お城好きな自分の情報整理、城についての勉強「城勉」を日々まとめて行こうかと思いまして作りました。

 
(左:A郭土塁、右:大竪堀 G郭下)

基本情報

城名樫ノ木城【かしのきじょう】
所在地富山県富山市大山町楜ヶ原【くるみがはら】
別名村田城
形態山城
遺構削平地、切岸、横堀、堀切、竪堀、土塁、土橋、虎口、櫓台

上杉謙信の越中南部の押さえとされていた城。
枡形虎口があり、中世城郭の芽生え的な存在。

廃城後に城内が畑として利用されていたため、畑への農道として道が造設されている可能性が高い。
また、廃城後に宗教的施設(寺院、神社など)が作られていたという仮説もある(佐伯哲也氏)。

この城あの人

城主 :三木良頼、村田秀頼
 飛騨の武将 三木良頼が上杉方軍役として守備していた記録がある。
 上杉方の武将 村田秀頼に樫ノ木城南方の太田上郷が与えられており、在城していたと考えられる。

築城者:

この城のおも城さ

大手の枡形虎口
後から作られた農道が分かりにくくしてしまうが、
枡形がしっかりわかり、敵が攻め込みにくく、
かつ上段郭からの横矢がかかる、間違いなく城防衛の要。
E郭下の2重の堀切と竪堀
整備されていない城のわりには、はっきり見えてよい。
A郭手前の平坦地
石積みがあって宗教的施設の痕跡が残る。
廃城後の樫ノ木城の歴史を紐解く鍵がありそう。
G郭下の大竪堀
ここまで大きい竪堀を見た事が無かった。
竪堀を降りる機会もそうないだろう。
D郭の階段状地形
日当りもいいし、木漏れ日と階段状の地形がいい風景だった。
下の方から上へ登って行く様子。
特に大勢で動いていると城にワラワラと押し寄せる敵兵のように感じる。
☆☆☆ My Best Point of this 城 ☆☆☆

縄張ポンチ絵

訪城後記

樫ノ木バス停(現在は運用されていない?)

入口の目印とされる。バス停から上り坂がある。ここを上る。

墓地跡〜大手道

墓地があったとされる場所から斜面を登る。
斜面を登る道はない。笹や木を掴んで登って行く必要がある。
斜面を登れば、細い山道が続いている。
途中で谷筋に、かなり朽ちかけた宮があるのが見える。

大手口

土橋の左右に竪堀がある。
右手に2本、左手に1本の竪堀がある。
竪堀にて斜面横移動を阻止している事から、重要な入り口であったと考えられる。
左手の竪堀は、谷を挟んで向こう側の尾根にある大竪堀(G郭下)と繋がっていたらしい。

虎口がある。直進できないように何度も折れ曲がる。横矢がかかる。
左手に直進できる上り坂があるが、これは廃城後の造成農道らしい。

E郭

樫ノ木の弱点を守る郭。
樫ノ木集落へ続く尾根があり、尾根伝いに敵が攻め込むのを防ぐため、
郭の北側に2重の堀切、1本の竪堀を設けている。
郭の北縁には土塁が設けられていた。現在は少し残っている。

D郭(大手口〜横堀)

とても広い郭。日当り良好。段々畑のような広く大きな階段状の地形。
様々な形状をしているが、1段1〜2mの高低差がある。
居住施設が建っていたとされている。城郭城館遺構ではないらしい。

D郭の最上部には、高切岸があり横堀で区切られている。

(↑ 横堀 左手に高切岸)

C郭〜B郭(高切岸の2段)

C郭、B郭の中央を突っ切る道があるが、これは廃城後の造成とされる。

(歩きやすさを考慮すれば、中央を突っ切るのが良い。それでもブッシュが凄い)

当時の城道は、D郭の南東角から高切岸へ登り、
C郭の東西どちらかの隅からB郭へ上る。
西角には、竪堀が2本ある。

B郭は西の隅から上り、F郭へ上る。
土塁が移動通路となっている。

F郭〜A郭

B郭の上にF郭があり、F郭の西からA郭へ上る城道が続いている。
途中、小さい竪堀が2本あり、進行を邪魔する。


A郭の手前には、平坦地があり、人工的に造成されたようにみえる。
一説によると、ここに宗教的施設があったのではないかとのこと。
少し石積みがあるが、廃城後のものではないだろうか。

A郭

主郭と考えられる。
土塁が残る。

A郭〜G郭(大竪堀)

道はなし。斜面を滑落に気をつけながら降りる。
土壌が不安定な状態のときは避けるべき。

大竪堀〜大手道

G郭から移動するには、大竪堀を降りる。
大竪堀の下は、かつては水田だった湿地。
ぬかるんでいるので注意。雨天や雨降り後でなければ靴で渡れる。
湿地を渡れば大手口土橋左手にあった竪堀を上る。
大手道(土橋手前)へ出る。

攻略への道

向かうには、ナビ設定を考えると、
一旦 旧大山町の牧野公民館または東薬寺駐車場を目指し、
そこから川を渡って対岸へ。
山に向かうようにして行けば集落となる。
あとは道なりに進めば、樫ノ木のバス停がある上り坂と平坦道の分岐へ。

牧野の方に行かずに、樫ノ木(楜ヶ原)へ行く事が出来るかどうか不明。

城下町ナビ

周囲は集落と山、川といった感じ。食事をするどころか、トイレや自販機も近くには無い。
準備を十分してから向かうのがよい。
駐車場は、樫ノ木バス停を過ぎたところで路上駐車。対向車も来るので注意。

このページへのコメント

本の引用だけでなく、もっと「自分の意見」を書いて下さい。城跡探索でなく、皆で山登り体験して楽しかったよ、としか伝わってきません。
読者が求めるのは、徹底して書き込んだ地図、自分なりの推理、対象に近づいて撮った写真です。未開の地に集団で行く余裕があるのですから、レジャーでなく今一歩踏み込んだ探索をして欲しいです。

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Posted by カップル 2016年11月27日(日) 21:43:15 返信

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