コラム
私の事務所は現在、出張相談というシステムを行なっています。
依頼・相談希望者の自宅の近傍若くは希望場所までこちらから行って債務整理の相談を受けるというものです。
なぜこういうことを考えたかというと、以下の理由からです。
私は、以前債務整理業務を行なう司法書士法人で勤務していました。
そのときに、遠方の方から「遠いから行けない。電話や手紙で受けてくれないか」という希望が多くありました。
司法書士会の指導もあり、依頼受ける際の面談は直接ご本人と会って委任契約をするようにしてましたので、せっかく依頼の電話をもらってもお断りすることがありました。
私が2度目に勤務した法人では、後にこちらから定期的に遠隔地に出張して依頼相談を受けるようになりました。
それでも個々の人の希望日時と合わない場合もあり、なかなか依頼者全員の方の対応はできませんでした。
遠方の人からの依頼はできるだけ柔軟に対応したいという思いがありました。
TVでやっていたのですが、今医療の世界では、パソコンのネット回線を利用して遠隔医療をおこなっている病院があるんですね。
ある特殊な病気の患者がいます。その人を治療できる医師は日本でも少なくてある都市の病院にいます。本来は患者がその病院まで治療をうけにいくわけですね。北海道から心臓病の権威の医師がいる東京の病院まで治療をうけにやってきた。という話はよく聞きます
中国なんかでは、地方から北京の病院まで何日もかけて出てくるのですが交通費だけでも地方の低所得層にとっては莫大な額になり、治療費と交通費を親戚や知人から借りて北京に行くそうです。そして北京の病院にはそうした地方からの患者が大勢来て、夜から徹夜して病院の開館を待ち、受付をしてから受診できるまで、更に2-3日待たされるそうです。
そして、手持ちのお金も少ないので病院の前の路上に寝泊りする人もいるそうです。
話は戻って、TVでは、稚内に住む人が、地元の病院で遠隔受診をうけ、手術のときだけ旭川にいくそうです。旭川と稚内は同じ北海道なので、そんなに負担にはならないような気もしますが、本人にとってはバス代だけでもばかにならないので大変助かるそうです。
今はまだ実施されていませんが、遠隔操作による手術も実験中だそうで、医師がある場所で操作をすると離れた場所で、ロボットアームによる手術がおこなうことができるそうです。地域医療格差の是正や医療過疎の減少にむけて大いなる前進の一歩だと思います。
話が長くなりましたが、借金で困っていて弁護士や司法書士の力を借りたいと思う人は多いと思います。近くに来てもらえば助かる人がいれば役立てることができると思い出張相談というのを思いつきました。
需要があればある限り、また物理的に可能な範囲内で続けたいと思っています。
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