ダンガンロンパ3問題点まとめwiki - スーパーダンガンロンパ2.5

スーパーダンガンロンパ2.5 狛枝凪斗と世界の破壊者

狛枝凪斗は平凡な学園に通う平凡な少年。 物語の主人公なんて窮屈で、大きな才能は幸せの邪魔になると考えている。 「クラスメイトの平凡な青春を見ながら、ほどほどの暮らしでほどほどに幸せになることこそ素晴らしい」と同級生の九頭龍冬彦に熱弁をふるうほどだった。 しかしある日、“世界の破壊者”を自称する少年が現れ、狛枝の世界を壊し始めた……。

数字の通り、『スーパーダンガンロンパ2』と『ダンガンロンパ3』の間に当たる物語。
『ニューダンガンロンパV3』の限定版の特典OVAであり、主人公は『2』の狛枝凪斗。

発売前の様子

公式のネタバレ

ファミ通
9月27日、ファミ通の記事内容を事前にチラ見せするいわゆる「先出しファミ通」にて、V3の限定版発売決定のお知らせが正式発表される。
(限定版の存在自体は、9月18日に配信されたニコニコ生放送・『ファミ通 TGSスペシャル生放送』内コーナーの「寺澤Pが見てる前で『ニューダンガンロンパV3』勝手に大予想!!」にてはじめて発表されている)
記事の見出しが『ニューダンガンロンパV3』発売日&狛枝主役(?)のアニメ付き限定版発売決定。であったため、なぜ『2』で死んだはずの狛枝が『2.5』という明らかに2のその後と解釈できるタイトルの作品で主役になるのか?と議論されるようになった。
  • この時点で、希望編で77期生、最低でも狛枝は目を覚ますのではないか?と不安の声を漏らすファンもいた。

9月29日、雑誌の発売にあわせてファミ通公式HPにて下のような限定版紹介記事が更新される。
『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』でプログラム上の死を経験した狛枝凪斗。彼はどんな世界を見て、なぜ目覚めたのか。アニメ『ダンガンロンパ3 -The End of希望ヶ峰学園-』に続く1話完結のオリジナルストーリーです。
このように、少なくとも狛枝は目を覚ますということが確定した。
なお、希望編の放送日は9月30日であり、完全なる公式のネタバレである。
  • この時点で希望編の内容を察し、完全に失望したファンも少なからず存在する。
希望編CM
上記のみの場合、ファミ通側のミスという可能性も考えられた。
しかしながら、希望編放送日の9月30日、まだ77期生が登場していない段階で流れたCM内にて上記のあらすじが紹介された
こちらもまた致命的なネタバレである。

ファンの反応

2.5への反応は様々あるが、あまり肯定的な意見は見受けられなかった。
世界観一新
V3は事前に「世界観を一新する」と断言されている。
そのため、『希望ヶ峰学園シリーズ』のOVAを付属することにたいして、世界観一新の新鮮な気持ちでプレイしたかったのになぜ過去シリーズを引っ張ってくるのか?と指摘された。
アニメの内容に失望しきったファンからは、希望ヶ峰シリーズのことはもう忘れて楽しみたかったのにという声もあがった。
人気キャラによる抱き合わせ売り
今回の主役とされている狛枝は、シリーズきっての人気キャラと言われている。
過去に絶対絶望少女公式設定資料集にて召使いは人気キャラなのでいいアプローチになると思って出した、という発言を小高氏がファンに媚びると表現したこともあり、以前から狛枝はファンを呼びよせるためいいように使われている、客寄せだと言われていたが、今回もそのパターンなのではないかと疑われるようになってしまっていた。

そもそも今回のOVAは、希望ヶ峰シリーズ終了をきっかけにダンガンロンパシリーズそのものから離れてしまうファンにも興味を持ってもらうための手段だったと思われる。
本来ならば、希望ヶ峰シリーズが終わってさみしかったが、OVAのおかげでまだ希望ヶ峰シリーズの世界を楽しむことができるとファンに喜ばれるところだったのだろうが、3の脚本や過去の公式の発言等のせいで、逆効果となってしまったようだ。
  • なお、このOVAについて、2016年12月25日に放送された公式ニコニコ生放送・『ダンガンGRAVITY生放送』内にて寺澤氏はあざとすぎて色々言われている。」とのコメントを残した。

ストーリーについて

キャラクター登場頻度

メイン級
狛枝(主人公) 左右田 九頭龍 ソニア 辺古山 日向(カムクラアルターエゴ)
絶望編は77期生が主役であるかのような宣伝方法からか、本当に狛枝が主役なのかと疑われていたが、しっかりと主役ではあった。
左右田と九頭龍は狛枝の友人としての登場のため出番が多く、関係性の深いソニアと辺古山も同様。

