顔を上げると、澄み切った蒼の世界が広がり、そこから燦々と陽光が降り注ぐ。
まるで、見ているとその果てのない世界に吸い込まれる様であり、普段は鬱陶しく感じる暑さも全く苦にならない。

視線を下げれば、白い砂浜が広がり、その先には、こちらもまた果てしない、しかし空のそれとは異なる蒼い世界が横たわっている。
波と砂が奏でる一定のリズムと、時折全身を撫でる風がとても心地よい。

季節は夏。

そう、この暑さも、全身に照り付ける太陽の光も、いつもの夏と変わらない。
だが、今年の夏は一味違う。
何が違うかって?強いて挙げれば、
――ここが雪白家のプライベートビーチ、否、プライベートアイランドという事か――

事の発端は冬子さんの「南の島へバカンスに行きませんか?」との提案だった。
勿論、大好きな彼女からの誘い、二つ返事でOKした。
約束の日、どこへ行くのか知らされないまま、自家用クルーザーで大海原を駆けること暫く。
俺たちは大海にポツンと存在する無人島に到着した。
その後、俺と冬子さんを残し、夕方には迎えに来る旨を伝え、牧村さん達は再びクルーザーに乗り、地平線の向こうへ消えていってしまった。
そして現在、パラソルを組み立て、俺は優雅に景色を眺めている。

「……一味どころか、まさかこんな経験ができるとは……」
この小さな島には俺たち以外誰もいない。おそらく雪白家の物であろう小屋があるだけ。
先程確認したが、地図には載っていない。まさに、個人が所有する島だろう。
「加えてこの状況は……」
ここは南の島。しかも冬子さんと二人きり。こんな状況で嬉しくない奴なんていない。
水着はビキニだろうか、オイルを塗る手伝いをさせてくれるだろうか、などという事を考えていると、小屋の方から冬子さんが出てくる。
さて、どんな水着だろうか、と振り向き、声をかけようとした――が俺はその体勢でフリーズした。
「△☆○□?!」
「あら小波さん、どうなさったの?」
彼女の水着は、――透明だった。
これはアレですか、馬鹿には見えないと言う某王様のお召し物ですか?
「あの……そんなに凝視されると、さすがに恥ずかしいですわ」
「え?!あっ、ああ。そ、そのごめん……」
「やはり日差しが強いですわね」
彼女は身に何も着けていなかった。
美しく、艶やか肢体を惜しみなく大空の下に晒している彼女の姿は刺激があまりに強すぎて正視できない。
ただ立ち尽くす俺を見た冬子さんは小悪魔的な笑みを浮かべ、そっと話しかけてくる。
「まずは……クリーム、塗ってくださる?」

シートを広げ、その上に冬子さんが横たわる。――全裸で。
「では、お願いしてよろしいかしら?」
「は、はい……」
俺の思考はオーバーヒート寸前だった。
何度もカップルの営みは経験していると雖も、先程視界に映った冬子さんの肢体が頭から離れない。
大きな、しかし形の良い美しいバスト。ウエストは括れ、ヒップから脚先までのラインはもはや芸術。
さらに冬子さん自身の醸し出す艶やかな雰囲気。倒れないのが不思議なほどのインパクトを受けた。
戸惑いを隠せない俺に横になった冬子さんが話しかけてくる。
「今日は二人だけでしょう?なら、水着でなくともいいかと思いましたの」
「は、はあ」
「それにしても、随分開放的な感じになるのですね?とても気持ち良いですわ」
「は、はあ」
同じ返答を繰り返してしまう。精神を集中しないと、あっちの方がオーバーランしてしまう。
「もっとしっかり塗って……」
「は、はあ」
冬子さんの真っ白な躰にクリームを塗っていく。
途中、冬子さんが あん、はぁ と声を出す度、あっちがどうしようもなくなる。
(ヤバイ、そんなエロい声聞くと……)
必死に抑えようとする俺の意志とは反対に、あっちは自己主張が強くなる。
手を動かすのが鈍ったのに気付いたのか、冬子さんがこちらに振り返る。
「どうしましたの?……あら」
隠そうと努力したがそれも無駄に終わり、あえなくそそり立ったモノが冬子さんに見つかってしまう。

