概要

ウネピの戦いとは、ラドリザン1253年3周期24日目年、ラグライナ帝国とクレアムーンの間で行われた戦いである。
戦場の舞台となったウネピは、クレアムーンへ向かう街道の中で視界の広い草原地帯である。

戦闘に至るまでの背景



ラグライナ帝国、ガルデス共和国、クレアムーンを中心とした戦乱は、ついに「にらみ合い」から、本格的な戦闘へと突入していった。
ラグライナ帝国の勢力は既に共和国、クレアを凌駕していた為、2勢力は手を結び、ラグライナ帝国は同時に2つの敵を相手にせざるを得なかった。
ほぼ同時期に共和国戦線ではモンレッドの戦いが起き、一触即発から本格的な戦闘へと突入していたが、クレア戦線も、このウネピの戦いにより、クレアムーン本土を目指す戦いが幕を開ける。

両軍の戦力

戦闘経緯

数で劣るクレアムーン軍は、帝国軍の挑発をひたすら無視して防御に徹する。
しかし、にらみ合いから数日後、突如この地に長雨が降り始める。
長雨は想像以上に続き、両軍の間で病で倒れる兵が相次ぎ、軍馬にも伝染病が蔓延した。
更に土砂崩れまで起き、両軍は戦いどころではなくなり、ついに一度も刃を交えることなく軍勢を撤退させることとなった。

しかし、帝国軍は本国へは帰らず、それまで、帝国の支配下にありながら、「自治都市シュツットガルド」を自称して、独立を画策していたへシュツットガルドへ進軍。
反乱軍はこれに抵抗したが、帝国の主力部隊の前に半壊、無条件降伏し、再び帝国の属領となった。
シュツットガルドの独立宣言は、今回に限ったことではなかったが、これまで眼中になかったこの都市への電撃的な進軍は、クレアムーンとの本格的かつ長期的な戦いを見据えて、帝国軍の行動可能な街道を1本でも多く確保する為であった。
その後、街道の復旧を待って、ラグライナ帝国軍は再びウネピへと進軍を再開、両軍は対峙することとなった。



6周期18日目、ラグライナ帝国軍は再びウネピへと進軍、情報を聞いたクレアムーン軍も迎撃部隊を送り、両軍は再び対峙することとなった。
一旦は引き上げている為、これを第2次ウネピの戦いとする場合もあるが、ラグライナ帝国軍は本国には戻らず、そのままシュツットガルドウネピと行軍しているので、ここまでの一連の行動を全て含めてウネピの戦いとひとくくりにするのが一般的である。
今度は、にらみ合いもなく、対陣するとほぼ同時に真正面から激突した両軍。



カレン部隊が先陣を切り、クレアムーンエアード部隊と激突、これを合図に両軍が一気にぶつかるが、成瀬風華はこの戦いで戦才を見せ、の突撃をよくしのいだ。
数では勝っているが、連携よく守りを固めるクレアムーン軍を押し切れないラグライナ帝国軍、膠着状態が続く中、クレアムーンはいまが好機と、山中に伏せさせていたヴェルナユーコを出陣させる。



成瀬風華が合図を送ったこの伏兵の奇襲は、まさに絶妙のタイミングであり、見事に攻守を入れ替え、クレアムーン軍が押し戻し始める。
更に、ここが唯一の勝機と、総指揮官である柊飛鳥が帝国軍本陣を目指して一気に南下する。



しかし、それでもまだ総兵力で勝っている帝国軍は、ラディスの落ち着いた采配で、混乱することなくこれに対処、更に、伏兵による本陣強襲は、成瀬風華部隊を突破できずに、再編のためたまたま後退していた部隊が偶然にも立ちはだかったことによって防がれる。
本陣の強襲を手間取るうちに、アリサ部隊も引き返して本陣を防衛、両軍共にこの辺が限界と察し、撤退の合図を送り、ラグライナ帝国軍はウネピの地から一度は退いた。
だが、帝国軍は今度も帰国せずに陣を作って部隊を再編、8周期11日目、両軍は再び激突した。
クレアムーン軍は兵力で劣りながらも奮戦し、この攻撃もかろうじて撃退するものの、帝国軍が更なる増援部隊を派遣した為、これ以上の戦闘継続は不可能と判断、ウネピの地から後退し、帝国軍の旗がウネピに立てられることとなる。

戦いの結末

戦いが終わった後、ウネピの地の占領したのはラグライナ帝国軍であり、間違いなく勝者は彼らであった。
だが、その内容は、彼らの矜持としては決して許されるものではない、「二度攻めて落とせず、最終的に数にものを言わせ様と準備していたら、敵軍が自発的に後退した」というものであった。
これは、クレアムーン月風麻耶が狙っていた帝国軍をとにかく疲弊させながら引き込む、という戦略の一環であり、長い目で見れば目的を達したのは、クレアムーンということになる。(ただし、月風麻耶の狙いそのものは聖都の変で実現しなかった)


コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

管理人/副管理人のみ編集できます