「ど、どっちって…」
彼の狼狽する声が聞こえる。私…霧生夏菜はドキドキしながら彼を見つめた。
そりゃあ私だって出来れば彼に私のことを選んでほしいさ!でも、彼の意見を尊重しないのも良くないだろう。強引な女だと思われたくない。でもあまり消極的だとこの女の子(温水さんだっけ?)に取られてしまうかもしれない。でも無理に連れて行くのも…
そんなことが頭でグルグルと渦巻いていたが、それをかき消したのは彼の声だった。


「決めた!」
彼の声が聞こえる。どっちだ?どっちを選ぶんだ?心臓の鼓動が速くなる。こんな気分は受験の合格発表以来だ。
「今日は霧生さんの家に行くよ。食材が痛むのはマズイしね。」
やったあああああああああああ!表面上は何ともないように見せて、心の中で大きくガッツポーズした。
「そう………。わかったわ。」
涙声の温水さんの声が聞こえる。


「今日あなたに譲るけど……次は、負けないんだからね!!!」
少し涙を流しながら彼女が走り去る。その姿はあっという間に見えなくなってしまった。少しかわいそうな気もしたけど、これも勝負の世界だ。仕方がない。
「……霧生さん?ちよちゃんどうしたの……?」
彼がポカーンとしながらあの子が走り去ったところを見つめている。どうして彼はあの子が泣いたのか気づけないんだろう。
「そ、それよりも早くご飯食べようぜ。小波さんだっておなか減ったろ?」


「う…うん。まあ後でちよちゃんに直接聞けばいいか。じゃあ行こうか、霧生さん?」
「あ、ああ。」
ゆっくりと私の家に向かって歩き出す。心臓が爆発しそうになり、足が緊張で少し震え、声が上ずる。だってしょうがないじゃないか!今日私は告白するつもりなんだから!!!
「じゃ、じゃあ、入って。」
「おじゃましまーす。」
今この空間には私と彼だけ。告白のタイミングが問題だ。なんて言って告白すればいい?

料理の後は、私を食べて?いや、これはいくらなんでもまずい。ここは素直に好きです。と言うほうがいいだろう。シンプルイズベスト。……で、いつ告白すればいいんだ?頭でいろいろ考えながらも手を止めずに料理を作っていたため、考えがまとまるうちに料理ができてしまった。
「あいかわらずおいしそうだね」
「自信作だからね。味は悪くないと思うよ」
「じゃあ、いただきまーす!」
子供のような無邪気な顔で彼が料理を頬張る。内心味が彼に合うかとても不安だった。


「うん!すごくおいしいよ霧生さん!」
その一言が私の不安を吹き飛ばす。そのあと他愛もない会話を交わし、二人でソファーに座りながら、談笑していた。(もっとも、彼の話に相槌を合わせて私は告白のタイミングをうかがっていた。)
「でも霧生さんってすごいね。」
「何が?」
「家事もできてしっかりしてるし優しいし。」
「あ、ありがとう///」



「霧生さんと結婚する人は幸せだろうなあ…」
「!!!」
け、結婚!?こ、これは今告白してもいいのか!?でもあまり小波さん自身は関係なさそうに話してるし…い、いやダメだ!!!今を逃したら一生告白のタイミングを見失いそうだ!よ、よーし!がんばれ!私!!
「あ、あの!!!」
「?どうしたの霧生さん?」
「私は、小波さんが好きだ!!!!!!!」


「え………」
「私は、小波さんがだ、大好きだ!!!!!!!」
「霧生さん……。それ、ホント?」
「ああ!」
部屋に沈黙が訪れる。彼も突然のことに驚いているのだろう。
「……霧生さん」
「は、はい!?」
「………ありがとう、俺も好きだよ、霧生さん」


「ほ、本当に!?」
「うん。霧生さんを見てるとさ、たまになんていうか、その、変な感情が起こるんだ。今までそれが何なのかわからなかったけど、今、わかったよ。あれは恋愛感情だったんだって。」
「………」
「……霧生さん?どうしたの?涙が…」
「……え?あれ?いつの間に、私…」
嬉しさと今までの緊張から解放され無意識のうちに涙が出てくる。


彼はそっと私の肩をつかむと自分の胸に抱き寄せた。
「こな…み…さん。」
「何?」
「キス……して?」
「…うん」
ゆっくりと二人の唇を重ねる。少し唇が触れるだけのキスから互いの舌を絡めあう。部屋に静かな時間が流れる。私もだいぶ落ち着きを取り戻したのだが、