「い、いや、これは……」
「ふふ……私は構いませんのよ?全く反応されないのは、女として屈辱ですもの」
そう言うと彼女は布越しにそっとモノに手を添える。
「つぉ……」
「可愛い声を出しますのね。じゃあ……こんなのはどうかしら?」
冬子さんは俺を押し倒すと、パンツをずらしそそり立つモノを取り出して、それを口に含む。
「はむ……」
「うぁ?!」
その快感におもわず声が出る。
「んっ、んん……あむ、ん……」
ぐちゅぐちゅと厭らしい音を立てながら、伸ばした舌を絡め、括れを周回させてくる。
さらに唾液を塗布して喉奥まで導き、思い切り吸い立てる。
俺の弱い所を徹底的に責め挙げてくる。しかもそれを繰り返すのだから、とても耐えられるものではない。
「くっ、冬子さん、もう俺……」
「んふぅ……このまま出しても良いですわ……あむ」
「!……で、出る!」
「……!!」
勢い良く冬子さんの口内に精を吐き出す。
それを彼女は漏らさぬよう飲み干していく。

息を整えた後、
「はあ、はあ……さすがにすごい量ですわね……。とても濃いですわ……
ただ、少し早すぎではなくて?」
そう言われ、軽く自己嫌悪に陥る。


「だって冬子さんのがあまりに巧いから……」
「ふふ……。あら、胸に少しこぼれてしまいましたわ……」
そう言って手で掬うとそれを口に運ぶ。
そんな冬子さんの様子にまた硬さを取り戻してしまう。
「まだ十分いけますわね?……では、今度は私にしてくださる?」
そう言って先程使ったクリームを手渡される。

ここまで来たらもうやってやろうじゃないか。

そう思うと俺は今度は冬子さんを仰向けに寝かせクリームを手に取り、彼女の美しい乳房に塗っていく。

「ん……やっぱり、胸からですのね……」
「一番日に当たりそうだしね」

弧を描くようにゆっくりと、しかし突起には触れぬよう二つの膨らみを弄る。
触れる度にぷるん、と弛む様子は非常にエロティックだ。
右に左に、軽く揉むだけで容易に形を変えるバストは触れているだけで気持ちが良い。
乳首がツンと上を目指しているのが見て取れる。

「冬子さんの胸って柔らかいなあ……。本当に綺麗だ」
「…………」

もう完全に身を任せたのか、目を閉じ、眠った様な冬子さん。
試しに乳首を軽く抓ると、僅かに唇を噛むだけ。
抵抗のない冬子さんに対し、さっきのお返しと言わんばかりに責めに激しさを加えていく。
乳首を口に含み、舌で転がし、軽く甘噛み。もちろん、胸を撫でる手の動きも忘れない。
冬子さんは何も言わないが、彼女の躰が反応を返して来る。
刺激を与える度ビクッと震えるのがその証拠。
続けていくうちに冬子さんが甘い吐息を漏らしてくる。

胸を存分に愉しみ責める手を止め、胸から臍までのラインを指でなぞっていく。
手を離したとき少し残念そうに見えたのは気のせいだろうか。

小さな臍に軽くキスをし、そのまま手を股に滑らせる。
しかし、秘所には触れない。その周りをゆっくりと焦らすように撫で回していく。
来ると思っていた刺激がなかなか来ず、もどかしさを感じたのか、
秘所がこちらの手に触れるよう冬子さんが腰を動かしてくる。
しかし俺はそれを避けるようにして愛撫を続ける。

これも浜辺での追いかけっこに含まれるだろうか、そんな事を考えているとトロンとした表情の彼女が話しかけてくる。

「あ、あんまり焦らさないで……」
プライドの高い彼女の事だ。他人に弄ばれる感覚は好ましくないだろう。
だが俺は。

「ん〜?どうして欲しいか言ってくれないと」
「なっ……そ、そんなはしたない事できませんわ……!」
「うーん、それじゃあここで止める?」
「そ、それは……」
我ながら悪人だな、と思う。しかしここで引いては悪の正義に反する。

