大学水準の西洋哲学として知っておくべきことのすべて


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ベルクソン

【純粋持続 duree pure】
 ベルクソン(『意識の直接与件についての試論』1889、『物質と記憶』、『創造的進化』)
 諸状態の質的多様が不可分に相互浸透しつつ、力動的に展開される持続のこと。これこそが、我々の意識に直接、与えられているものであり、さらには、我々が行動する際の持続、現実に生きられている持続もまたこれである。この持続は、分割計量可能な等質的で量的な時間とは異なる。後者は、知的推理や言語表現の便宜のために知性が仮構した空間的映像にすぎず、真の持続は、これを外から空間に投影する知性によってではなく、直接その中に身を置き入れる直観によってのみとらえられる。そして、ここにおいて、我々の人格はその先端に集中し、自由に未来を切開きつつ、未来に入り込むのである。

【生命の躍動 elan vital】
 ベルクソン(『創造的進化』)
 動物や植物は、空間においてこそ多数に分かたれているが、進化においては有機体として世代を貫いて持続するものであり、生命全体が、放射状に分岐している単一の躍動なのである。それは、物質からできるだけ多くの潜在的エネルギーの蓄積を確保しておいて、ある瞬間に、惰性的な物質性に逆らって、創造的に放出する努力であり、その多くの末端において個々の生命がそれぞれ利己的に限りなく多様な仕事を成し遂げ、新たなる種を生み出す。したがって、ここにおいては、物質的機械論も、全体的目的論も成立たない。

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