、ユグドラシル由来+αの魔法がある。-
強さプレイヤーは基本的に100レベル。現地人は30レベルもあれば英雄と讃えられる。-
プレイヤーユグドラシルのプレイヤーキャラクター。100年毎に何らかの形で転移して大騒動を起こす。7-297
世界の創造主と言われる類の存在は登場していない。ユグドラシルのプレイヤーと現地人には圧倒的な力量差があるため、神と認識する者たちがいる。6-250

種族

この世界には大きく分けて、人間種、亜人種、異形種の3種族が存在する。
人間、エルフ、ドワーフなどを人間種。ゴブリン、リザードマンなどを亜人種。アンデッド、ドラゴン、スライムなどを異形種と分類している。

3種族の具体的な分類法則は不明。読者から異形種を『非生物、または交配が必要ない種族』とする説が出たことがあるが、ドラゴンやゼルンは生物かつ交配で増える異形種である。
魔法には「人間種と亜人種のみに効果がある魔法*5」「亜人種に効く魔法*6」「異形種にも効くはずの魔法*7」など分類を前提にした魔法が存在するため、何らかの法則があると思われる。しかし、これらの魔法が意味をなさないゼルンや華結晶といった例外が存在する。

大陸中央部

大陸中央部に亜人種の六大国家があり覇権を争っている。一般的に亜人種は高い身体能力を持ち、文明は人間より劣っているとされているが*8、中には人間より優れた文明を持つ者たちもいる(巨人ジャイアントの一種*9)。

このような人間より肉体も文明も優れた種族が世界を支配していない理由は、500年前に現れた八欲王が大陸の支配を試みた戦いで種の力が落ちたためである*10。かつてはドラゴンが世界の事実上の支配者だったが、こちらも八欲王の影響で数が減少している。

人間

この世界でいわゆる『ホモ・サピエンス』は生存競争に負けてすでに絶滅済み*11

現在いる人間と呼ばれている種族は平野に追いやられた劣等種族であり、基本的に人間より肉体が優れている亜人種たちのエサか良くて奴隷*12

ナザリックが転移した周辺に人間の国家が多い理由は、スレイン法国が脅威となる亜人種(他種族)を間引きしているお陰である*13。もし法国が崩壊した場合、遠くない内に王国帝国聖王国もモンスターに侵食されると作者から語られている*14

繁殖

この世界には多くの種族に雌雄があり繁殖する。
人間種に属する者同士は繁殖が可能。本作では人間とエルフの子であるハーフエルフが登場している。人間種と亜人種では繁殖は不可能とされている。亜人種に属する者同士で繁殖できるかは不明。

異形種は増える方法が不明の種族が多いため、13巻現在では情報不足。少なくともドラゴンやゼルンには雌雄があり卵生である。

本作では繁殖に異種族が必要な種族や、異種族の異性と性交することを好む種族は13巻現在登場していない。人間との間に子供を作った七彩の竜王ブライトネス・ドラゴンロードのような個人の異常性癖者がいるのみ。
亜人種(魔現人)の女性であるナスレネは、異形種(悪魔)であるヤルダバオトの子を宿すつもりだったため*15、現地において亜人種と異形種は子供を作れるらしい。

言語

この世界で発声した言語は自動で翻訳される。理屈は一切不明。口の動きと聞こえる音が全く合っていない。犬やネコの言葉がわかるわけではない。文字は覚えるか解読できるアイテムや魔法を使わないといけない。

外伝「亡国の吸血姫」によると、歌は翻訳判定が曖昧らしく、歌唱技術が未熟な者や、聴者に教養や感性が無いと、片言の訳のわからない歌になってしまう*16。上流階級では歌を正しく理解出来るかどうかがステータスの一種になっている*17

魔法

この世界には、真なる竜王が使える現地のオリジナル魔法の『始原の魔法』と、八欲王がもたらしたとされるユグドラシルの魔法の『位階魔法』が存在する*18

500年前、魔法は八欲王によって歪められ、現在始原の魔法を使用できる者は数えるほどしかいない*19
位階魔法はユグドラシルの魔法であるが、現地の者たちはユグドラシルにないオリジナル魔法や第0位階を独自開発している。

なお、この第0位階はユグドラシルに無い段階の魔法のため、アインズ(プレイヤー)は使うことが出来ない*20

位階魔法の第四位階〜第五位階が高位魔法と扱われ、使える者は周辺国家でも相当限られている。第六位階は個人の限界、それ以上は伝説や神の領域とされている。
主に大陸中央寄りの話である外伝「亡国の吸血姫」で、第六位階を使える存在が多数登場した。中には第八位階まで到達した者もいる。

強さ

現地人にレベルの概念はないが、人間の壁を超えた者を『英雄』『英雄の領域に到達した』などと呼ぶ。何かしらの基準があるらしい。

web版では第5位階魔法を使える者*21、読者の考察では29レベル以上を『英雄』と称している*22

更に英雄の壁を超えた者を『逸脱者』と呼ぶ。作者から、プレアデスは現地の英雄、逸脱者で何とか倒せるかもしれないラスボスと設定されていると語られている*23

現地人は何故かユグドラシル職業やスキルを習得できている。ただし、現地の戦士専用の『武技』というオリジナルスキルや、ユグドラシルでは高レベルが条件のカースドナイトやニンジャの職業を低レベルで習得出来ているので、ユグドラシルと全く同じ訳ではない。

プレイヤーと比べて明らかに弱い現地人だが、真なる竜王は別格らしく、外伝「亡国の吸血姫」で鈴木悟(モモンガ)と互角の戦いをした竜王や、『隠し番外編:バッドエンドでのツアー戦』でシャルティアに致命的なダメージを与えている竜王がいる。なおこのシャルティアがweb版か書籍版のどちらかは不明。

他に、300年前に転移したプレイヤーを完殺した常闇の竜王ディープダークネス・ドラゴンロードWIの『二十』所有)がいる*24

プレイヤー

100年毎に世界の何処かに現れる意思を持った大災害。
正体はDMMO-RPG『ユグドラシル』のプレイヤーキャラクター。

転移する理由、人数、場所の条件などは一切不明。六大神八欲王のように複数転移したと思われる場合や、ナザリック地下大墳墓のようにギルド拠点ごと転移する場合がある。

ユグドラシルにおいて、プレイヤーは基本的に100レベルである*25。プレイヤー本人もさることながら、持ち込んだアイテム(ゴミアイテム含む)も現地基準ではあり得ないほど強大な力を持っている場合が殆どで、世界全体に影響が出る事を成す。

ゲームサービス終了時にモモンガ(現アインズ)と会話したヘロヘロを除き、本編でプレイヤーはアインズ以外登場していない(14巻現在)。

過去のプレイヤーに関わりがあるものは、六大神の遺産と子孫である神人(しんじん)がいるスレイン法国、八欲王の首都だったエリュエンティウ十三英雄として活躍したリーダーの仲間(ツアー)など。

プレイヤーが転移する理由は13巻現在未だ不明。外伝「亡国の吸血姫」と14巻で、ツアーの父親である竜帝が関係しているような情報がある。
読者の考察はこちら「転移論まとめ

その他

  • オバマスのイベント「水着と蜥蜴と闇妖精」で魔導国は島状の土地を手に入れたが、その「海」と思わしき水は塩辛いものだった。しかし王国地域の「海」に塩気が無かったため*26どちらが「海」として正しいかは未だ判明していない。内陸の塩湖、または潟湖(ラグーン)に浮かぶ孤島の可能性があると調査報告が提出されている。対岸調査は引き続き行われる予定。