他のキャラは一言二言喋る程度。上記のキャラ以外では罪木のセリフが多少多い。
他キャラの活躍に期待して視聴する必要はない。

登場人物の役割

2.5における狛枝以外の77期生は、狛枝の精神の一部であり、狛枝を守る心理的防衛機能
カムクラアルターエゴ曰く14人
九頭龍、左右田、ソニア、辺古山、花村、弐大、田中、終里、澪田、罪木、小泉、西園寺、詐欺師、御手洗。よって、七海は含まれていない
そのため他の77期生と違い七海は一切登場しない。

全員がもう一度会いたいと願った人物のはずの七海なのだが、停学もあってか深層世界の狛枝的にはそこまでの人間でもないようだ。
あるいは、アニメ放送中七海の贔屓が非常に問題視されたため、出さないほうが批難を避けられるとの判断か。
実際、”『絶望編』が77期生メインと言いながら七海メインだったように、『2.5』も狛枝メインと言いながら七海がメインなのではないか?”と不安がられていた。

評判

上記にも少しあるように、『2.5』発表後は期待よりも不安の声のほうが多かった。
『3』のことを考慮し、考え得る最低の展開を事前に想像し衝撃に耐えようとするようなファンもいた。
だが、そういった心構えのおかげ(?)か、無難という評価に落ち着いた…といってもいいのだろうか。
限定版の特典ということでそれを購入した限られた者しか観ることができないためか、そもそも話題になることが少ない
ファンの反応
作品自体には二次創作のようだったツッコミどころはあるがよかったといった評価が多い。
この頃にはアニメはアニメで『2』とは無関係、IFの世界などという割り切り方をしたファンも多かったため、逆に安心して観れたというファンもいる。
『3』のシナリオのクオリティを知った以上、過剰な期待をするのが間違いと学び、「まあこんなものだよね。」くらいの目で見ていたファンもいる。
こういった層は最初に視聴した時を最後に、『2.5』そのものを話題にすることがなくなっている。
話題になることを避けているというよりは、話題にしようという考えにすら至らない、いわゆる無関心に近い状態なのだろうか?

この無難という評価は『3』の出来を踏まえて期待値を下げたうえでの評価と言ってもいいだろう。
そして、悲しいことだが『3』が酷すぎてもうダンガンロンパを追っていく気力はないというレベルまでいっているともはや『2.5』を観すらもしないのだから、そういった層から作品に対する感想を得られるはずがない。
ただし、よかったという肯定的な声がゼロではないこともここに記しておこう。

タイトルが『2.5』とはいえ、実質『3』の派生作品であり、ある意味では希望ヶ峰シリーズの影の最終作と言えるだろう。
期待の声があったゆえに多くの考察が飛び交ったり失望や怒りの声が目立っていた『3』に対して、この『2.5』への関心がここまで薄いのは、『3』という作品の末路のように思える。

疑問点

狛枝のセリフ
『2.5』の狛枝のセリフに、「キミ達なら真相に辿り着くと信じてたよ」というものがある。
どの”真相”にたいしての発言なのか明言していないとはいえ、5章のことと解釈するファンが多い。
あくまでも5章について言っているという前提での話となるが、これは自分の命を捨ててでも、仲間だった人達の皆殺しをしようとした人間のセリフである。

いちおう、セリフだけならば事件の真相=「裏切り者が名乗り出ない限り犯人は推理してもわからない」ということを皮肉っぽく言ったとも解釈できたのだが、狛枝の穏やかな表情諸々を見るにそうではないのだろう。
本編の記憶
『希望編』で疑問なのが、目覚めた77期生は『2』の記憶をどのくらい持っているのか?なのだが、狛枝だけは少しだけそこに触れている。

狛枝:カムクライズル…?いや…予備学科の日向クンだっけ…?

これは、狛枝が目を覚まし日向の姿を確認した際のセリフ。
目の前にいる男を「日向」と認識しており(第1章の記憶)、日向が予備学科ということも知っており(第4章の記憶)、目覚めた時のセリフを聞く限りでは5章の記憶もあるように思う。
コロシアイの記憶はほぼあると思っていいだろう。

また、新世界プログラム内に現れた赤目の男を「カムクライズル」と呼び、「新世界プログラム」という名前も知っている。
クリア特典のおかげで周りより情報を持っており、頭もキレる狛枝が、本人の死んでしまっている6章で明かされる真実をどこまで知っていたのか?はよく意見がわかれるが、6章ではじめて出てくるワードである”新世界プログラム”という言葉を知っているのは不思議である。
また、神座出流は知っていたとしても”日向=カムクライズル”という認識が即座にできたのも不思議である。

繰り返しになるが、狛枝が6章の真実をどこまで知っていたか(推理できていたか)は常に意見がわかれているほどに曖昧な部分なため、この点も「こうだ」と安易に断言できない。

余談となるが、これらの記憶の有無はあくまでも狛枝に限った話
他の77期生達に狛枝同様コロシアイの記憶があるのか…は語られていない(ある、と考えるのが自然だが)。