ラグライナ帝国は、カルディアを中心に街道の大整備を行っていた。
これは、戦乱の時代を終わらせ新たな繁栄の時代を迎えるべく、交通と流通を発展させるためのルディが望んだ一大事業であった。
だが、当時帝国内乱戦争の混乱に便乗して、独立を宣言し自治都市を名乗ったシュツットガルドは、この街道整備が、自分達への進軍の布石ではないかと不安に思っていた。
更に、独立宣言時に駐屯していた帝国兵を撃退し、捕虜を虐殺していた為、その報復を恐れていた。
シュツットガルドとしては、帝国内乱戦争が長期化することで、自分達の存在感は増し、どちらかが手を結びにくることで、立場も強化されると思っていたが、想像以上に早くラグライナ帝国は再統一されてしまい、完全に戦々恐々とした日々を送っていた。
これらの要素に加えて、セリーナが暁の守人を使って噂を流し、帝国進軍はもはや事実と判断したシュツットガルドは、街道工事中の工兵に軍勢を派遣した。
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