Substance Designer wiki - そもそも何ができるの?
目次


はじめに

このソフトを扱うにあたって、シェーディング、テクスチャの基本(特にPBR*1 )が分かっていると理解が速いです。もちろん、質感を割り当てていけば大体結果が分かるので、ここから質感の基礎を学んでいくというのもアリです。
また、ポリゴンへ直接3Dペイントはできない*2ため、Photoshopなど2Dツールでのテクスチャ制作した事があればより理解しやすいでしょう。

もしマスク制作やベイクするためだけに使用したいという場合は質感の知識は不要です。


下記に目安としての例を載せました。(あくまで最初のイメージなのでこれに縛られないようにしましょう)
  • 組み込みを前提としたパターンテクスチャ(タイル、レンガ)、シームレスに変動するテクスチャ(汚れ、濡れ)といったものに有利→Substance Designer
  • 直感的に質感を付けたい時や、オブジェクト特有の質感を付けたい時に有利→Substance Painter



動画

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このように、カラーやノーマル、スペキュラ(もしくはラフネス)等のテクスチャを同時に作ることができます。
また、動画中でもあるように、完成されたデータを後からパラメータを編集してテクスチャの形状を変えることもできます。

  • そうやって出来たテクスチャ達を、SBSARと呼ばれるファイル形式に書き出し、ゲームエンジン上やDCCツールにインポートできる

利点

  • プロシージャルなのでエンジン上でのメモリが少なく済む
  • プロシージャルなので解像度は無限大(理想)→今はパフォーマンス維持のため2Kをリミットにしているかも?
  • 手で描こうとしても難しいテクスチャを作れる
  • 一度に多種類のテクスチャを同時に作るので、Photoshopのように一つ一つ手作業で作るより効率的にできる→作業ファイル数の減少 
  • 後からテクスチャの形状をいじれるので、例えば正常の状態と損傷の状態を作り、エンジン上で再現できる
  • 作り方が論理的であるため、作り方やデータを見せて理解すれば同様のテクスチャを簡単に再現できる→手描きの職人芸に比べ学びやすい

欠点

  • 作り方が通常のテクスチャの作り方と異なるため、難しい ソフト名にデザイナーと冠しているが、作り方は論理的
  • コメントなどを多用しないと、他人のデータはおろか、自分のデータですら複雑になりやすくて理解しにくい
  • 人間の顔のような手描きじゃないと難しい表現はほぼ不可能→Substance Painterで作ろう
  • 4K以上のテクスチャサイズを超えると作業環境によっては重い→特に、複数シェーダ割り当てられているメッシュを読み込んで確認している時は激重
  • プロシージャルなのでゲーム上での負荷は気になるかもしれない
  • sbsファイルは他のグラフなどとリンクして計算結果を同期出来るが、パブリッシュしたsbsarは同期しない。→sbsarしか対応していないエンジン上での確認>修正作業が大変になる可能性大(大量のsbsを自動パブリッシュするバッチが作れれば大丈夫そう?)

補足

  • 取り込んだ写真やテクスチャを読み込んで作業することも出来るので、リソース全てをこのソフトで作る必要性はない。


また、sbsファイルはxml形式で書かれているため、複数ファイルの一括修正(パラメータや参照情報など)なんかをしたいときはこっちの方が高速です。
試してないですが、バージョン管理でマージ出来るかもしれません。こわいけど
sbsarはバイナリなので普通には編集できません。