35 :名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 02:51:18 ID:cZpRd5Ci
   「ふぅ…」

  ヴァルストークのキャプテンシートで、シホミ・アーディガンが大きく息を吐いた。
  その様子に気づいたホリス・ホライアンが、コンソールから目を離して声をかける。

  「シホミさん、お疲れのようですね。少しお休みになられては?」
  「いえ、これくらい…私は大丈夫です」
  「ホリスの言う通りだよ、お姉ちゃん。カズマとミヒロも哨戒に出てくれてるし、ちょっと休憩しようよ」
  「でも…」

  妹のアカネにも説得され、シホミが少し揺らいだ。
  少々考えこんだ後、シートから立ち上がる。

  「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうわ。アカネちゃん、ホリスさん、ブリッジはよろしくね」
  「了解です。さて、私はアカネさんとの2人の時間を堪能させていただきましょうか」
  「な、なんてこと言うの馬鹿ホリス!」
  「もちろん冗談ですよ。私にも仕事がありますので」
  「あんたねえ…!じゃなくて、ゆっくり休んできて、お姉ちゃん」
  「ふふ…ありがとう、2人とも」

  夫婦漫才のような光景に微笑みながら、シホミはブリッジを後にした。
  部屋に着き、大きく息を吐きながらベッドに倒れ込む。
  アーディガン家の皆をまとめる長女、またヴァルストークの艦長という立場から解放される数少ない時間。
  そんな時間に彼女がする行為は、いつもひとつだった。


36 :名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 02:52:47 ID:cZpRd5Ci
  邪魔なスカートを脱ぎ、下着の上から秘部をなぞる。

  「あっ…」

  端正な顔立ちが一瞬、艶やかな表情を見せる。
  指がそこを擦るたび、熱い吐息が漏れ、頬が朱に染まっていく。

  「は…う、んっ」

  いつのまにかもう片方の手は胸へと伸び、乳房を慰めていた。
  徐々に硬さを見せる乳首をつまみ、優しく責める。

  「くぅっ…あ…濡れてる…私…」

  指先に湿った布の感触を感じ、シホミは一人呟いた。
  そしてその下着に手を入れ、茂みに覆われた秘裂に指を這わせる。

  「あぁん…あっ…ふぁあっ…」

  感触だけではなく、ぴちゃぴちゃと響く水音が、彼女を高ぶらせる。
  数回擦ったところで指を折り曲げ、膣に挿入した。

  「ああっ!あ…あん!あっ!」

  戦闘時の凛とした声とは違う、欲情した雌の喘ぎ声が室内に響く。
  感じるところを自身の指で激しく責められ、彼女は一気に上り詰めた。

  「あ、あぁっ!もう、私、あん…ああああっ!!」

  絶頂に達し、びくびくと震える性器から愛液が吹き出し、ベッドを汚した。
  しかしシホミ自身はそれを気にもせずベッドに身を預け、心地好い余韻をしばらく楽しんでいた。


37 :名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 02:54:04 ID:cZpRd5Ci
  「ふぅ…駄目ね、私も」

  数分後。
  ベッドの後始末を済ませ、熱いシャワーを浴びながらシホミは呟いた。
  性欲が強いというわけではないはずだが、気がつくといつも自慰に耽ってしまっていた。

  「私もアカネちゃんとホリスさんみたいに、いい相手探すべきなのかしらね」

  自嘲しながら、ふとひとつの疑問が脳をよぎる。
  彼女達も、セックスに溺れていたりするのだろうか?

  (あの元気で明るいアカネちゃんが、ホリスさんに抱かれて艶っぽい声を上げて…)

  想像してしまった彼女の芯に、再び熱が篭る。
  右手が股間へと伸びていこうとした、その時。

  「お姉ちゃん!ごめんね、起きてる?カズマ達が!」

  部屋に鳴り響いたコール音とアカネの声に反応し、シホミの体がびくんと跳ねる。
  すぐさま頭を切り替えながら、シャワーを止めて声だけでアカネに応じた。

  「聞こえるわ、アカネちゃん。カズマ達がどうしたの?」
  「ラダムの大群に囲まれちゃったみたいなんだ!それに、テッカマンもいたって!」
  「では、ヴァルストークで援護に向かいます。ナデシコBにも要請をしておいて。
  私もすぐブリッジに上がるわ」
  「了解!」

  先程の情欲は、すっかりシホミの体から引いてしまっていた。
  手早く着替えをし、ブリッジへ向かう。
  そこにいたのは一人の可憐な女性ではなく、ヴァルストークを指揮する艦長の姿であった。

38 :名無しさん@ピンキー:2010/12/02(木) 02:55:17 ID:cZpRd5Ci
  終わり。
  今スレも良作で賑わいますように

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