概要

ルドリアの南征とは、蜉蝣時代の戦乱の中で、アルファ691年、アル国軍とベルザフィリス国軍の間に起きた戦いである。

戦闘に至るまでの背景


▲691年10月における勢力図

アル国は、蜉蝣時代到来より前から、ロッド国と慢性的な戦争状態になっていた。
その為、ディアルベルザフィリス国を建国したときも、「辺境の地方反乱」くらいにしか捉えておらず、国主ルドリアも一笑に付していた。
しかし、ベルザフィリス国の勢力は日に日に広がり、さすがに無視できなくなった為、討伐の為に艦隊を派遣するが、奇襲を受けて逆に艦艇を奪われる。
更に、一大拠点であるメヌズロゥ城までもが奪われると、ついにルドリアの怒りは頂点に達する。(ベルザフィリス建国記
まさに風雲急を告げる戦局の中、ベルザフィリス国は、国主ディアルを突然の病気で失うという最悪の事態が起きていた。
この報告に歓喜したルドリアは、アル国四天王を集結させ、一気に南へ攻め込むことを決意する。

戦闘経緯

10月8日、アル国四天王を率いて堂々と出陣したルドリアは、12日、16日に二度の小競り合いで、小城を陥落させた。
この時、元々アル国の城でありながら、ベルザフィリス国に靡いた罪により、陥落した小城の住民は虐殺され、兵士達の略奪が許可された。(特に、猟奇的な性格であるメリアが率先して指揮をとった)
「所詮は辺境の反乱軍、本気で制圧に乗り込めばこんなに簡単なことだった」と、ルドリアは上機嫌となり、そのまま首都であるベルス城まで向かうべく、南下を続けた。
しかし、全てはベルザフィリス国の新たな国主となったルーディアの策略であった。
彼女は、ディアルの後を継ぐと決めたとき、自らの心を殺し、鬼になると決意していた。
ディアルの軍師であった頃のルーディアなら、先の2つの小城を見捨てる様な作戦は立てなかったが、今のルーディアにはそれができた。



ベルス城を目指し、渓谷を長蛇の列となって進むルドリア
そこに、山賊出身であり、山岳戦を知り尽くしたベヌロゥズが伏兵として出陣。
他の部隊も次々と姿を現し、渓谷の出入り口を塞ぐと火を放ち、ベヌロゥズは一気に崖を駆け下りて、ルドリアの本隊に襲い掛かる。
長蛇の陣形になっていたアル国軍は分断され、連絡をとりあうこともできず、更に火によって完全に孤立。
フェルドメネシスが急ぎルドリアを救出に向かうが、ガイヴェルドが指揮する部隊に迎撃され、敵中に孤立したルドリアは、ベヌロゥズによって討ち取られた。

アル国軍は、大軍を率いながら、たった一度の奇襲によって総大将を失うという、戦史上稀に見る大敗を喫した。

戦いの結末

後方にいた為、いち早く撤退に成功した四天王ザグルスだったが、国主ルドリアの戦死を聞きつけると、すぐさま野望をめぐらせ、後継者のいなかったアル国の主導権を力尽くで掌握する。
これに反抗した四天王フェルドメネシスであったが、詰問にきた二人をザグルスの部下となったラミアがその場で殺害し、アル国の実権は彼らに握られることとなった。
同じ四天王のレディナスは、マルガレスの戦いの時にザグルスに自身の失態を擁護してもらったことがあり、その時の義理から表立って反抗できず、自ら希望して辺境の城へ異動した。

ルドリアの悪政に疲弊していた国民は、最初はこの新たなる国主に期待をかけるが、ザグルスルドリアを更に上回る暴君であった為、アル国の民は更なる絶望に追い落とされる事となる。


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