遂に耐え切れなくなったのか、冬子さんが口を開く。
「ゆ、指で……」
「指で?」
「本当に意地が悪いですわね……。指で、な、中を、掻き混ぜて……!」
「よく言えました」
そう言うと俺は既に湿度十分となっている冬子さんの中に指を入れる。
「ああっ!」
最初は一本、次に二本と数を増やしていくと、冬子さんの嬌声が大きくなっていく。
「はあ、あ、ああっ!!い、いきなりで激しい……あぁあっ!!」
軽くイッただろうか、大きく彼女の躰が跳ねる。
休まず、今度は彼女の秘所を下から上へ一気に舐め上げる。
「!?そ、そんな、あひぃんっ!」

可愛らしい声なのはどっちだか。
さらに剥き出しになったクリトリスを啄ばみ、膣中へ舌を這わせ、音を立てて吸い上げる。
「あぁぁっ!!そこは……ひゃうん!!だ、ダメ、んやぁあっ!!」
それでも執拗に責め続ける。
「すごい……奥からどんどん溢れてくる……」
「そんな事言わな、あぁっ!!でぇぇ!んんぁ!!」
何度目かの絶頂を向かえ、意識を保とうとするが、絶え間なく押し寄せる快楽の波に逆らうことが出来ず、
普段の彼女からは想像出来ない程に乱れてしまう。
「仕上げはここで」
膣口から五センチ程の場所を指で圧迫する。
「ひゃあぁぁあ!!」
絶頂と共に、透明な液体が勢い良く飛び出し、太陽に焼かれた近くの砂に染み込んでいく。
しかし、時間が経つとすぐにそれらの染みは消え、また元の乾いた砂に戻っていく。

しばらく見ていると、ぐったりした冬子さんが話しかけてくる。
「もう大丈夫ですわ……」
「ん?何が?」
「また……。いいですわ、小波さんのを、……くださいな」
「…………」
彼女の甘い囁きと妖艶な微笑みに、背筋がゾクゾクする。

「ん……」
触れ合うだけのキスから互いの口内を蹂躙し合う。
舌を絡め、唾液を美酒の如く交換し嚥下する。
そして一瞬で硬さを取り戻したモノを秘所にあてがい、一気に奥まで貫く。
「あ、あああ、あああっっ!!!」
耐え切れず、再び絶頂を迎える。
「くっ!締まる!!」
いつもより膣圧が高い。
一度出したとはいえ、気を抜くと一瞬で昇天しそうだ。
「う、動くよ……」
「は、はふぅ」
もはや返事すら間々ならない冬子さんを相手に腰を動かしていく。
「ああ!ああぁあ!!」
「くぅ!」
肉棒の芯から脳髄に向かって、快感が走り抜けていくような感覚を覚える。
「奥、奥に、ああっ!!はぁあぁぁん!!」
「つぁあ!!」
冬子さんが徹底的に中で締め上げてくる。
彼女も、奥に擦れるたび何度も絶頂を迎える。
「はぁあんっ!!はああぁぁぁっ!!」
俺も限界が近かった。
「っつ!冬子、このまま……」
「え、ええ今日は大丈夫……っああぁん!!」
「くっ!!」
「こ、小波さんっ!……はぁあぁああーーーー!!」

今日一番の量を吐き出し、冬子さんの横へ倒れ込む。
「はあぁ……良かった」
「…………」
返事がない。どうやら意識を失っている様子。

まあ無理もないか。しばらくこのままでも……。
そう思いながら俺は空を見上げていた。

後日、俺と冬子さんは日焼けで色々大変だった。
特に俺の場合、本当に大変だった。
「やはり、ああいう場所でするべきではなかったですわ……」
「まあ……。でも、また行ってみない?」
「い、行きませんわよ!」
それを聞き、あからさまにテンションの下がる俺。
「あの時の冬子さん、可愛かったなあ」
そんな事を呟くと、冬子さんは顔を真っ赤にする。
「残念だ……」
「つ……」
「つ?」
「つ、連れて行ってあげないこともありませんわよ!」
バタン!

「……可愛いなあ」 .

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