「ひゃう!」
彼にいきなり胸をもまれ心臓の鼓動が再び加速する。
「ご、ごめん霧生さん!あんまり、その、かわいいから…」
「………バカ」
「ごめん…」
「するなら私にもきちんと言えよ。わ…私だって…その…心の準備が…」
「うん…じゃあ…霧生さん」
「…うん」
「抱かせてください」
まるでプロポーズをする人のように彼が真剣な顔で私に告げる。私はオーケーのサインとしてゆっくりと頭を傾けた。



彼はゆっくりと服をとりながら私の胸を堪能する。
「大きいね……霧生さん。それに柔らかい」
私は今まで誰とも付き合ったこともないし、ましてはその…セ、セックスなんて映画で何回かしか見た記憶しかないからよくわからないが…彼は…上手いと思う。
「ひゃあ!んん!」
「可愛いよ…霧生さん」
いつの間にかブラをはぎ取られていたらしい。服の上からの時よりいっそう強い刺激が伝わる。
「ひゃあ!ああ!んあ!はあはあ……ひゃあ!?」


彼に乳首を咥えられる。
「こ、小波さん!かんじゃ、噛んじゃダメえ!」
「そう?じゃあ今度はこっちを…」
「!?」
彼の右手が股間へ伸びる。胸を弄られていた時も相当だったのに、さらに強い刺激が電撃のように伝わって来る。
「感じやすいね霧生さん。もうこんなにグチョグチョに濡れてるよ?」
「あっああ!んン!んぁっ!ふっ!んんぅっ!…ぁぁあっ!」


彼は意地悪っぽく笑うと口で胸を吸いながらゆっくりとジーンズと下着を脱がしていく。男の人に秘所を見られて羞恥で顔が真っ赤に染まる。
「うん…ンあ!!んあっ!あっ!あっ!あぁっ!」
ゆっくりと彼が指を秘所に入れ、中で指をかき回す。
「あっああ!あっ!あぁぁあっ…!!ぁぁぁぁあーーーっ!!!」
あまりの快楽にあっさりと絶頂を迎えてしまった。
「……気持ちよかった?」
「う……うん」
一気に体の力が抜ける。


「じゃあ今度は俺が気持ちよくなろうかな」
「!!!」
そう言って彼が自分のモノを見せつける。
「舐めて」
「う…うん」
確か…フェラチオっていうん…だっけ?ゆっくりと彼の物を咥える。
「ん…じゅる…ちゅ…ん…はあ…んん…小波さん…気持ち…いい?」
「ああ…くう!」
彼のモノの先端から白い液がこぼれる。そろそろ限界なのかな?
「霧生さん!出るっ!!」
「ん!んーーーー!」
口の中に彼の精液が出される。なんというか…不思議な味だな…
「霧生さん…もう…俺我慢できない…」
彼がモノを私の秘所にあてがう。彼の言いたいことはなんとなくわかった。
「小波さん…挿入て…」
「…うん」
「ただし一つお願い!!」
「え?何?」
「………私は、その、初めてだから…ゆっくりと…それと」
「それと?」
「……夏菜って呼んで?」
「…うん、じゃあ挿入れるよ……夏菜さん」
そして私は小波さんに貫かれた。血が出て、十分に濡れていたとはいえ決して痛くないわけではないけど、それよりも彼とひとつになれる喜びのほうがずっと痛みより勝っていた。
少しずつ、少しずつ彼のペースが速くなっていく。
「はっはっあ!夏菜さん!」
痛みがゆっくりと快楽に変わり、名前を呼びながらキスをしてくれる彼が心から愛おしくて。
「あっ、あっ、ひゃあぁんっ!!」
胸を強くもまれ、キスをされ、突き上げられ、快楽の海に投げ出される。

「夏菜さん!!俺!もう!」
「ひゃあっ、ん、あぁあっ、こ、小波さん!……わ、わたしも、もうっ……あぁんっ!!」
「いっイク!」
「小波さん!いっしょにい!……あぁあああん!!」
どんどん彼のペースが速くなる。わたしも、もう、限界だ!
「くっ出る!!!!!」
「ふあああああああああああああああああああああ!!!!!!」
彼の精がわたしのなかに、注ぎ込まれる。私は幸福と快楽に包まれた。
「ふう……か、な、さん……」
「ん…むう……」
彼と舌を絡める。
「夏菜…さん…」
「…むう…ちゅ……なに?」
彼の腕が私を包む。そして彼はずっと私がほしかった言葉を告げた。
「愛してるよ、夏菜さん」

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